エクーア:フィリピン シベット・コーヒーとバラコ・コーヒー

エクーアのシベットコーヒーです。エクーアはフィリピンの特産物を扱っている通販ショップです。

フィリピン シベット・コーヒー バラコ・コーヒー

フィリピン

フィリピン(Philippines)は、東南アジアに位置する島国です。海を挟んで日本、台湾、マレーシア、インドネシア、中国、ベトナムなどと対しています。首都はマニラ(Manila)で、最大の都市にケソンがあります。

国名のフィリピンは、1542年にスペイン人の征服者ルイ・ロペス・デ・ビリャロボス(Ruy López de Villalobos)によって、旧宗主国のスペイン皇太子フェリペ(のちの国王フェリペ2 世)の名をとり、ラス・フィリピナス諸島と名づけられたことに由来しています。

フィリピンのコーヒーの歴史

フィリピンコーヒーのドキュメンタリー、CNN Philippinesより

フィリピンのコーヒーの歴史は、最初のコーヒーノキがスペインのフランシスコ会修道僧によって、1740年にバタンガス州(Batangas)のリパ(Lipa)に持ち込まれたことに始まります。そこから、アイバーン(Ibaan)、レメリー(Lemery)、サンホセ(San Jose)、タール(Taal)、タナウアン(Tanauan)のような、バタンガス州の他の地域にコーヒーが広がりました。バタンガス州は、これらの地域のコーヒー農園を支援していたため、リパはフィリピンのコーヒー生産の中心地となります。

バタンガス州は、1860年代にサンフランシスコ経由でアメリカにコーヒーを輸出していました。1869年にスエズ運河が開通したとき、ヨーロッパにも新しい市場が広がりました。バタンガス州の成功を見て、カヴィテ州(Cavite)は1876年にアマデオ(Amadeo)で最初のコーヒー苗を栽培しました。しかし、依然としてリパはフィリピンのコーヒー生産の中心地であり、バタガス バラコ(Batangas barako)は、他のアジアのコーヒー豆の5倍の価格がつけられていました。1880年当時、フィリピンはブラジル、アフリカ、インドネシアに次いでコーヒー豆を輸出第4位であり、さび病がブラジル、アフリカ、ジャワを襲ったときには、世界中でコーヒー豆の唯一の供給源となっていました。

フィリピンのコーヒー産業の栄光の時代は、1889年にさび病がフィリピンを襲ったことで終わりをつげました。それは害虫の侵入と相まって、バタンガス州のほぼすべてのコーヒーノキを壊滅に追いやりました。バタンガス州はフィリピンコーヒーの主要な生産地だったので、これによってフィリピン全土のコーヒー生産に大きな打撃を受け、2年間にフィリピンコーヒーの生産量は元の1/6に減少しました。それまでに、ブラジルは世界有数のコーヒー生産者としての地位を回復しました。わずかに生き残ったコーヒーの苗はバタンガス州からカヴィテ州に移され、そこで栽培されることになりました。この被害はフィリピンのコーヒー栽培を全滅に追いやりはしませんでしたが、それまでコーヒー農家だった多くの生産者が他の作物の栽培に移ったために、フィリピンでコーヒー生産に割り当てられる農地の面積は少なくなりました。

1950年代、フィリピン政府は、アメリカの助けを借りて、より抵抗力のある種類のコーヒーを持ち込みました。その時代、インスタントコーヒーが商業的に生産されていたため、世界的にコーヒー豆の需要も増加しました。コーヒーの好景気な市場のため、多くの農家は1960年代にコーヒーを栽培することに戻りました。しかし、急激なコーヒー栽培の増加は世界中の豆の供給過剰をもたらし、しばらくの間、地元のコーヒー生産者を保護するためにコーヒーの輸入が禁止されました。ブラジルが1970年代に霜害に襲われたとき、世界市場のコーヒー価格は急騰しました。

フィリピンは1980年に国際コーヒー機関(ICO)のメンバーになります。そしてコーヒーの味の最近の世界的な人気と傾向から、フィリピンのコーヒー産業は再び盛り返している傾向にあります。

現在、フィリピンは23,000トンから30,000トンのコーヒーを生産しています。現在フィリピン国内で生産されている大多数のコーヒーは、バタンガス、ブキドン、ベンゲット、カヴィテ、ダバオとクラベリアの山岳地域となっていて、およそ164,139ヘクタールの農地にコーヒーが植えられていて、30万人のフィリピン人がコーヒー農業に従事しています。

フィリピンは、アラビカ種(Arabica)、リベリカ種(Liberica,Barako)、エクセルサ種(Excelsa)、ロブスタ種(Robusta)の4種類のコーヒーを生産する数少ない国の一つです。

