グアテマラのコーヒー生産地域とその特徴：ハイランド・ウエウエ（ウエウエテナンゴ）

ハイランド・ウエウエ（ウエウエテナンゴ）

グアテマラのコーヒー生産地域

グアテマラのコーヒー生産地域は、1960年に設立されたアナカフェ（Anacafé）（英語：Guatemalan National Coffee Association、スペイン語：Asociación Nacional Guatemalteca de Café）によって認定されています。

グアテマラは、行政区画として22の県（英語：Department、スペイン語：Departamento）に分類されています。ハイランド・ウエウエ（Highland Huehue）は、グアテマラ（Guatemala）西部ウエウエテナンゴ県（Huehuetenango Department）に位置するコーヒー生産地域です。

ハイランド・ウエウエ（ウエウエテナンゴ）

ウエウエテナンゴ県

ウエウエテナンゴ県（Huehuetenango Department）は、グアテマラ西部に位置する県です。メキシコ（Mexico）に国境を接しており、南にサン・マルコス県（San Marcos Department）、ケサルテナンゴ県（Quetzaltenango Department）、トトニカパン県（Totonicapán Department）に接しており、東にエル・キチェ県（El Quiché Department）に接しています。

ウエウエテナンゴ県は、グアテマラ北西を横切るシエラ・デ・ロス・クチュマタネス（スペイン語：Sierra de los Cuchumatanes）に位置しており、標高3,850mを超える高地から350mの低地まで起伏に飛んだ地形のため、気候は地形と標高によって様々な違いとして現れます。シエラ・デ・ロス・クチュマタネスは、トドス・サントス・クチュマタン（Todos Santos Cuchumatán）、チャンコル（Chancol）、エマル（Xemal）で最高峰に達します。

シエラ・デ・ロス・クチュマタネスは非火山性の山脈で、山脈の西と南西を流れるセレグア川（Selegua River）によって、火山性のシエラ・マドレ（スペイン語：Sierra Madre）と分かれています。グアテマラのシエラ・マドレには、ボルカニック・サン・マルコス（Volcanic San Marcos）が位置しています。

ウエウエテナンゴ県は、起伏のある地形と多様な気候のために、様々な作物が栽培されています。温暖な気候の場所では、コーヒー、サトウキビ、タバコ、コショウ、キャッサバ、アナトー、そして様々な果物などが栽培されています。また、涼しい気候の場所では、小麦、大麦、ジャガイモ、豆、アルファルファ、野菜、自生の果物などが栽培されています。

ハイランド・ウエウエ

ハイランド・ウエウエ（Highland Huehue）は、レインフォレスト・コバン（Rainforest Coban）、ニュー・オリエンテ（New Oriente）の3つの非火山地域の1つであり、非火山性の石灰岩の土壌です。

ハイランド・ウエウエは、3つの非火山地域の中で、最も標高が高く、最も乾燥しています。メキシコ（Mexico）オアハカ（Oaxaca）のテウアンテペック地峡（英語：Isthmus of Tehuantepec、スペイン語：Istmo de Tehuantepec）の高原地帯から吹き付ける乾燥した熱風のおかげで、この地域は霜から保護されるため、標高最大2,000mまで耕作可能です。この熱風は、シエラ・デ・ロス・クチュマタネスから吹き下ろす冷たい風と混ざり合い、霜から保護されたマイクロクライメイト（微気候）を生み出します。

ハイランド・ウエウエの遠隔地のコーヒー農園では、生産者が自らコーヒーを精製する必要があるため、ほとんどの生産者が自らの精製所を持っています。この地域では、数多くの川や小川が流れているため、どの場所でも精製所を設立することができます。