辻本珈琲:エチオピア ブク メタッド ハンベラ農園 ブク ナチュラル

辻本珈琲のエチオピア ブク メタッド ハンベラ農園 ブク ナチュラルです。辻本珈琲(TSUJIMOTO coffee)は株式会社すてきなじかん(SUTEKI NA JIKAN Inc.)が運営する大阪府和泉市春木町にあるコーヒー店です。元々日本緑茶を取り扱う「辻本製茶」が1983年にコーヒー事業を開始したのが最初ですが、2003年にコーヒー事業が独立し、「辻本珈琲」となりました。そして、2019年に株式会社すてきなじかんはコーヒーの国際的な品評会であるカップオブエクセレンス(Cup of Exellence、CoE)を運営するメンバーとして参画することになりました。

エチオピア ブク メタッド ハンベラ農園 ブク ナチュラル

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エチオピア

エチオピア(Ethiopia)は東アフリカに位置する内陸国です。北をエリトリア、東をソマリア、南をケニア、北西をスーダン、北東をジプチに囲まれています。首都はアディスアベバです。かつてエチオピアはアビシニア(Abyssinia)と呼ばれていました。

エチオピアはナイル一帯の高原地帯に位置している、面積113万平方キロメートル以上のアフリカ最大の国の一つです。エチオピアには海抜マイナス100mをきるアファール盆地(Afar Depression)があるダナキル砂漠(Danakil Desert)と、海抜約4,600mのエチオピアの最高峰、ラス・ダシャン山(Ras Dashan)までの険しい地形が広がっています。

エチオピアコーヒーの主要な産地として、コーヒーの名の由来といわれるカファ地方(Kaffa)、南部のシダマ地方(Sidama)、東部山岳地帯のハラー(Harrar)があります。

エチオピアはグレート・リフト・バレー(Great Rift Valley、大地溝帯)の入り口にあたり、北東の紅海から南西に向かって国土を半分に割るようにグレート・リフト・バレーが貫いています。グレート・リフト・バレーの西と東で、コーヒーノキのタイプに違いが見られます。グジ地方は東側の南部グループに位置付けられます。東側のコーヒーノキは人工的に栽培されたものがほとんどで、自生のコーヒーノキは見られません。西側には自生のコーヒーノキがみられます。

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グジ

エチオピア グジ メタッド ハンベラ農園 ブク ブレストバレーは、エチオピアオロミア州(Oromia Region)グジ地方(Guji Zone)ハンベラ・ワメナ群(Hambela Wamena Woreda)ブク住民自治組織(Buku Kebele)に位置するメタッド社(METAD Agricultural Development PLC (METAD))の所有農園、ハンベラ農園 ブク(Hambela Farm Buku)で生産されたコーヒーです。

オロミア州

オロミア州、Wkipediaより

エチオピアでは1995年に憲法改正があり、「エチオピア連邦民主共和国憲法(the Constitution of the Federal Democratic Republic of Ethiopia)」が施行されました。ここからエチオピアは「諸民族」の民族自治による連邦制へと移行しました。

このエチオピア連邦民主共和国憲法のもとで、「諸民族」の民族自治の理念に合わせて、1995年にエチオピアでは行政区画の変更がありました。エチオピアの行政区画は「州(Region または Regional state)」、「地方(Zone)」、「群(Woreda)」の順に区分されることになり、さらに郡の下に行政区画の最小単位として「住民自治組織(Kebele)」が置かれることになりました。

現行憲法では原則的に一民族に一州が割り当てられていますが、オロミア州はオロモ民族(Oromo People)が多数を占める地域として編成されました。

オロミア州の州都は、エチオピアの首都でもあるアディス・アベバです。州都は2000年にアディス・アベバからアダマ(Adama)へ変更されましたが、大きな論争となり、政府は2005年に州都をアディス・アベバへ戻すことを余儀なくされました。

エチオピアのコーヒー生産は、主にエチオピア南西部と南東部のオロミア地方と南部諸民族州(Southern Nations, Nationalities, and Peoples' Region(SNNPR))に集中しており、エチオピアコーヒーの95%がこれらの地域で生産されます。

なかでもオロミア州は、エチオピアコーヒーの約50%を生産するエチオピア最大のコーヒー生産地域です。

エチオピアのコーヒーは栽培の仕方によって、ガーデン・コーヒー(Garden Coffee)、 フォレスト・コーヒー(Forest Coffee)、セミ・フォレスト・コーヒー(Semi-Forest Coffee)、プランテーション・コーヒー(Plantation Coffee)の4つのタイプに分けることができます。

