讃喫茶室 尾山台と帰山人の珈琲遊戯:タンザニア モンデュール AA
スポンサーリンク

讃喫茶室 尾山台と帰山人の珈琲遊戯 タンザニア モンデュール AAです。

讃喫茶室 尾山台は、2018年に開業した東京都世田谷区の尾山台駅近くにある自家焙煎珈琲店です。兵庫県宝塚市の自家焙煎珈琲店 讃喫茶室の姉妹店です。代表は浅野 嘉之(あさの よしゆき)、店主は泰圓澄 秀一(たいえんちょう しゅういち)です。

帰山人の珈琲遊戯は、2017年に始まった鳥目散 帰山人(とりめちる きさんじん)による焙煎豆販売です。

タンザニア モンデュール AA

モンデュール・コーヒー・エステーツ

モンデュール・コーヒー・エステーツ(Mondul Coffee Estates)は、タンザニア(Tanzania)アルーシャ州(Arusha Region)に位置する農園です。モンデュリ山(Mount Monduli)の斜面に位置しています。

品種

品種はN39とKP423です。

ともにブルボン(Bourbon)の選抜種で、優れたカップ・クオリティを持つとされています。

精製方法

精製方法はウォッシュト(Washed)です。

讃喫茶室 尾山台と帰山人 珈琲遊戯 タンザニア モンデュール AA

左 帰山人の珈琲遊戯 右 讃喫茶室
左 帰山人の珈琲遊戯 右 讃喫茶室

同じ深煎りでも、帰山人の珈琲遊戯の方が少し深めの焙煎に見えます。帰山人氏の深煎り「一本焼き」珈琲は、独特のフレグレンスがあります。

焙煎

讃喫茶室 尾山台で使用されている焙煎機は、富士ローヤル R-103です。浅野は、富士ローヤルオフィシャル焙煎講師を務めています。

帰山人の焙煎機は、パンチングメッシュの手廻し焙煎機です。

帰山人氏の焙煎は「一本焼き」という「何もしない」ことを特徴とする焙煎ですが、焙煎を極めていくとこのような考えに行き着くのかもしれません。

その範疇で今火力について思うことがある

焙煎のながれのなかでここでパワーがほしい時あるいはここは抑えたい時

火力の強火とか弱火で極端にすることはあまりよくないと感じている

あくまで釜の燃焼効率でしたほうがよいように思う

これはあくまで体験的なことなので理論てきではないけれど 

あきらか豆の煎りあがりに差がある

抜けの感覚も違う

結局「何もしない」焙煎となる

しかしそれは全体のストーリーを押さえてのことだ

するとおのずと火力が決まっていく

はまった時は痛快である

火力の6」,讃喫茶室 2012年10月28日.

帰山人氏の「何もしない」「一本焼き」焙煎は、不安定な直火の手廻し焙煎でありながら煎り揃えを良くするのに適した方法なのかもしれません。

帰山人の珈琲遊戯 2017年7月12日の「珈琲豆「ICBM」の二段焼き焙煎の狙いと技法」において、火力一定の「一本焼き」と後半で火力を調整する「二段焼き」の違いについて説明されています。それによると、「二段焼き」は難度の高い「一本焼き」よりもさらに難度の高い焙煎方法に思えます。

リンク先の図のイとロの境が、浅野の火力調整のポイントであると帰山人は理解しているそうです。

抽出

「浅野嘉之の浅野嘉之的珈琲の入れ方」,TheThreecross 2011年3月1日.

浅野は、日本ネルドリップ珈琲普及協会の理事です。

「週刊フレーバー・帰山人式抽出法」,flavorcoffeeフレーバー放送局 2015年2月12日.

