パナマ ママ・カタ農園の歴史
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パナマ ママ・カタ農園の歴史

ママ・カタ・エステート

ママ・カタ・エステート(MAMA CATA Estate)は、パナマ(Panama)チリキ県(Chiriquí Province)ボケテ地区(Boquete District)アルト・キエル(Alto Quiel)に位置する農園です。標高1,500m - 1,750m、農園面積は50ヘクタール、栽培面積は48ヘクタールです。

経営会社は、ガリードズ・コーヒー & エステーツ(GARRIDO’S COFFEE & ESTATES)です。

この農園は、1900年代初頭に創業されてから現在まで、様々な農園主によって所有されてきました。ボケテ地区がダビド地区(David District)に属していた1907年には、すでに農園として存在していました。そして、1911年にボケテが地区として法的に設立されるまで、 キエル地域(Quiel Region)の一部と見なされていました。

農園の創業者は、キエル地域の名前の由来となったキエル家(Quiel Family)である可能性が高く、異なった研究は、モラレス家(Morales Family)かシットン家(Sitton Family)である可能性も指摘しています。

1900年代初頭から、農園はフィッシャー家(Fischer Family)の所有となりました。ルイス・フィッシャー(Louis Fischer)とカタリナ・フィッシャー(Catalina Fischer)は、ジャマイカ出身のパナマ国籍の夫婦で、この農園で成長した娘がいました。彼らはいくつかのことを同時に進行していました。ボケテ地区にコーヒー農園を設立したフィッシャーは、ボカス・デル・トロ(Bocas del Toro)のバナナ農園にも参画していました。

フィッシャー家は、アルト・キエルでコーヒーを生産した最初の1つです。当時コーヒーのバイヤーとして知られていたのは、プリニオ・ルイス・シニア(Plinio Ruiz Senior)や、ドイツの輸出業者でした。

パナマ運河の開通と同じ時期の1914年に、ジュリア(Julia)&トレフ・モニック(Tollef Monniche)夫妻、ミス・アーチャー(Miss Archer)が滞在していたことが記録されています。しかし、フィッシャー家は、キエルのコーヒー農園を先に開拓していたようです。

1915年製の当時としては新しい灯油式大車輪モーターで、藪の間やぬかるみを牛が滑りながら農園に向かう話は今でも生きています。ピーリング(皮むき)とパルピング(果肉除去)を2階建ての家の下に移動させ、1,000ポンドのピール(皮)を剥ぐのに2日以上かかったと言われています。プールやホース、ポンプを使い、農園全体に散布したことを覚えている人もいます。当時、最高のコーヒーを作るために、最新の技術を導入していたのです。

今でも、テキサス農園で作られた乾燥させたパーチメント・コーヒー「ホロン(Jorón)」(シェード・パティオ・スロー・ドライ)の香りを覚えている人がいます。農園ではシェードのグリーンハウスを導入することで、何らかの形でこの伝統を回復しています。

1940年代にルイスが亡くなり、カタリナが現在の農園主であるテオドロ・ガリード(Teodoro Garrido)に農園を売却するまで、ママ・カタ・エステートは、「テキサス(TEXAS)」という名前で知られていました。カタリナは、9ショットの22口径リボルバーと30-30 カービンを愛用し、ティータイムに死んだ鶏をめぐって隣人のカルメラ(Carmela)と銃撃戦を繰り広げるほど、テキサスという名前はとてもよく似合っていました。

1970年代半ばに農園を受け継いだテオドロは、カタリナの名前に因んで「ママ・カタ(MAMA CATA)」と名付けました。現在はガリード家の第2世代であるギッセル(Gissell)、リリアーナ(Liliana)、ホセ・ダビド(Jose David)が屋台骨を支えています。

ガリード家は、ママ・カタ・エステートの他にも、ボケテ地区のボルカンシト(Volcancito)にボルカンシト・エステート(Volcancito Estate)、 アルト・リノ(Alto lino)にマルガリータ・エステート(Margarita Estate)、 ラ・カテラ(La Catera)にエル・パロマル・エステート(El Palomar Estate)を所有しています。

パナマ・モカ

口承で伝えられる歴史は、カタリナがジャマイカやその他の場所から、農園に植えるためにコーヒーの種子を持ち込んだことについて言及しています。また、ガリード家による選抜育種により、パナマ・モカ(Panama Mokka)(モキータ(Mokkita))という品種が生まれました。

カフェ・ガリード Cafe Garrido:https://real-coffee.net/category/coffee-origin/central-america/panama/boquete/cafe-garrido

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