オロミア地方と南部諸民族州で生産されるコーヒーのほとんどが、小規模生産者によって栽培されるガーデン・コーヒーです。

オロミアコーヒー生産者協同組合連合

オロミアコーヒー生産者協同組合連合、Pachamama Coffee Cooperativeより

エチオピアでは2008年に設立された「エチオピア商品取引所(Ethiopia Commodity Exchange (ECX))」によって、コーヒーの取引が一元化されました。しかし、協同組合で生産されたコーヒーは、エチオピア商品取引所を経由することを逃れており、買い手と直接取引が可能です。

オロミア州には、1999年に設立された「オロミアコーヒー生産者協同組合連合(Oromia Coffee Farmers Cooperative Union(OCFCU))」という大きな協同組合があります。この協同組合は、アディス・アベバの工業地帯に大きな精製所と品質管理センターを持っています。

グジ地方

グジ地方、ResearchGateより

グジ地方はエチオピア南部に位置しています。

グジの名前は、オロモ民族(Oromo People)の部族の名前から取られています。行政の中心地はネゲレ・ボラン町または群(Nagele Borana Town または Separate Woreda)です。

グジ地方は2002年9月に誕生した新しい地方です。現在のグジ地方の南部に境を接するボレナ地方(Borena Zone)の高地が分割されたことで生まれた地方です。

グジ地方はコーヒー生産地として有名な南部諸民族州ゲデオ地方(Gedeo Zone)とシダマ地方(Sidama Zone)と北西で境を接しており、グジ地方はこれらの地方と近い北西部でコーヒーが生産されています。

グジ地方に住む主な民族はオロモ民族ですが、その他にゲデオ民族(Gedeo People)、アムハラ民族(Amhara People)、ソマリ民族(Somali People)が4つの大きな民族グループです。

グジ地方のコーヒー生産はガーデン・コーヒーで、家の裏庭のような場所で小規模農家がコーヒーを栽培しています。

グジ地方はかつてスペシャルティコーヒーもコマーシャルコーヒーも、「シダマA(Sidama A)」に分類されていました。しかし、グジ地方で生産されるコーヒーが独特のカップクオリティを持つことから、独立した地域として扱われることになりました。

グジ地方のコーヒー、Trabocca B.V.より

トラボッカ社によって制作された、グジ地方のコーヒーの短いドキュメンタリーがあります。このドキュメンタリーでは、この地方にコーヒー生産を広めたシャキッソ農園(Shakisso Farm)のハイレ・ゲブレ(Haile Gebre)氏とスケ・クト農園(Suke Quto Farm)のテスファエ・ベケレ(Tesfaye Bekele)氏に焦点が当てられています。

かつてグジ地方の人々の関心は金と畜牛にあり、コーヒー栽培は狂気の沙汰と見なされていたようです。しかし、この地方でコーヒーを経済的で持続可能な作物とするという彼らの信念によって、徐々にコーヒー栽培が広まっていきました。火災で5000エーカーの森林を焼失した後、焼けた場所を農地として再生したという話も語られています。

グジ地方がコーヒー生産地域として有名になったのは、主に彼らの功績によるものです。

ハンベラ・ワメナ群

グジ地方のコーヒー生産エリア、Traboccaより

ハンベラ・ワメナ群(Hambela Wamena Woreda)は、グジ地方北西部に位置する群です。この群はウラガ群(Uraga Woreda)の一部です。

エチオピアのコーヒー生産地域(Area)はエチオピア商品取引所によって分類されており、これは国家による地理的区分と必ずしも一致しません。

エチオピア商品取引所コーヒー契約(ECX Coffee Contracts)」では、ハンベラ(ハンベラ・ワメナ群)はグジ地域に分類されるため、この群で生産されたコーヒーは「グジ」ブランドとして販売されます。

エチオピアの有名なコーヒー会社であるメタッド社の所有農園であるハンベラ農園(Hambela Farm)は、このハンベラ・ワメナ群に位置しています。ハンベラ・ワメナ群がコーヒーの生産地域として認識されるようになったのは、主にメタッド社の功績によるものです。

*コーヒー生産地域名は必ずしもブランド名を意味するわけではありませんが、エチオピア政府は有名産地(ハラー、シダモ、イルガチェフェ)を商標登録しているため、コーヒー生産地域名はコーヒーのブランド名であると考えても問題ないと思います。

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メタッド社(METAD)

メタッド社、Omer Rediより

メタッド社(METAD Agricultural Development PLC (METAD))」は、アマン・アディニュー(Aman Adinew)氏によって設立されたエチオピアのコーヒー会社です。アマン氏と彼の息子たちによって運営される家族経営の会社で、本社はアディス・アベバにあります。