フィリピンコーヒーにはは、バタンガス州リパ市原産のリベリカ種「バラコ・コーヒー(Barako Coffee)」、高原都市バギオで有名なベンゲット州のアラビカ種「ベンゲット・コーヒー(Benguet Coffee)」、また東南アジアに生息する夜行性動物ジャコウネコ(シベット)の体内で精製される高価な「シベット・コーヒー(Civet Coffee)」などがあります。シベット・コーヒーは希少性が高く、大変な高値で取引されています。

シベット・コーヒー

シベット・コーヒー、AP Archiveより

「シベット・コーヒー」は、インドネシアでは「コピ・ルアク」や「コピ・ムサン」の名前で知られているジャコウネココーヒーです。フィリピンでは、ジャコウネコは「アラミド(Alamid)」の名前で知られているため、「アラミド・コーヒー」とも呼ばれます。

シベット(Civet、ジャコウネコ)は、フィリピンではバロス(Balos)と呼ばれていて、天然雑食性の動物ですが、美味しいコーヒーの果実のみを食べるという習性を持っています。シベットはコーヒーの果実を食べる際、中の種も飲み込んでしまいますが、種は消化されないまま体外に排出されます。シベットは高品質のコーヒーの果実のみを食べるため、排出された種は高品質のコーヒー豆が自然と選別されています。消化されないコーヒー豆は、シベットの体内で精製処理され、独特の香味を持つコーヒーに仕上げられます。

エクーアのシベット・コーヒーはベンゲット州(Banguet)にある契約農園から仕入れられているため、他のシベット・コーヒーよりも安価で購入することができます。フィリピンはアラビカ、リベリカ、エクセルサ、ロブスタの4種類のコーヒーを生産しています。この農園ではアラビカ種とロブスタ種の両方を栽培していますが、シベットコーヒーに関しては100%アラビカ種です。

ジャコウネコはフィリピンでは害獣とみなされることが多く、食肉目的で捕らえられます。ジャコウネコはまた、シベットコーヒー生産に利用されます。

シベットコーヒーはジャコウネコを檻の中に閉じ込めて生産されることが多いため、動物愛護の観点から問題となるこの多いコーヒーでもあります。

インドネシアでは「コピ・ルアク(コピ・ムサン)」については、以下の記事を参照してください。

http://real-coffee.net/caferanban-indonesia-sumatra-kopimusang

ジャコウネコの体内を通ることで加わる独特のフレーバーが特徴です。バランスが良く、苦味も少ないため、比較的飲みやすいです。

エクーアのシベット・コーヒー

「幻のコーヒー」「コーヒーの王様」ジャコウネココーヒー。コーヒー好きなら一度は飲んでみたい希少価値の高いコーヒーです。

エクーアホームページより

ジャコウネコの糞のコーヒーというイメージとは対照的に、味わいにクセがなく、とてもクリーンです。




バラコ・コーヒー

バラコ・コーヒー、GMA Public Affairsより

バラコ・コーヒー(フィリピン語:Kapeng barako、スペイン語:CafévarracoまたはCaféverraco、英語:Barako coffee)とは、フィリピン産のリベリカ種のことです。フィリピンの特にバタンガス州とカビテ州で栽培されています。"Barako"は、スペイン語の"Varraco"(野生のイノシシ)からその名前を取られたフィリピン語です。バタンガス州とカビテ州で栽培されたコーヒーは、一般的にすべてバラコと呼ばれています。

フィリピンに初めて植えられたバラコのコーヒーノキは、1800年代にバタンガス州リパ市(Lipa)ピナグタング=ウラン(Pinagtung-Ulan)にウィリー(Willie)とコラ・マカサエット(Cora Macasaet)の家族によって、ブラジルから移植されました。バラココーヒーは強い味と風味を持ち、独特のスパイシーな香りがあります。フィリピンコーヒーの残りの3つの商業種(アラビカ、ロブスタ、エクセルサ)の中で最もユニークな個性があり、フィリピンのほとんどのコーヒー飲用者は、バラコ・コーヒーを好んで飲みます。

バタンガス州の人々は、米料理、タパスやドライ・フライドディッシュを食べるときに、スープの代わりにバラココーヒーを飲みます。飲み物とは別に、スパトリートメントのボディ・スクラブとしても使用されています。

エクーアのバラコ・コーヒー

バラココーヒーとは、フィリピン産リベリカ種コーヒーのこと。

フィリピンはコーヒーベルトに位置する、隠れた名産地として知られています。

"強い"を意味する Barako の名の通り、強いコクと苦みが特徴です。酸味は弱いため、飲みやすいコーヒーでもあります。

焙煎したての新鮮なものを空輸しています。賞味期限は焙煎後から6か月に設定しております。

リベリカ種はアラビカ種・ロブスタ種とともに世界三大コーヒー豆の1つとして知られる一方で、全世界で共通するコーヒー豆の流通量の1%に満たないため、希少性があります。

エクーアホームページより

非常に強くクセの強いフレーバーです。しかし、飲んでみると酸味がなく、スッキリしていて、意外と飲みやすいです。好き嫌いははっきり分かれます。

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