グアテマラ ラ・アソテア農園の歴史
スポンサーリンク

グアテマラ ラ・アソテア農園の歴史

ラ・アソテア農園

ラ・アソテア農園(Finca La Azotea)(または、ラ・アゾテア農園)は、グアテマラ(Guatemala)サカテペケス県(Sacatepéquez Department)ホコテナンゴ(Jocotenango)に位置する農園です。コーヒー生産地域としては、アンティグア・コーヒー(Antigua Coffee)に区分されます。

"Cafemar Specialty Coffee",Cafemar Coffee 2019年10月1日.

ラ・アソテア農園は、19世紀後半にコーヒー栽培を始めたグアテマラで最も歴史のあるコーヒー農園の1つです。標高約1,500m、農園面積約31ヘクタールです。現在は、1993年に設立されたアンティグアのスペシャルティコーヒー輸出業者である「カフェマール株式会社(Cafemar S.A. )」と合併しています。

歴史

ラ・アソテア農園は、5世代にわたって農園が引き継がれています。現在の農園管理者は、リカルド・ポコルニー(Ricardo Pokorny)です。農園名の「ラ・アソテア(La Azotea)」は、スペイン語で「天井(El Techo)」を意味しています。この名前は、天井に伝統的に使われていたものと同じタイプの素材を使用したドライ・パティオに由来しています。

レジーナ・ワグナー(Regina Wagner)著『グアテマラにおけるコーヒーの歴史』(原題:The History of Coffee in Guatemala)によると、ラ・アソテア農園は、ナバレッテ宣教師(Father Navarette)が所有していた農園でした。ナバレッテ宣教師は、1874年にスペイン移民のマルセル・オリベ(Marcel Orive)に農園を売却しました。

マルセル・オリベは、スペインからウエウエテナンゴに移住して、そこに住んでいたドミンガ・モント(Doninga Mont)と結婚しました。しかし、ウエウエテナンゴに留まることはなく、アンティグアへと移住しました。

当初ラ・アソテア農園では、染料のコチニール製造のためにサボテンを栽培していました。しかし、化学染料の発明により産業が崩壊したため、マルセル・オリベはまもなくコーヒー栽培に切り替えました。

ラ・アソテア農園のホームページでは、異なったストーリーが語られていました。ホームページによると、1883年にドミンガ・モント(Doninga Mont)夫人がこの農園を購入し、彼女の義理の息子であるマルセル・オリベ(Marcel Orive)によって、コーヒー農園に生まれ変わったそうです。

1908年にマルセルの息子であるアルベルト・オリベ(Alberto Orive)が農園を拡大し、精製所の近代化を図りました。

2000年に、農園の一部がラ・アソテア文化センター(英語:The Centro Cultural la Azotea、スペイン語:El Centro Cultural La Azotea)として生まれ変わり、観光農園となりました。

ラ・アソテア農園は現在、コーヒー生産だけではなく、博物館や学校も経営する複合型農園となっています。

ラ・アソテア文化センター

ラ・アソテア文化センター
"La Azotea-Centro Cultural (1 of 6)",Lezue 2009年6月19日.
"La Azotea-Centro Cultural (2 of 6)",Lezue 2009年6月19日.
"La Azotea-Centro Cultural (3 of 6)",Lezue 2009年6月19日.
"La Azotea-Centro Cultural (4 of 6)",Lezue 2009年6月19日.
"La Azotea-Centro Cultural (5 of 6)",Lezue 2009年6月19日.
"La Azotea-Centro Cultural (6 of 6)",Lezue 2009年6月19日.

ラ・アソテア農園は、2000年にラ・アソテア文化センター(英語:The Centro Cultural la Azotea、スペイン語:El Centro Cultural La Azotea)を設立しました。ラ・アソテア文化センターには、コーヒー博物館、マヤ音楽博物館「カサ・コホム(Casa K’ojom)」、グアテマラの伝統衣装の博物館「リンコン・デ・サカテペケス(Rincón de Sacatepéquez)」が設けられています。

CASA K'OJOM   マヤ音楽博物館 カサ・コホム:http://www.infomaya.jp/museos/casakojom/index.html

ラ・アソテア農園は農園観光を実施しており、博物館からコーヒー・プランテーションを巡り、コーヒーの歴史や生産方法について学ぶことができます。また、ラ・アソテア農園は、ラ・アソテア文化センターからもたらされる利益のために、他の農園と比べてコーヒー生産における利益への依存度が高くありません。

精製所

精製所

ラ・アソテア農園には、1883年に建造された水車を動力とした古い精製所があります。

コーヒーは完熟実が手摘みで収穫され、農園のミルで精製されます。パルピング(果肉除去)後のパルプは、農園で飼育されている馬の馬糞やミミズ堆肥と混合されて、天然肥料として再利用されます。

ラ・アソテア農園(Finca La Azotea):https://real-coffee.net/category/coffee-origin/central-america/guatemala/antigua-coffee/finca-la-azotea

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事