ヒロコーヒー:極上モカマタリ

今回はヒロコーヒーの極上モカマタリの紹介です。ヒロコーヒーは1977年創業の大阪吹田市に本社のあるコーヒー会社です。大阪、兵庫に直営店舗があります。

ヒロコーヒーの極上モカマタリ

コーヒーの歴史は、かつてのイエメンの首都であるアデンのイスラム聖者、シーク・ゲマレディンが、1454年に旅行先のアビシニア(現在のエチオピア)でコーヒーの効能を知り、アラビア半島でコーヒー飲用を認めたのが始まりと言われています。コーヒーの起源については実際にわかっていないことも多く、他にも山羊飼カルディの発見説、シーク・オマルの説など、様々な仮説がありますが、現在ではこのシーク・ゲマレディンの説がいちばん有力と考えられています。それとほぼ同時期に、イエメンの山岳地帯でコーヒーの商業栽培が始まります。そのイエメンの山岳地帯で、現在に至るまで栽培され続けているのが「モカ」です。

「モカ」という冠がつくコーヒーは、イエメン南西部サナア州バニー・マタル(マタリ)地方で生産される「モカ・マタリ」に代表されるイエメン産、エチオピア東部ハラール州で生産される「モカ・ハラール」に代表されるエチオピア産の二つがあります。この「モカ」という呼び名は、イエメンの紅海に面した西海岸の港町「モカ」から由来しています。イエメンの山岳地帯で収穫されたコーヒーは「モカ」に集められ、イスラム諸国、ヨーロッパへと輸出されていきました。

「モカ」の特徴は、「モカ臭」と呼ばれる独特の発酵臭です。また、コーヒー豆の形や大きさも不揃いで、最高グレードでも欠点豆が多いです。イエメン・モカは麝香を思わせる芳醇な香り、コクのなかに酸味を感じさせる複雑な味わいが他の豆にはない特徴です。それに対して、エチオピア・モカはコクは控えめで、さわやかな味わいと酸味が特徴です。イエメン産のコーヒーは数種類しかなく、収穫量も少ないです。それに比べてエチオピア産は数千種類あり、収穫量も多いです。

モカマタリはイエメンの南西部サナア州バニー・マタル(マタリ)地方の山岳地帯で産するコーヒーで、古くからイエメン最高の産地とされています。バニー・マタルはアラビア語で「雨の子孫たち」を意味し、バニーマタル族はイエメン最大部族です。標高3000m級の高い山脈が砂漠からの熱風をさえぎり、裾野に雨をもたらすことで、アラビア半島のなかではこの場所だけ緑に恵まれています。標高1000m~3000mので、コーヒー豆が栽培されています。イエメンでは国全体で統一されたグレードの基準はありませんが、地方別にグレードがあります。バニー・マタルが最高グレードで、評価が高い順にサナア、シャーキ、ホデイダと続きます。バニー・マタルにはNo.6~No.9までグレードがあり、一般的にイエメンコーヒーのなかではバニー・マタルのNo.9が最高級です。

ヒロコーヒーの極上モカ・マタリは「イエメンモカ・ハラーズ」のことです。イエメンモカは上記の通り、日本ではまとめてモカマタリと紹介されることが多いですが、その中には様々な山地が存在しています。イエメンモカ・ハラーズを生産するハラーズ地区(Haraz)はイエメンの首都サナア(Sana'a)から西に車で1時間の距離にあり、コーヒーはイエメン内陸山岳地方、標高1,500mのワジ(涸れ川)と、標高2,500mの急な斜面に作り上げたテラス(段々畑)で栽培されています。イエメンのハラーズはサナア州のハラズ山脈(Haraz Mountains)の中心都市Manakha地区とSa'fan地区の総称です。ハラーズ地区のコーヒーはコーヒートレーダーがその動向を常に注視しているため、情報があまり外に出ることがありません。ハラーズ地区のコーヒーは世界最古のコーヒー生産地であり、そのコーヒーは原種に近いと言われています。

コーヒーの実は手摘みで収穫され、地面に敷き詰めた小石の上に並べられ天日乾燥されます。乾燥したコーヒーの実を昔ながらの古い石臼で脱穀するため、欠けた豆や割れた豆が多くなります。モカマタリに欠点豆が多いのはこのためです。

味はシナモンのようなスパイス系の独特な風味とハチミツのような甘味が特徴です。雑味が少なく、口当たりは柔らかで、やさしい甘味の後味が印象的です。

イエメンのコーヒーは、収穫量が少なく、社会情勢が不安定なこともあり、今後も継続的に飲むことができるのかどうかわかりません。2015年から続くイエメン内戦の影響もあり、イエメン産の高品質な豆を確保することは非常に難しくなっています。ハラーズ産のコーヒーは現在では非常に希少なコーヒー豆となっています。

真空包装用フィルムが使用されているため、鮮度が保たれていますが、真空フィルムは、焙煎後2日ほどガス抜きをしてから包装するため、香りを楽しむことはできません。

バニマタリ地区の豆は少し小粒ですが、ピリッとして複雑で、サルビア、カルダモン、シナモンに例えられるエキゾチックな風味、イチゴのような甘い余韻と滑らかな舌ざわりが特徴的です。

ヒロコーヒー商品説明より

焙煎

焙煎:中浅煎り(ミディアムロースト)

中浅煎りとは、まろやかな酸味に加え、コーヒーらしい香りと苦味が楽しめる。いわゆるアメリカンタイプです。おすすめの抽出法はペーパードリップ、サイフォンになります。

ヒロコーヒーホームページより

イエメンのコーヒー豆は、一般的に小粒で丸く黄色味かかって弾力性があるのが特徴です。不揃いで欠点豆の多いイエメンのコーヒー豆ですが、欠点豆はありません。

シナモンのような独特のフレーバーとハチミツのような甘味が印象的です。雑味がなく、キレイな味わいです。

購入はこちらから。


ヒロコーヒーのその他のコーヒーはこちらから。





Twitterでフォローしよう

おすすめの記事