Direct Fire Roast 環:インドネシア ワハナ農園 コピ・ルアク
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Direct Fire Roast 環 インドネシア ワハナ農園 コピ・ルアクです。

Direct Fire Roast 環は、2014年に設立された長屋 幸代が代表を務めるスペシャルティコーヒーのブランドで、中川 正志のフレーバーコーヒーのスペシャルティコーヒーラインです。Direct Fire Roastという名前は、直火式の焙煎から取られました。

Direct Fire Roast 環

インドネシア スマトラ島 ワハナ農園 コピ・ルアク

ワハナ・エステート

ワハナ・エステート(Wahana Estate)は、インドネシア(Indonesia)スマトラ島(Sumatra)北スマトラ州(North Sumatra)ダイリ県(Dairi Regency)シディカラン(Sidikalang)ラエ・マンクール(Lae Mungkur)に位置するスマトラ島で唯一の単一農園です。

品種

コピ・ルアクはジャコウネコがコーヒーチェリーを食べた後の糞から集められるコーヒーであるため、品種は無関係です。

精製方法

精製方法はジャコウネコ・プロセスです。

ワハナ・エステートでは、ジャコウネコが放し飼いされており、農園内で栽培されている完熟した高品質のアラビカ種のみを食べるために、野生のジャコウネコのコピ・ルアク同様に高品質なコピ・ルアクが生産できます。

ワハナ・エステートのコピ・ルアクは、農園で放し飼いされたジャコウネコの糞から採取されたと言われていますが、「それは制御できていない(Cannot control it)」とも報告されています。

While undercover in Takengon, the BBC met battery-style farmers who claimed to sell kopi luwak to Sari Makmur - an Indonesian export company based in Medan - for use in its 'Wild Luwak' coffee product.

But Sari Makmur's vice president, Andry Spranoto, admitted to undercover BBC reporters the contents of 'Wild Luwak' cannot be controlled.

The firm explained it asked farmers whether it was wild and the farmers said that it was, but it did not check.

"Frankly speaking, we are not keen on selling this Wild Luwak, as we cannot control it," Mr Spranoto admitted.

Posing as traders, undercover researchers toured the firm's estate near Sidikalang, where it was claimed coffee beans were sourced from free-roaming civets in the jungle. 

Sari Makmur's Wahana estate operation is unconnected to the civet farms or cruelty witnessed by the BBC in Sumatra.

The premium coffee product from the estate - named 'Wahana Luwak' - is sold as "wild" by luxury department store Harrods.

It reaches the Knightsbridge store via a chain consisting of an independent importer and another supplier.

Mr Spranoto, said of Wahana Luwak: "It's wild, of course it's wild, but the coffee is coming 100% from Wahana because we can trace it."

He assured undercover reporters there were no enclosed civets on the Wahana estate and a breeding programme ended in 2007.

The BBC also contacted two UK importers of Sari Makmur's coffee, who confirmed they visited the farm in 2011 but had not been shown enclosed civets.

But a worker from the estate, who asked not to be identified, revealed the presence of enclosed civet cats on the estate. He claimed they were treated well.

"Civet cat coffee's animal cruelty secrets",BBC News 2013年9月13日.

Direct Fire Roast 環 インドネシア ワハナ農園 コピ・ルアク

「焙煎が醸す香り高いGood Luck Coffee」
当店では、秋の恒例となりました「コピ・ルアク」が登場です。
 
昨今、ナチュラル精製等、発酵系の個性的な香味が人気を博してますが、コピ・ルアクは、その対極に位置し、昔から伝統的に愛されてきた上質な珈琲です。
 
コピ・ルアクと言えば、「コーヒーの実を食すジャコウネコ(ルアク)の排泄物(未消化の種子)」であることから、希少で高価な珈琲と一般的にも広く知られるようになりました。
 
これまでも説明してきましたが、ジャコウネコが完熟の実を好んで食べるため、排泄物は自然と熟度が高いコーヒーとなることが美味しさの秘密です。
 
それ故、ジャコウネコの餌となるコーヒーの品質により出来上がる珈琲の香味が変わります。
 
当店ではアラビカ種100%のコピ・ルアクを取り扱いしてきました。
4回目となる今年は、「ワハナ農園のコピ・ルアク」に戻すことにしました。
 
というのも、「コピ・ルアクも精製によって香味は変わる」と経験を重ねて考えるようになってきたからです。
 
ワハナ農園は、園内でジャコウネコを放し飼いしています。
ジャコウネコの餌となるコーヒーは園内のコーヒーに限られます。
そして、何と言っても、雑味のないクリアなコーヒーを作る精製技術は、インドネシア屈指の高さです。
ワハナ農園が作り出すコーヒーは、中米のコーヒーと遜色ないクリアさで、抜きん出ています。
今夏販売した「インドネシア・ワハナ農園・ロングベリー・ナチュラル」等、ワハナ農園の珈琲を一度飲めば、お分かり頂けます。
 
インドネシアらしいアーシーさが好みの方には物足りないでしょうが、今年は、「インドネシア随一の透明なコピ・ルアク」をご提供致します。

Direct Fire Roast 環

今年(2019年)のDirect Fire Roast 環のインドネシア ワハナ農園 コピ・ルアクは、テスト焙煎が4回行われました。コピ・ルアクを購入した人は、先着順でテスト焙煎4種がオマケとして付いてきました。焙煎による香味を比較するとてもよい機会となりました。