*エチオピアの会社名に見られる"PLC"とは、"Private Limited Company"の略で、エチオピアの法人形態の一つです。

メタッド社では「外部生産者(アウト・グロワー(Out-Grower))プログラム」を実施しており、近くの農家からコーヒーチェリーを買い付けています。

メタッド社はこのプログラムに参加している農家に、収穫時前後のトレーニングの提供、収穫期間のボーナスと収穫されたコーヒーチェリーの量に基づいた二度目のボーナスの支払い、コーヒー炭疽病(Coffee Berry Disease(CBD))抵抗性の苗木の無料配布を行っています。

メタッド社では、苗床から輸送までのコーヒー生産の全過程に厳格な品質管理基準が適用されます。

メタッド社はその土地に適した品種を種から育苗し、高品質な豆を人件費と労力を惜しまず徹底的に選別します。選別された高品質な豆は高級スペシャルティコーヒーとして取引され、残りはエチオピア商品取引所で取引されます。

メタッド社のコーヒー品質研究所(LAB)

アメリカスペシャルティコーヒー協会認定のコーヒー品質研究所、メタッド社 ホームページより

メタッド社には、アフリカで初めてアメリカスペシャルティコーヒー協会(Specialty Coffee Association of America(SCAA))の認定を受けた民間のコーヒー品質研究所(LAB)があります。ここでは国際バイヤーがコーヒーのサンプルをテストしたり、国内外のコーヒーの専門家のトレーニングにも使用されます。

アマン・アディニュー(Aman Adinew)

アマン・アディニュー氏、ACEより

メタッド社の創業者であり現CEOは、アマン・アディニュー(Aman Adinew)氏です。

彼はミネソタ大学(University of Minnesota)のカールソン経営大学院(Carlson School of Management)で、マーケティングと経営戦略論のMBAを取得しており、またオーグスバーグ大学 (Augsburg University)で経営学の学士号を取得しています。

アマン氏はアメリカ合衆国に26年間在住し、世界的化学・電気素材メーカーである3Mやドイツの国際輸送物流会社のDHL、アメリカの航空会社ノースウエスト航空(現在のデルタ航空)の役員を務めた流通のプロフェッショナルで、その経験をもとに現在のエチオピアコーヒーの流通の基礎を築いたグローバルエリートです。

彼は国連の開発計画を受け、エチオピア商品取引所の創設に携わり、初代の最高執行責任者(Chief Operations Officer (COO))となります。これが彼がコーヒー産業に携わった最初の経験です。

彼はエチオピア商品取引所で、品質や在庫の管理、認証、サプライチェーンの再構築の仕事に集中しました。

その後メタッド社を設立し、CEOに就任します。

アフリカ初の女性パイロット、ムルエメベット・エミル

ムルエメベット・エミル、メタッド社 ホームページより

アマン氏のコーヒーへの情熱は、彼の祖母であるムルエメベット・エミル(Muluemebet Emiru)にまで遡ります。彼女は1934年にアフリカ初の女性パイロットです。彼女はパイロットになるために車の運転を学ばなければならなかったために、エチオピアで女性初の車の運転免許書取得者となります。

彼女にパイロットになる夢を与えたのは、第二次エチオピア戦争による1936年のイタリアのエチオピア征服と、その後5年にわたる占領でした。

7人のエチオピア人学生(一番左がムルエメベット)

彼女はフランスの練習機と英国のタイガー・モス(Tiger Moth)という練習機で、数人のヨーロッパ人の訓練士から訓練を受けた7人のエチオピア人学生の一人でした。彼らの中には、エチオピア航空の最初のパイロットとなったアフリカ系アメリカ人であるジョン・チャールズ・ロビンソン(John Charles Robinson)がいました。

彼女と一緒に航空訓練を受けた6人のエチオピアの学生が、「エチオピア航空(Ethiopian Airlines)」の誕生の役割を果たしたと考えられています。

ムルエメベットがパイロットだったのは1年ほどの期間です。彼女は結婚するためにパイロットの夢を諦めました。彼女はイタリアの最重要指名手配者リストに載っていたために、彼女の家族と親類は、彼女がハイレ・セラシエ一世と共に亡命したという偽の情報を広めました。

彼女は配偶者であるリジ・ゼウデ・キダネウォルド(Lij Zewde Kidanewold)とともに6人の娘と1人の息子を育てました。彼らは第二次世界大戦後に様々なビジネスを始めます。その一つがコーヒー農園です。

