講談社 ブルーバックスコーヒーと旦部 幸博『コーヒーの科学』
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講談社 ブルーバックスコーヒーと旦部 幸博『コーヒーの科学』

講談社 ブルーバックスコーヒー

2021年4月1日に、講談社ブルーバックスがブルーバックスコーヒーのツイートをしました。ブルーバックスコーヒーはエイプリルフールのネタでしたが、反響が数多く寄せられたため、商品化のためのクラウドファンディングが立ち上げられました。

しかし、最初に投稿された一杯は「コズミックラテ」でした。

旦部 幸博『『コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか』

2016年2月19日に販売された旦部 幸博(たんべ ゆきひろ)『コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか』(以下、『コーヒーの科学』)は、講談社ブルーバックスで非アルコール飲料を扱った最初の『〜の科学』本です。

国際コーヒーの日と「宇宙の香りのコーヒー」

10月1日は、「国際コーヒーの日」と定められています。

10月1日のコーヒーの日とカフェインについて:https://togetter.com/li/385217

2021年10月1日に、『コーヒーの科学』の著者である旦部 幸博が、「特別レシピ公開!「宇宙の香りのコーヒー」は本当に作れるのか?」というコラムを、講談社ブルーバックスホームページに寄せました。

旦部 幸博は、毎年10月1日に講談社ブルーバックスホームページにコラムを寄せています。

宇宙の香りとコーヒーのラズベリー香

左 ブルーバックスコーヒー 右 旦部 幸博『コーヒーの科学』

ブルーバックスコーヒーは、直径8㎝、高さ9.4㎝、重さ335.6g、容量340mlです。200cc(6割)から270cc(8割)程度抽出できるように、コーヒー豆を用意しよう!

この独特の芳香は「モカ香(モカ・フレーバー)」と呼ばれ、19世紀の文献には既にその名が見られます。具体的にどんな香りかと聞かれると表現は難しいのですが、多くの証言を総合すると「気品がある、フルーツやワイン、スパイスのような発酵感を伴う香り」だといえるでしょう。モカ香の正体は何なのか……それに触れた論文はいくつかあり、イエメンのモカマタリに発酵系の香りがあるジアセチル(145頁)が多いことや、エチオピアモカからラズベリー様の香気成分、ラズベリーケトンが見つかっていることが報告されています。

旦部 幸博(2016)『コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか』,講談社ブルーバックス.p.155

用意するコーヒー豆は、「宇宙の香り」がするラズベリー香のコーヒー豆が望ましいです。ラズベリー香は、エチオピアのアネロビック、ナチュラルに多くに見られますが、その他の産地のコーヒーにも稀に感じられることがあります。探し方は、カッピング・コメントにラズベリー、もしくはストロベリーと書いてあるものから探すと探しやすいです。

ちなみに、アメリカ人はラズベリーというコメントを使いたがるそうですが、日本ではストロベリーというコメントがよく見られます。

左 ブルーバックスコーヒー 右 丸山珈琲 エチオピア ビシャン・ディモ ナチュラル・アネロビック

コーヒー豆が用意できたら、「"宇宙を感じる"スペシャルメニューをご提案!」の「コーヒー豆:「宇宙の香りを楽しむコーヒー」」と「アレンジメニュー「宇宙の香りのコズミック・ラテ」」を参考にして、実際にコーヒーを作ってみよう!コーヒーを用意したら、『コーヒーの科学』を読みながら宇宙の香りをゆっくり味わってみよう!

『コーヒーの科学』を読み終えたら、「わいたんべさんのコーヒークイズ【難問】」に挑戦してみよう!

【素直じゃない】わいたんべさんのコーヒークイズ【難問】:https://togetter.com/li/935561

ブルーバックスのロゴのない『コーヒーの科学』を持っている人は、ブルーバックスコーヒーでロゴを補完しよう!

