工房 横井珈琲:ブラジル パライーゾ農園 レッド・カトゥアイ ブラジル カップ・オブ・エクセレンス ブラジル・ナチュラルズ 2018年 第1位

工房 横井珈琲のブラジル パライーゾ農園 レッド・カトゥアイ ブラジル カップ・オブ・エクセレンス ブラジル・ナチュラルズ 2018年 第1位です。工房 横井珈琲は1996年にオープンした札幌市西区に本店があるスペシャルティコーヒー専門店です。現在札幌市内に2店舗展開しています。

ブラジル パライーゾ農園 レッド・カトゥアイ ブラジル カップ・オブ・エクセレンス ブラジル・ナチュラルズ 2018年 第1位

ブラジル

ブラジル(Brazil)は南米の東部に位置する60億本のコーヒーの木が栽培されている世界最大のコーヒー産地です。人口は約2億930万人で、日系人は約160万人です。国土の60%以上が中部から南部に高原地帯です。北部は熱帯性雨林、中部は亜熱帯地帯、南部は温帯地帯となっています。

ブラジルのコーヒーの生産は、南部のミナスジェライス州が全体の約50%を生産しています。74%がアラビカ種で、26%がロブスタ種です。ブラジルのコーヒー生産量は世界全体の生産量の約30%を占めるため、コーヒーの国際相場はブラジルの生産量に左右されます。

ブラジルは北部のノルチ(Norte)、北東部のノルデスチ(Nordeste)、中西部のセントロ・オエスチ(Centro-Oeste)、南東部のスデスチ(Sudeste)、南部のスウ(Sul)5つの地域に別れ、それらの地域はさらに26のエスタードと呼ばれる州(Estado)と1つの連邦直轄区(首都ブラジリア)から構成されています。パライーゾ農園があるミナスジェライス州(Minas Gerais)は南東部のスデスチに位置しています。

セラード

セラードは1995年に、ミナス・ジェライス州政府の法令により認定されたこの州の55都市に広がる広大な熱帯サバンナ地域です。セラード(ポルトガル語で未開の大地の意味)はブラジル政府が国家プロジェクトとして農業開発を始めてから、約20年程度で南アメリカ最大の農業地域に生まれ変わった場所です。資金・技術提供において、日本もこの土地の開発に深く関わっています。土壌、栽培技術の改良により、農業に適さないとされていた広大な熱帯サバンナ地域が、世界有数の一大穀倉地帯に変貌しました。セラードは今では、「ブラジルの緑の革命」「20世紀農学史上最大の偉業」と称され、成功した開発援助のモデルとなっています。

このセラード地域で生産されるコーヒー豆は、ブラジル全土における生産量の約50%を占めています。コーヒーの生産地は山脈の地形が一般的ですが、セラードは広大な高原のため、コーヒーノキに日が均一に当たり、育成にバラツキが出ないことから、均質なコーヒー豆の安定した生産を確保できます。

また、気候は大陸性気候で、年間の平均気温は23度、夏の雨期と冬の乾期がはっきり別れるのが特徴です。セラード地域はもともと降雨量が少ない土地ですが、生産期の夏は雨季のため高温多湿で、集中的な降雨による一斉開花によって、コーヒーチェリーの熟成を均一に保つことができます。それに対して、収穫期の冬は乾季のため低温乾燥の穏やかな気候で、特に降雨量が少ないために、豆が発酵することなく、安定した収穫を行うことができます。雨期と乾期のはっきりと分かれた気候は、良質のコーヒー豆の栽培に最適です。

セラード・ミネイロ

ブラジルでは、コーヒーの原産地呼称はブラジル産業財産庁(ポルトガル語:Instituto Nacional da Propriedade Industrial、英語:National Institute of Industrial Property (of Brazil)(INPI))によって認定されます。セラード・ミネイロはブラジル産業財産庁によって原産地に認定された、セラードの55都市のうちの一つです。

セラード・ミネイロはミナス・ジェライス州の北西に位置し、ブラジルのコーヒー生産の約12%、ミナス・ジェライス州のコーヒー生産の約25%を占める一大コーヒー生産地です。標高800m-1,300mでコーヒーが生産され、夏は高温多湿、冬は穏やかな気温で乾燥しています。この地域で生産されるコーヒーは、キャラメルのようなアロマ、シトラスのような酸味、チョコレートのようなコクとフルボディ、余韻の長い味を特徴としています。パライーゾ農園はこのセラード・ミネイロのカルモ・ド・パラナイバに位置する歴史のある農園です。

パライーゾ農園

ブラジル パライーゾ農園(Fazenda Paraíso)は、ミナス・ジェライス州セラード・ミネイロ(Cerrado Mineiro)カルモ・ド・パラナイバ(Carmo do Paranaíba)に位置しています。生産者は3代目のマリア・ド・カルモ・アンドラーヂ(Maria do Carmo Andrade)とアンドラーヂ兄弟(Andrade brothers)です。

