エチオピアのコーヒー生産地域とその特徴 グジ

グジ地方

グジ地方(Guji Zone)は、エチオピア(Ethiopia)オロミア州(Oromia Region)の地方(Zone)です。

グジ地方は、2002年9月にグジ地方の南部に境を接するボレナ地方(Borena Zone)の高地が分割され誕生した新しい地方です。行政の中心地はネゲレ・ボラン町または群(Nagele Borana Town または Separate Woreda)です。

グジ地方は、コーヒー生産で有名な南エチオピア州(SERS)(South Ethiopia Regional State)ゲデオ地方(Gedeo Zone)とシダマ地方(Sidama Zone)と北西で境を接しており、グジ地方はこれらの地方と近い北西部でコーヒーが生産されています。コーヒーの生産方式は、ガーデン・コーヒーです。家の裏庭のような場所で、小規模農家が他の作物とともにコーヒーを栽培しています。

オロモ族

グジ地方やボレナ地方の位置するエチオピア南部は、近代エチオピアでオロモ族(Oromo People)が最初に定住した地域の1つです。オロモ族はそこから何世紀にもわたって、少しずつエチオピア全土を北上してきました。

グジ地方のオロモ族は、グジョ(Gujo)と呼ばれる人物の子孫であると考えられており、その子供や孫がこの地域で牛を飼育していたと伝承されています。現在もグジ地方の住民の多くはオロモ族です。しかし、エチオピアの他の地域からもこの地域の一部に移住してきており、その多くは国内の乾燥地帯からこの地で農業を営むためにやってきた人たちです。

グジ地方に元々住んでいた人たちは、牛の群れを世話する牧畜民でしたが、現在では1%未満で、ほとんどが農民となっています。グジ地方は、エチオピアでも金や宝石などの鉱物が豊富に採掘される地域であったため、住民以外の立ち入りが禁止されていました。かつては手つかずの森だったため、土壌が非常に肥沃です。水利がよく、標高1,500m以上の土地と気候は申し分ないにもかかわらず、大規模なコーヒー農園やウォッシング・ステーションが進出することは困難でした。しかし、この数十年で規制が緩和されたため、グジ産コーヒーが名を馳せるチャンスとなりました。

エチオピアには、山羊飼いのカルディをはじめとして、コーヒーの発見に関するいくつかの物語があります。しかし、オロモ族の文化には、コーヒーの誕生に関する独自の物語があります。

「ワカ(Waaqa)(オロモ族の伝統文化における最高神)は、ある時、忠実な使用人の一人に罪を科す必要があった。その罰は死であった。刑が執行された後、ワカはその男が無実であることを知った。しかし、すでに刑は執行され、その男は死んでいた。悲しみに暮れたワカは、その男の墓を訪れて泣いた。ワカの涙が地面に水を与えると、地面から新しい植物、コーヒーが芽を出した」

グジ

"The Story of Guji Coffee",Trabocca B.V. 2019年12月11日.

グジ(Guji)は、エチオピア(Ethiopia)オロミア州(Oromia Region)のコーヒー生産地域です。広大な森林の中に、オド・シャキッソ(Odo Shakiso)、アドラ・レディ(Addola Redi)、ウラガ(Uraga)、ケルチャ(Kercha)、ブレ・ホラ(Bule Hora)の各郡(Woreda)があり、それぞれ特徴的なコーヒーを生産しています。

グジは、コーヒーの新興生産地域です。かつてグジの人々の関心は金と畜牛にあり、コーヒー栽培は狂気の沙汰と見なされていました。しかし、シャキッソ農園(Shakisso Farm)のハイレ・ゲブレ(Haile Gebre)とスケ・クト農園(Suke Quto Farm)のテスファエ・ベケレ(Tesfaye Bekele)は、火災で5000エーカーの森林を焼失するという困難に見舞われながらも、この地域でコーヒーを経済的で持続可能な作物とするという信念を持ち続け、徐々にコーヒー栽培が広まっていきました。

グジ地方の西に位置する西グジ地方(West Guji Zone)では、アマン・アディニュー(Aman Adinew)のメタッド社(METAD)(METAD Agricultural Development PLC)が、コーヒー栽培を広めました。

エチオピア商品取引所(ECX)(Ethiopia Commodity Exchange)の区分では、スペシャルティ・ウォッシュト(Specialty Washed)、コマーシャル・ウォッシュト(Commercial Washed)、スペシャルティ・アンウォッシュト(Specialty Unwashed)、コマーシャル・アンウォッシュト(Commercial Unwashed)の輸出で、オド・シャキッソ(Oddo Shakiso)、アッドラ・レディ(Addola Redi)、ウラガ(Uraga)、ケルチャ(Kercha)、ブレ・ホラ(Bure Hora)、ハンベ・ワメナ(Hambella Wamena)、ボレ(Bore)、ハロ・ウェラブ(Haro Welabu)、ギルジャ(Girja)の地方(Zone)または郡(Woreda)が含まれます。

グジは、かつてはスペシャルティもコマーシャルも、「シダマA(Sidama A)」に分類されていました。しかし、グジで生産されるコーヒーが独特のカップ・クオリティを持つことから、独立した地域として扱われることになりました。

品種

グジは、エチオピア南部の多くの地域と同様に、在来品種に恵まれています。また、グジの地形は多様で、ある地域は他の地域よりも高く、ある地域は他の地域よりも森林が多く、かなりの数のマイクロクライメイト(微気候)が存在します。そのため、グジで栽培されたコーヒーは、同じ地域内であっても、農園や地域が異なれば、非常に異なるフレーバーを持つことになります。

グジ地方 Guji Zone:https://real-coffee.net/category/coffee-origin/africa/ethiopia/oromia-region/guji-zone

西グジ地方 West Guji Zone:https://real-coffee.net/category/coffee-origin/africa/ethiopia/oromia-region/west-guji-zone

グジ Guji:https://real-coffee.net/category/coffee-origin/africa/ethiopia/guji

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事