「熱いコーヒーが入ったマグカップは、アイスコーヒーが入ったカップより重い」そうなので、アイスコーヒーを淹れてみよう!

左 ブルーバックスコーヒー 右 嶋中 労、旦部 幸博、田口 護の書籍

『コーヒーの科学』を読み終えたら、関連書籍にも当たると、コーヒーの理解がより立体的になります。

田口さんって:https://togetter.com/li/257989

ブルーボトルコーヒーとブルーバックス・ラテ

ブルーバックスコーヒーとブルーボトルコーヒー

次はブルーボトルコーヒーでコーヒー豆を購入し、「"宇宙を感じる"スペシャルメニューをご提案!」の「番外編:「ブルーバックス・ラテ」」に挑戦してみよう!

ブルーボトルコーヒー日本進出 黒船来襲w:https://togetter.com/li/647463

コーヒーのサードウェーブを正しくとらえるには?:https://togetter.com/li/592406

続:コーヒーのサードウェーブを正しくとらえるには?(喫茶店ブームの終焉はいつ?):https://togetter.com/li/594029

続々:コーヒーのサードウェーブを正しくとらえるには?(y_tambe氏によるコーヒー史概論とQ&Aと突っ込み):https://togetter.com/li/595870

ブルーバックスコーヒーとスターバックス ラテ

エスプレッソマシンがない場合は、電子レンジで牛乳を温めて、泡立て器でフォームミルクを作り、「スターバックスみたいなカフェラテ」を作ってみよう!

牛乳とコーヒーがうまく混ざらない場合は、フェザリングしているかもしれません。

宇宙でコーヒー牛乳を作ると、うまく混ざらないそうです。

"ISSpresso by Argotec and Lavazza ENG",Lavazza 2014年6月16日.
"Open Science: Space Coffee Cup",NASA 2016年10月12日.

ちなみに、宇宙とコーヒーに関連する話題として、ISSpressoという宇宙用のエスプレッソマシンや、宇宙でコーヒーを飲むためにスペース・コーヒーカップがあります。

超番外編:旦部 幸博と鳥目散 帰山人

ブルーバックスコーヒー 旦部 幸博『コーヒーの科学』 帰山人の珈琲遊戯

旦部 幸博の友人である鳥目散 帰山人(とりめちる きさんじん)は、「帰山人の珈琲遊戯」という焙煎豆販売を行なっています。帰山人の珈琲遊戯のコーヒーをブルーバックスコーヒーで飲んでみよう!

帰山人は、「ブルーバックスコーヒー(BLUEBACKS COFFEE)」ならぬ「ブルーバックスコーヒー(BLUEBUCKS COFFEE)」を掲げています。

奇しくもブルーボトルコーヒーが日本へ侵攻して1周年を迎える今般2016年2月6日、日本珈琲狂会は、最好の‘コモディティコーヒー’である「BLUEBUCKS COFFEE」(ブルーバックスコーヒー)を掲げる。日本珈琲狂会は、スターバックスコーヒーやブルーボトルコーヒーに阿媚(あび)しない。いかなる勢力や陣営や潮流にも諂諛(てんゆ)しない。染まるのは青い空のみ、その意は「ブルーバックスコーヒー」の色として‘shiny blue’に示される。だが、カネ(dollars=bucks)には憂鬱に(blue)なるほど縁遠いので、「ブルーバックスコーヒー」である。日本珈琲狂会は、「ブルーバックスコーヒー」を掲げて、群れて流されるだけの低劣なるコーヒーの向こうへ飛ぶ。私たちは、長くは飛べないが、青い空に染まって、大地と空の間を行き来する鳥になる。

ブルーバックスコーヒー」,帰山人の珈琲漫考 2016年2月6日.
「週刊フレーバー・帰山人・コーヒーの哲学」,フレーバー放送局 2016年2月24日.