パライーゾ農園はカルモ・ド・パラナイバで最も古い歴史をもつ農園の一つです。パライーゾ農園の歴史は、この農園の生産者アンドラーヂ家(Andrade family)の祖先が、1901年にカルモ・ド・パラナイバのカピン・ブランコ(Capim Branco)農園でコーヒーの栽培を始めたのが最初です。1970年代にアンドラーヂ兄弟がこの地区にこの農園を再建しました。

カピン・ブランコ農園の農園面積は300ヘクタール、農園の標高は1,100mです。カルモ・ド・パラナイバはセラード・ミネイロでも標高の高い場所に位置しています。収穫期には25人の労働者がおり、収穫時期は5月末に始まり8月まで続きます。

パライーゾ農園はこのカピン・ブランコ農園の一部です。

実はこの農園のアンドラーヂ兄弟は、BSCA(Brazil Specialty Coffee Association、ブラジルスペシャルティコーヒー協会)の創設者でもあります。1991年にコーヒーの品質の向上が生産者にもたらす利益を予見した12のコーヒー生産者のサポートを受けて、この兄弟によりBSCAが設立されました。

このブラジル パライーゾ農園 レッドカトゥアイは2018年ブラジルCoE、ブラジル・ナチュラルズ(Brazil Naturals)で93.26点を獲得、第1位に輝いたコーヒーです。

農園の様子

品種

品種はレッド・カトゥアイ(Red Catuai)です。カトゥアイ(Catuai、カツアイ )は1949年にムンド・ノーボとカツーラの交配から生まれた非常に生産性の高い品種です。密集栽培に適しており、実が枝から落ちにくいので、強風や大雨の地域に適しています。ブラジルの主要栽培品種の一つで、イエロー・カトゥアイ (Yellow Catuai)とレッド・カトゥアイ(Red Catuai)があります。

農園では、このカトゥアイのコーヒーノキが150万本栽培されています。

通常生産性が高く、病害虫に強い交配種は、カップ・クオリティに劣ると考えられがちですが、カトゥアイがカッピングで93.26点を獲得したことから見ても、一概にそう言えるものではないということがわかります。

精製方法

精製方法はナチュラル(Natural、乾式)です。

ナチュラルはブラジルで一般的な精製方法です。

パライーゾ農園では、完熟実を収穫後、石や葉などの不純物を取り除き、マイクロ・ロットに仕上げます。乾燥工程はアフリカンベットです。

レーズンのような独特の濃厚なフレーバー、土っぽいアロマ、チョコレートのようなコクが特徴です。フルーティーな酸味が甘い余韻に変化します。口当たりなめらかなコーヒーです。

工房 横井珈琲のブラジル パライーゾ農園 レッド・カトゥアイ ブラジル カップ・オブ・エクセレンス ブラジル・ナチュラルズ 2018年 第1位

アンドラーヂ一家のコーヒー生産の歴史は、ミナス・ジェライス州のセハード・ミネイロ地域の
カルモ・ド・パラナイーバに、現在の生産者の先祖がやってきた1901年に始まりました。
1970年代には、一族の第3世代であるアンドラーヂ兄弟がこの地域に農園を再建しました。

パライーゾ農園は、地域内で最も古い農園のひとつです。この農園では季節がはっきり分かれており、
1,100m前後の標高、バランスの取れた降雨量と暑さに恵まれています。兄弟は彼らの先祖から、
自分たちがせめてできることは、自然環境をリスペクトすることだと教えられました。
そのため兄弟はいつも、自然を可能な限り良好な状態に保とうと努めています。
コーヒーは、緑色のチェリーの量が10%以下になった段階で収穫されます。
収穫後、色による選別作業で、未熟豆、完熟豆、過熟豆および乾燥豆を分別します。

この作業と、伝統的な洗浄・乾燥作業との違いは、水を一度も使わないということです。
水を使わないことで、発酵に関わる問題を減らし、外皮をはがさないことで豆の品質を高めることができます。

パライーゾ農園は、品質をとても重視しています。生産からポストハーベスト、倉庫での保管作業まで、
生産工程のあらゆる段階でとても念入りな品質管理がおこなわれています。

農園内の各区画で作られるそれぞれのコーヒーの風味の特徴やトレーサビリティも従業員たちは理解しています。
こうした管理の結果として、消費者の方々に一貫した高品質なコーヒーをお届けしています。

今回ご紹介するのは国際品評会「ブラジル ナチュラル カップ・オブ・エクセレンス 2018」で見事1位に輝いた
コーヒーです。ぜひお楽しみください。

工房 横井珈琲 ホームページより

レーズンのような独特の濃厚なフレーバーが非常に印象的です。チョコレートのようなコクと甘味、フルーティーな酸味のバランスがとれ、なめらかな口当たりです。

<参考>

「93.26」,Alliance for Coffee Excellence<https://allianceforcoffeeexcellence.org/directory/93-26/>

Andrade Bros<http://andradebros.com.br/>

Cerrado Mineiro<https://www.cafedocerrado.org/>

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