対して、帰山人の松屋式金枠を用いた点滴抽出です。

讃喫茶室 尾山台 タンザニア モンデュール AA

タンザニア モンデュール AA

焙煎は深煎りです。

2回目のハゼが徐々におおきくなってくる

ピシ!と割れる様な音がとても心地よい

やがてかなりの煙をともなってやがてハゼは終了していく

僕はそこからしばらくの間までの間を深い焙煎としている

漆黒の珈琲はその存在を鼓舞するように黒光る

まぎれもなく珈琲好きにはたまらない領域

深い焙煎」,讃喫茶室 2012年9月20日.

浅野がジェントルビリーフ(Gentle Belief)を経営していた当時は、タンザニアの浅煎りも注文可能だったようです。

「たとえば、『タンザニアの豆を浅煎りで』といわれたら、通常は酸味が出てしまうため深煎りをおススメしますが、浅煎りでもテクニックで美味しく飲めるようにすることも可能です」という、まさにオンデマンドな焙煎

特集|ロースターは燃えているか?|第2章「マイ・ロースターを求めて」」,OPENERS 2015年2月16日.

赤ワインのようなこってりとしたボディと滑らかな口当たり、非常にクリーンな味わいが印象的です。酸味が抑えられた焙煎で、全体の調和に優れた味わいです。

帰山人の珈琲遊戯 タンザニア モンデュール AA

紋霧旦左衛門
「週刊フレーバー・松屋式の基本を考える」,flavorcoffeeフレーバー放送局 2020年5月20日.

紋霧(もんきり)一党は北部の山麓に潜んで機を窺う。
その北部産の打倒を狙う南部改方の安部部(あびぶ)の
手が迫り、ついに紋霧旦左衛門(たんざえもん)が動く!

近来のタンザニアのコーヒー生産は、キリマンジャロ
山麓の伝統産地であるモシ地区(キリマンジャロ州)や
アルーシャ地区(アルーシャ州)などの北部よりも、
ルヴマ州・ンジョンベ州・ムベヤ州などの南部へと
投資や開発の規模と勢いが移りつつあります。
タンザニア最大規模を誇るルヴマ州のアビブ農園などは
徹底した知略と管理で、まるで安部式部(あべしきぶ)の
ようです。それはそれで魅力はありますが、やはり
昔ながらの「キリマンジャロ」の風味は北部産ならでは、
多少の闇があっても奥深い味わいのある雲霧仁左衛門
(くもきりにざえもん)の一党も捨てがたい…何の話だ?

以前に珈琲遊戯で登場した「ふかたん」や
「まそたん」や「もんたん」や「しん・もんたん」などと
同様に、今般もモンデュール・コーヒー・エステートの豆を使用しました。
名付けて、紋霧旦左衛門(もんきりたんざえもん)。

薄く淹れるとサッパリと明るく、「サラメシ」ナレーションの
中井貴一のように、濃く淹れるとガッツリと重厚に、
「雲霧仁左衛門」主演の中井貴一のように…何の話だ?
まぁ、抽出の濃度で味わいの違いを楽しめるコーヒーです。

フレーバー通販ページ

帰山人の珈琲遊戯の「紋霧旦左衛門(もんきりたんざえもん)」は、2018年2月28日の「ふかたん」、2018年9月4日の「まそたん」、2019年3月5日の「もんたん」、2019年8月13日の「しん・もんたん」に続く、タンザニア モンデュール AAの焙煎豆です。

【生豆と焙煎の仕立て】

タンザニア連合共和国 アルーシャ州 
 モンデュール・コーヒー・エステート AA 
 N39/KP423 ウォッシュト(湿式精製)  100%

直火の手廻し釜で火力一定の「一本焼き」
20分05秒で深煎りに仕立てました。
力強さと繊細さ、その両方を風味に感じられる
「紋霧旦左衛門」、その手口をお楽しみください。

フレーバー通販ページ

赤ワインのようなこってりとしたボディと滑らかな口当たりが印象的です。深煎りですが酸味の残る焙煎度です。濃厚に淹れると厚みのあるボディが、薄く淹れると上品な爽やかさが目立ちます。芯の通った苦味が味の支えになっているような非常に独特の味わいです。

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事