帰山人の珈琲遊戯のコーヒーは、フレーバーコーヒーの「フレーバー通販ページ」で販売されています。帰山人は、フレーバーコーヒーのフレーバー放送局に出演しており、『コーヒーの科学』についても語っています。この動画の前半でポップコーン焙煎が紹介されていますが、帰山人の珈琲遊戯では、パナマ エスメラルダ ゲイシャのポップコーン焙煎が販売されたことがあります。

「週刊フレーバー・『HCR』で語る」,フレーバー放送局 2021年12月8日.

2021年12月3日に発売された嶋中 労、旦部 幸博『ホーム・コーヒー・ロースティングお家ではじめる自家焙煎珈琲』では、帰山人の焙煎が紹介されています。

一本焼き

「週刊フレーバー・帰山人さんの一本焼きの謎に迫る」,フレーバー放送局 2015年7月23日.

帰山人の焙煎は、最初から最後まで火力調整を一切しない「一本焼き」を特徴としています。

私、鳥目散帰山人の焙煎は、特徴があるようです。原則として、焙煎の工程で火力を一切動かしません。主に使っている手廻し釜は、覆いもなく排気装置もなく計器もありません。ほぼ一定の火力で燃えている炎の上に生豆をかざして、焙り焼きをしているだけです。それでも、物によって時によって、気温や湿度によって、一釜ごとに二度と同じ工程にはなりません。一定に決める火加減、焙煎中の手廻しの回転速度、焼き上がりのタイミング…これを調整するだけで私には精一杯です。「一本焼き」と名付けました。この焙煎の手法を他人に強要するつもりもありませんが、どんな焙煎機を使用した場合でも「一本焼き」を基準に考えるのが、私の珈琲の焙煎に対する考え方です。

焙煎のこと」,帰山人の珈琲遊戯

帰山人の焙煎機は、手廻しの焙煎機です。

その1週前の1995年1月10日には、開業して間もないコーヒー店を訪ねた。出色のコーヒーを飲ませる稀代の迷店(?)となる「東明茶館」(都築直行)である。この当時に、私が自宅で焼いていたコーヒーは、手網による直火焙煎(最大約400g投入)が最も多かった。「東明茶館」が使用する焙煎機を見た‘その時’、私は「あっ!」と喫驚の声を上げた。手網をそのまま釜型にしたような、私が理想とする極めて簡素な構造の約1kg容量の直火式焙煎機だったから。後日、この「東明茶館」の焙煎機に倣って、パンチングメッシュの釜部はそのままに電動モーターを止めて手廻しにした仕様を、同じ富士珈琲機械製作所(寺本一彦)へ特注をした。この特製の手廻し釜の焙煎機を私が入手したのは、1996年2月26日である。だが、震災が発した頃の私には、「東明茶館」の釜が垂涎の的だった。

地界の殺戮」,帰山人の珈琲漫考 2015年1月17日.

帰山人のコーヒーは、深煎りです。

さて、肝心のナゼ「深煎り」か?という理由について。
端的に言えば、私にとってコーヒーは「にがい」ものだからである。
巷間「にがいだけではおいしいコーヒーとは言えない」という話は多い。
特に昨今ではSCAAを筆頭とする味覚基準では、
「質の良い酸味」や「フルーティな味や香り」を重視する傾向が顕著だ。
一概にそれらの味覚要素を否定するつもりも無いが、
私は「にがい」ことを排除していく評価傾向にはなじめない。
「苦味」にも「良い」「悪い」があるとの話もよく聞くし、それには賛同する。
ならば、「良い苦味」を追求することこそがコーヒーのコーヒーたる身上、
それが私を「深煎り派」と自認させている原点の志向である。

私的珈琲論序説〜(3)深煎り派 その2」,帰山人の珈琲漫考 2009年2月6日.

旦部 幸博の好みの焙煎度は、中深煎りから深煎りだそうです。

コーヒーは苦い飲み物?:https://togetter.com/li/285065

続 コーヒーは苦い飲み物?:https://togetter.com/li/287853

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