第二次世界大戦後にムルエメベットの勇気が表彰され、彼女に野生のコーヒーノキが生い茂ったシダモ地方とハラー地方の農地が授与されました。現在ハンベラ農園のある農地もこのシダモ地方の農地に含まれていました。

彼女はハラー地方の農地に最初の農園を設立します。彼らは1974年のハイレ・セラシエ一世の治世の終わりまで、ハラー地方でコーヒー農園とワイナリーを経営していました。

ハンベラ農園

ハンベラ農園、メタッド社 ホームページより

ハンベラ農園(Hambela Farm)は、ハンベラ・ワメナ群に位置するメタッド社の農園です。アマン氏と彼の息子であるマイケル(Michael Adinew)氏とタリク(Tariku Adinew)氏によって運営されています。

農園は標高1,950-2,250mに位置しており、200ヘクタールの面積を誇ります。農園内にはウォッシング・ステーション、ドライ・ミル、乾燥用ベッド、大きな倉庫、ゲストハウスがあります。またゲデオ地方(Gedeo Zone)のゲデブ群(Gedeb Woreda)にもウォッシング・ステーションとドライ・ミルを所有しています。

メタッド社はハンベラ・ワメナ群に7つ、イルガチェフェ地域(Yirgacheffe Area)に7つの、計14の農民協会(Peasant Association)を持っています(この農民協会は、「住民自治組織(Kebele)」とほぼ同義です)。

ハンベラ・ワメナ群には、アラカ(Alaka)、ビシャン・フグ(Bishan Fugu)、ベンチ・ネンカ(Benti Nenqa)、ブク(Buku)、 デリ・コチョア(Deri Kochoha)、 ディムツ・ハンベラ(Dimtu Hambela)、 ターチラ・ゴヨ(Tertira Goyo)の7つの農民協会があります。このうち日本に流通しているコーヒーは、アラカとブクです。

*ハンベラ農園(Hambela Farm)は複数の農民協会によって構成されているため、「農場(Farm)」ではなく「地所(Estate)」と表記されることがありますが、ここではメタッド社のホームページに従い"Farm"と表記します。

また、イルガチェフェ地域には、ハロ・ベリチ(Halo Beriti)、チェルチェレ(Chelchele)、チェルべサ( Chelbesa)、ゴチチ(Gotiti)、ハロ・ハルツーム(Halo Hartume)、ウォルカ・サカロ(Worka Sakaro)、バンコ・ザザト(Banko Dhadhato)の7つの農民協会があります。このうち日本に流通しているコーヒーは、ゴチチです。

ハンベラ農園のある場所は、アマン氏の祖母ムルエメベット・エミル(Muluemebet Emiru)が第二次世界大戦後に授与された農地の一部でした(「アフリカ初の女性パイロット、ムルエメベット・エミル」の項目を参照)。

ハンベラ農園は、「USDAオーガニック(USDA Organic)認証」を受けたこの地方で最初の私有農園です。メタッド社はこの認証を、井戸の採掘、道路の建設、教育の提供など、地元コミュニティへの投資に役立てています。

また、メタッド社はエチオピアの「グラウンズ・フォー・ヘルス(Grounds for Health)」と提携して、コーヒー生産地域の女性に対する子宮頸がん検診プログラムを成功させました。

メタッド社の浅野文章

メタッド社で働いている日本人に、浅野文章(あさの・ふみあき)氏がいます。

浅野氏は2006年に公開され話題となった映画「おいしいコーヒーの真実」を見て、コーヒー生産農家のコーヒー1杯当たりの取り分が消費者価格の0.9%と解説されていたのを見て、コーヒー産業の搾取の構造を変えたいと、実際にコーヒー生産地であるエチオピアへと向かった日本人です。

彼はコック、コーヒーチェーンの運営会社、自身のカフェ「アサノコーヒー」を経て、メタッド社で働き始めました。

彼はその時点で、喉頭ガンステージ4で既に細胞転移していた状態にあったそうです。しかし、彼はコーヒー生産者とともに働き続け、毎日エチオピアの主食として知られるインジェラを食べ続けていると、みるみるうちに健康になっていったそうです。そこで一時帰国し、医師の診断を仰ぐと、癌細胞が石灰化して壊死していたそうです。

メタッド社のコーヒーは、浅野氏の情熱に惹かれたマルカイコーポレーション株式会社が日本の総代理店となっています。

ブク農民協会

ブク農民協会(Buku)は、ハンベラ・ワメナ群のブク住民自治組織(Buku Kebele)にあるハンベラ農園の農民協会です。「ブク(Buku)」という名前は、「祝福された谷(Blessed Valley)」を意味しており、非常に美しい谷間の土地です。このコーヒーの「ブレストバレー」という名前も、ここから取られています。

