讃喫茶室 尾山台 グアテマラ ドン・アントニオ農園 カツーラです。
讃喫茶室 尾山台は、2018年に開業した東京都世田谷区の尾山台駅近くにある自家焙煎珈琲店です。兵庫県宝塚市の自家焙煎珈琲店 讃喫茶室の姉妹店です。代表は浅野 嘉之(あさの よしゆき)、店主は泰圓澄 秀一(たいえんちょう しゅういち)です。
グアテマラ ドン・アントニオ農園 カツーラ
ドン・アントニオ農園
ドン・アントニオ農園(Don Antonio Estate)は、グアテマラ(Guatemala)ウエウエテナンゴ県(Huehuetenango Department)サン・ペドロ・ネクタ自治体(San Pedro Necta Municipality)に位置する農園です。コーヒー生産地域としては、ハイランド・ウエウエ(Highland Huehue)に区分されます。
サン・ペドロ・ネクタは、グアテマラ・シティから直線距離で北西約160km、車だと約7時間の距離にある、コーヒーの栽培地域としてはグアテマラ・シティから最も遠い場所にあります。農園は人里離れた場所にあり、サン・ペドロ・ネクタからさらに2時間ほど悪路を進むと農園に到着します。
農園名の「ドン・アントニオ(Don Antonio)」は、英語で「ミスター・アントニー(Mr. Anthony)」を意味しており、農園主のアントニオ・サンチェス(Antonio Sanchez)からその名が取られています。
彼の父親であるリゴベルト・サンチェス(Rigoberto Sanchez)は、1966年からコーヒーの仕事を始めました。
リゴベルトは自ら農園を始めるだけの資金がなく、他のオーナーが所有するコーヒー農園で労働者として働いていました。しかし、当時の農園主が熱心に働くリゴベルトに資金援助をし、サン・ペドロ・カルチャ(San Pedro Carcha)に初めて土地を購入する事ができました。リゴベルトのコーヒー生産への情熱は現オーナーのアントニオに引き継がれて、素晴らしいコーヒーを生産するに至っています。
アントニオの娘でリゴベルトの孫娘のカルメンは、現在鶏肉会社でマーケティング担当を担当しています。
ドン・アントニオ農園の標高は1,800m - 2,000m、非常に乾燥した地域でもあり、乾いた石灰岩土壌の、起伏の激しい急斜面でコーヒーが栽培されています。
ドン・アントニオ農園は、年間降雨量1,500mmと雨は少ないながら、寒暖の差が激しく、日中でも霧が発生し立ち込める地域にあります。夜間は気温が一気に下がるため、コーヒーの天敵である霜が降りやすく、通常コーヒーの栽培には不向きな気象条件です。しかし、シエラ・デ・ロス・クチュマタネス(スペイン語:Sierra de los Cuchumatanes)から吹き下ろす冷たい風とメキシコのテウアンテペック地峡(英語:Isthmus of Tehuantepec、スペイン語:Istmo de Tehuantepec)の高原地帯から吹き付ける乾燥した熱風により、霜害から守られ、高品質なコーヒー生産が可能になっています。
コーヒーは日陰で栽培され、100%天日乾燥されます。
品種
品種はカツーラ(Caturra)です。
ドン・アントニオ農園は5か所に点在しており、場所によって栽培されている品種が異なります。
精製方法
精製方法はウォッシュト(Washed)です。
讃喫茶室 尾山台 グアテマラ ドン・アントニオ農園 カツーラ
焙煎は中煎りです。
豆をやいていると2回のハゼがあって
僕は2回目のハゼがくる直前から2回目のハゼが入ってまもなくのあたり
そのくらいのところを中ほどの焙煎としている
ここの領域は劇的に香味が変化する
生産国・年度・品種・生産者・表作裏作・ロットなど
生豆の特性と複雑に絡み合って
酸味や苦味の質・量・状態
香りの質やまめの顔など
刻々かわっていく
大げさではなく秒単位で
楽しい
「中ほどの焙煎」,讃喫茶室 2012年9月18日.
味
じんわり広がる甘さと、非常にクリーンでバランスのとれた味わいが印象的です。
同じカツーラのウォッシュト精製で、浅煎りのパナマ ハートマン農園 カツーラと比べると、非常にクリーンな味わいはそのままに、甘さとボディの強いコーヒーです。
<参考>
「ドンアントニオ農園 カツーラ」,ATC Specialty Coffee<https://www.specialtycoffee.jp/beans/2260.html>