国際トルココーヒーの日とトルココーヒー婦人財団

国際トルココーヒーの日

On behalf of Turkish Coffee Lady Foundation, I extend our deepest appreciation to Mayor @MurielBowser for sending her kind wishes to our community and celebrating the #WorldTurkishCoffeeDay with us! 🇹🇷☕️ Join our fun cultural events on Dec 5th (11 am) at:https://t.co/Iyo9owOh9Q pic.twitter.com/GWctkEfxCJ
— Turkish Coffee Lady (@TRCoffeeLady) December 1, 2020

2020年12月5日、アメリカ合衆国の首都であるワシントンD.C.のミュリエル・バウザー（Muriel Bowser）市長が「トルココーヒー婦人財団（Turkish Coffee Lady Foundation）」の企画により、12月5日を「国際トルココーヒーの日（World Turkish Coffee Day）」に定めました。

2020年12月5日以前から、「国際トルココーヒーの日（World Turkish Coffee Day）」という呼び方はあったようですが、今回はアメリカ合衆国の首都による公式の宣言です。

トルココーヒー婦人財団とギザム・サルシギル・ホワイト（Gizem Salcigil White）

"Gizem Salcigil White - The journey of Turkish coffee - Start-in Bodrum",Start-in Bodrum 2020年10月17日.

トルココーヒー婦人財団は、500年の歴史を誇るトルココーヒー文化のプロモーションを目的に、2017年にワシントンD.C.に設立された財団です。国際トルココーヒーの日がワシントンD.C.の市長によって定められたのは、この理由からでしょう。

創設者はギザム・サルシギル・ホワイト（Gizem Salcigil White）です。彼女はトルコ系アメリカ人の子供を持つ母親で、別名「ターキッシュコーヒーレディ（Turkish Coffee Lady）」と呼ばれています。

"Americans get a taste of Turkish coffee with the Turkish Coffee Truck",TRT World 2019年9月10日.

ギザムは、2009年からトルココーヒーのプロモーションを始めました。

2012年、ギザムはボランティア・グループの援助で、世界初のトルココーヒートラックで世界中を旅しました。彼女はトルココーヒーの伝統と世界中のあらゆる人々の人生を結びつける目的で、約6年にわたりアメリカ、トルコ、オランダ、ベルギー、フランス、カナダをアジア遊牧民のように（？）旅し、トルココーヒーを紹介して歩きました。

彼女のユニークな活動は、ワシントン・ポスト（The Washington Post）、ワシントニアン（Washingtonian）、PRI's ザ・ワールド（PRI's The World）などで紹介され、彼女の支持者は彼女を「ターキッシュコーヒーレディ（Turkish Coffee Lady）」と呼ぶようになりました。

2012年5月、ギザムはコーヒーによってトルコ人とアメリカ人の友好関係を育んだことが評価され、アメリカ合衆国議会から表彰されました。

2017年3月、ギザムはターク・オブ・アメリカ・マガジン（Turk of America Magazine）によって、「最も影響力のあるトルコ系アメリカ人トップ40（Top 40 Most Influential Turkish Americans）」の1人に選ばれました。

2017年に、ギザムはトルココーヒー婦人財団を設立し、CEOに就任しました。

ユネスコ世界無形文化遺産「トルココーヒーの文化と伝統（Turkish coffee culture and tradition）」

"Turkish coffee culture and tradition",UNESCO 2013年12月5日.

2013年12月5日、「トルココーヒーの文化と伝統（Turkish coffee culture and tradition）」がユネスコ世界無形文化遺産に登録されました。国際トルココーヒーの日が12月5日に定められた理由は、ここにあると考えられます。

トルココーヒーの文化と伝統については、帰山人の珈琲漫考の2013年12月20日エントリー、「コーヒーの無形文化遺産」を参照できます。

ちなみに、「本場のトルココーヒーは砂浴（サンドバス）を使うもの」というのは、誤解のようです。

最近、この手の動画が広まってるせいか、「本場のトルココーヒーは砂浴（サンドバス）を使うもの」と誤解してるライターさんとかがいて、誤解をとくのに苦労する。砂浴を使うようになったのはごく最近。おそらく屋台で直火やガスを避けて、電気式ヒーターを利用するようになってからのこと。 https://t.co/fsTT0tAc9V
— Y Tambe (@y_tambe) May 26, 2019