ブク住民自治組織では、収穫、精製、乾燥の過程で計7回の選別工程が設けられ、徹底的に欠点豆を除去します。

品種

ゲツ・ベケレ氏によるエチオピアのコーヒーの品種の説明、Counter Culture Coffeeより

品種は740110と74112です。

エチオピアの品種は、「エアルーム品種(Ethiopia Heirloom)」として総称されることが多いです。

日本では「エチオピア在来種」、「エチオピア原種」などと呼ばれることが多いですが、これらはいわば俗称です(例えば、旦部幸博氏は「エチオピア野生種/半野生種」という呼び方をしています)。

このエアルーム品種は、野生種と半野生種の2つのグループに大きく分類されます。

エチオピアの野生種はグレート・リフト・バレーの西側に自生していた品種です(この辺りは旦部幸博氏の百珈苑BLOGの「エチオピアからイエメンへ:遺伝子解析による系統解析」を参照してください)。

エチオピアの半野生種の多くは、1967年に設立された「ジンマ農業研究センター(Jimma Agricultural Resarch Centre (JARC))」で開発された品種です。ここでは耐性のある高品質のコーヒー品種の開発と、それらの品種を栽培するための農業技術を提供してきました。

740110と74112は、1974年にジンマ農業研究センターで開発された半野生種です。これらはゲデオ地方に固有の在来種から派生した品種です。

カウンター・カルチャー・コーヒー(Counter Culture Coffee)のゲツ・ベケレ(Getu Bekele)氏の調査によると、ゲデオ地方にはジンマ農業研究センターの74シリーズが集中しているようですが、地元の農家では野生種と半野生種の様々な品種が混在して栽培されることがほとんどです。

エチオピア商品取引所によって取引されるコーヒーは、コーヒーの生産地域以外の情報はすべて匿名化され、品質によってロットが分類されるため、コーヒーの生産履歴を追跡することが困難です。

しかし、エチオピア商品取引所を経由しない一部のコーヒーは、生産された農園や精製所、品種などを特定することが可能です。

規格(グレード)

メタッド社の生産するコーヒーは、スペシャルティコーヒーのグレード1とグレード2です。エチオピア商品取引所コーヒー契約によると、グジ地域のスペシャルティ・ウォッシュト(Specialty Washed)とスペシャルティ・アンウォシュト(Specialty Unwashed)は、ともにQ1、Q2に分類されます。このコーヒーはスペシャルティコーヒーのグレード1(Q1)です。

*エチオピア商品取引所では、乾式精製にナチュラル(Natural)という用語は使用されず、いまだにアンウォシュト(Unwashed)という用語が使用されています。

精製方法

精製、メタッド社 ホームページより

精製方法はナチュラル(Natural、乾式)です。コーヒーチェリーを収穫後、そのまま天日乾燥させ、干し葡萄状態になった殻(Husk、ハスク)を取り除きます。

メタッド社のコーヒーは、エチオピアコーヒーの粋を集めたコーヒーです。エチオピアのコーヒーに特徴的なモカフレーバー、カシスやベリー、柑橘系のフレーバーが見事に調和したコーヒーです。

辻本珈琲のエチオピア ブク メタッド ハンベラ農園 ブク ナチュラル

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エチオピアでも特に良質な産地とされるオロミア州グジ地方にあるハンベラ農園で栽培されたスペシャルティコーヒー。創業15年と比較的若い農園でちょうど辻本珈琲と同じ創業年となります。標高は2,150mとかなり高地にあり、昼夜の寒暖の差がブクコーヒーの甘さを育みます。農園管理はサスティナブル(人間・社会・地球環境の持続可能な発展)による地域社会に配慮しているMETAD社が一貫して行っており、GOOD食品賞(オロミア州)を受賞するなど非常に高いクオリティコントロールを保っています。

ブクは、SCAAスコア92ポイントとトップ オブ トップのスペシャルティコーヒーに相応しい高評価を得ております。※辻本のカップ評価は89.5点をつけさせていただきました。

その風味は、甘いシトラスの香り、ストロベリー、ベルガモット、ジンジャー、アップルなど温度帯により様々なフレーバーをお楽しみ頂けます。口当たりは軽快で柔らかくあと味に上質なビターチョコの風味が広がる飲みごたえのあるコーヒーに仕上げています。

辻本珈琲ホームページより

ベリー系、カシスのようなフレーバが強く香り、モカフレーバと称されるエチオピア独特のフレーバーも伴っています。柔らかく軽いボディがベルガモットのような柑橘系の酸味を印象付けています。




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