スターバックス リザーブ® イースト ティモール ピーベリーです。
スターバックス リザーブ®は、スターバックスの一部限定店舗でのみ取り扱われる限定コーヒーです。
イースト ティモール ピーベリー
東ティモール
東ティモール民主共和国(The Democratic Republic of Timor-Leste)(通称、東ティモール(East Timor))は、インドネシアの南、オーストラリアの北に浮かぶティモール島の東半分を占める民主共和国です。
東ティモールのコーヒーは、ポルトガル植民地時代の1860年代に、ポルトガル人によって導入されました。コーヒーはすぐにそれまで主要な輸出品であった白檀を凌ぐ換金作物となり、1860年代半ばまでには総輸出額の少なくとも50%を占めるまでに成長しました。しかし、コーヒーの生産はポルトガル入植者によって独占されており、地元のコミュニティは収穫にのみ携わっていました。
1970年代半ばにインドネシアによって占領された後は、コーヒーは注目されなくなったため、東ティモールのコーヒー生産量は大幅に減少しました。
東ティモールは、1999年の住民投票によって独立が決定し、2002年までに完全な独立を果たしました。
その後、乾燥した気候と短い雨季、土壌の不毛さにもかかわらず、東ティモールはコーヒーの品質と生産性を急速に向上させています。肥料や農薬が導入されたことがなく、コーヒーノキはシェードツリーの木陰で栽培されているため、コーヒーは図らずも有機栽培されています。
現在、東ティモールのコーヒー生産量は世界の1%未満に過ぎませんが、コーヒーが唯一の換金作物となっています。東ティモールでは、国際機関の資金提供によるいくつかのプログラムが実践されており、今後の成長が期待される生産国です。
カフェ・ティモール協同組合(CCT)
カフェ・ティモール協同組合(CCT)(ポルトガル語:Cooperativa Café Timor)は、1999年にインドネシアから独立が決定した後に設立された協同組合です。
この協同組合は、コーヒーの国際市場での売買を成功させるために、2000年にコーヒー農家のグループによって設立されました。18の農家グループからなる24,000人のメンバー(そのうち女性メンバーは3,000人)(2017年現在)を含む組織にまで成長しました。
東ティモールとフェアトレード
カフェ・ティモール協同組合(CCT)は、2001年に国際フェアトレードラベル機構(FLO)(Fairtrade Labeling Organizations International)からフェアトレード認証を取得しており、世界で最も大きなフェアトレードとオーガニックコーヒー生産組織の一つとなっています。
東ティモールとフェアトレードを特集したドキュメンタリー作品に、2006年に制作された「ワン・カップーフェアトレード・コーヒーと東ティモール(One Cup - Fair Trade Coffee and East Timor)」があります。
医療サービス
カフェ・ティモール協同組合(CCT)は、東ティモールで最も大きな私的医療供給団体です。協同組合の設立以来、エルメラ(Ermera)、アイナロ(Ainaro)、アイレウ(Aileu)、リキシャ(Liquica)、マヌファヒ(Manufhai)の自治体の200万人を超える人々に、無料の医療サービスを提供しています。
スターバックスは高品質のコーヒーに対するカフェ ティモール協同組合のこだわりに以前から敬意をもってきました。1996年から東ティモール産のコーヒーを購買し、現地で行われる様々な社会プロジェクトを支援してきました。2000年には新設されたクリニック向けの医療物資を購入し支援する活動を、また2008年には東ティモールの農村地域に暮らす1万人以上の人々の暮らしを支援するプロジェクトへの寄付も実施しました。2015年、私たちは地理的に厳しい環境にある4つの村の、4つのクリニックに対して、住民がより質の高い医療サービスを受けることができるよう経済的な支援を行いました。このイースト ティモール ピーベリーのコーヒーはそんなスターバックスとコーヒー生産者コミュニティとの関係の強さの象徴です。
カッピングルームからのメッセージより
品種
品種はティモール・ハイブリッド(Timor Hybrid)のピーベリー(Peaberry)です。
ティモール・ハイブリッドは、1927年にポルトガル領東ティモールで見つかった耐さび病性の「救世主」として知られる品種です。
ティモール・ハイブリッドについては、旦部幸博氏の百珈苑BLOG「続いていた探索とティモールの奇跡」を参照してください。
コーヒーチェリーには通常、2つの種子(豆)が含まれていますが、1つしか含まれていないものがあります。これは通常、ピーベリーという丸い形の豆として成長します。
ピーベリーについては、旦部幸博氏の百珈苑BLOG「ピーベリー:一つを殺して一つを救う」を参照してください。
精製方法
精製方法はウォッシュト(Washed、湿式)です。
味
ピーベリーはフラットビーンに比べて、柔らかい甘さが特徴です。
スターバックス リザーブ® イースト ティモール ピーベリー
STARBUCKS RESERVE®とは
STARBUCKS RESERVE®とは
スターバックス リザーブ® コーヒーは、世界中のスターバックスの中でも限定店舗で販売しております。また、ご注文ごとにコーヒー豆を挽き、一杯ずつおいれしたコーヒーのご提供をしています。
スターバックス ホームページより
イースト ティモール ピーベリー
※ラベルデザイン
このカードのデザインは、山が多い島国である東ティモールの美しい風景と、ティモールの人々によって作られる色鮮やかな手織物が描かれています。そして、カード全体にちりばめられた金色の模様で、東ティモールに医療施設が普及し、発展していく様子が表現されています。
スターバックス 商品ページより
焙煎
スターバックスは、コーヒーをローストのレベルで、スターバックスブロンドロースト(浅煎り)、スターバックスミディアムロースト(中煎り)、スターバックスダークロースト(深煎り)の3つに分類しました。豆ごとに少しずつ異なるローストの時間や温度を40年もの蓄積された経験と技術をもったマスターロースターが探求しています。
イースト ティモール ピーベリーは、スターバックスミディアムローストだと思います。
焙煎:スターバックスミディアムロースト
バランスのとれた、まろやかさと豊かな風味が特長。
味
甘みを伴うダークチョコレートやスパイスのような風味と、かすかに感じるレッドフルーツの味わいやまろやかな口あたりが特徴のコーヒーです。
スターバックス 商品ページより
りんごやレモンのような甘酸っぱいフレーバーとピーベリー特有の甘さのあるまろやかな味わいが印象的です。後味にハーブのような清涼感が残ります。しかし全体的に、焦げ臭を若干感じます。
<参考>
「Cooperativa Café Timor (CCT)」,2017 ICA Global Conference<https://www.ica.coop/sites/default/files/publication-files/building-partnerships-for-the-future-we-want-cooperativa-cafe-timor-15-november-830811398.pdf>