Direct Fire Roast 環の焙煎は、直火式と過熱水蒸気を用いた焙煎を特徴としています。発明家でもある中川 正志は過熱水蒸気による焙煎で、特許を取得しています。

「環」のコーヒーは、直火式焙煎機による過熱水蒸気焙煎を特徴としている。この過熱水蒸気という気体は、被加工物であるコーヒー豆に対して、‘膜状凝縮’と‘乾燥逆転’という、いずれも熱伝達(伝熱)の効率を高める性質がある。但し、コーヒーを焙煎する際の過熱水蒸気の利用実態では、焼き上げるコーヒー豆の香りや味わいを良くも悪くもする、つまり諸刃の剣となる。ましてや、焙煎空間が閉鎖系に近い熱風式焙煎と異なり、ほぼ開放系といえる直火式焙煎機の焙煎空間で過熱水蒸気の好ましい特性だけを作用させることは、非常に難しい。過熱水蒸気が加わった‘雰囲気’では、熱伝達を高めること以外に‘低酸素’化による作用もあろうと私は推量するが、この点においても実際に効果を好ましい方向へだけ作用させることは、簡単ではない。いずれにしても、過熱水蒸気焙煎がコーヒー豆の香味にどう作用するのか、その機序の詳細は私にはわからない。だが、通常の焙煎とは異なるポテンシャリティがあることは、「環」のコーヒーを試飲して改めて理解できた。少なくとも、「環」のコーヒーには、「環」でしか生み出せない香味の特性がある。

コーヒー屋X」,帰山人の珈琲漫考 2014年10月30日.

本焙煎

本焙煎
「環本焙煎・インドネシア・ワハナ農園・コピ・ルアク」,flavorcoffeeフレーバー放送局 2019年9月2日.
「環のたしなみ・コピルアック本焙煎の試飲」,flavorcoffeeフレーバー放送局 2019年9月10日.

カッピングプロファイル:柑橘、ベリー、カシスフレーバー、ミルキー

Direct Fire Roast 環

ミルクのようなフレーバーと甘さと非常にまろやかでクリーンな口当たりが印象的です。オレンジのような酸味があり、冷めるとカシスのようなフレーバーが強くなります。高品質のコピ・ルアク特有の非常にクリーンな飲み口です。

最高品質のコピ・ルアクの非常にクリーンで透明感のある味わいは、他のコピ・ルアクにはない特徴です。

テスト焙煎4種

テスト焙煎4種
テスト焙煎4種
「生焼け」と「完全火力不足」
「やや火力不足」と「本焙煎に採用」
「環のたしなみ・コピルアックテスト焙煎の試飲」,flavorcoffeeフレーバー放送局 2019年9月2日.

そんな生産技術が高いワハナ農園のコピ・ルアクでも生産年で水分量や硬さ等、豆の状態が変わります。
今年のルアクは、水分量12.2%と非常に水分が多い豆でした。
 
通常、水分が多い豆は、強い火力で水を抜きます。当店では水分量により水抜きの基準火力を決めています。
ですが、今年のルアクは豆の外側だけが固く、基準の火力で焙煎しますと、生焼けになりました。
それが、ライブ配信した「動画:コピ・ルアク(水分量12%以上の火力)テスト焙煎」です。
色ムラもなく、非常に綺麗な豆面で美味しそうな出来でしたが、見栄えに反して、収斂性のある酸味が強い珈琲でした。
この豆は、弱めの火力である程度時間をかけ、じっくり水を抜く必要があることが分かりました。
 
そこで、テスト焙煎では「豆の水抜きに最適な火力と必要な時間を」を探るため、火力を僅か0.05Kpaずつ変え、焙煎の前半工程を徹底してテストすることに致しました。
それが、オマケのテスト焙煎4種です。
 
テスト焙煎の結果は、以下の通りです。
豆の水抜きには「水分量:11%~11.5%の火力で9分以上、時間をかける」必要があることが分かりました。
 
【テスト焙煎結果】
火力
水抜き時間
評価
最も強い火力(水分量12%以上の火力)
8分44秒
生焼け
2番目に強い火力(水分量11%~11.5%の火力)
9分02秒
香味が最も良い
3番目に強い火力(水分量10.5%~11.0%の火力)
9分16秒
香味は良いが、微かにカロリー不足の香味がする
最も弱い火力(水分量10.4%以下の火力)
9分15秒
水抜きに要する時間は、3番目に強い火力(水分量10.5%~11.0%の火力)
と変わらないが、香味はカロリー不足
※詳細は、【動画:コピ・ルアク テスト焙煎試飲】をご覧下さい。
 
では、何故、ここまで豆の水抜き工程に拘るのか?
 
水抜きの工程が香の質と強さ、そして、甘味を作る最も重要な工程だからです。
 
このようにテスト焙煎でしっかりと水抜き工程の火力を見極めた甲斐があり、本焙煎も無事終了しました。
正統派な珈琲と実感頂けるよう、香り高さと甘味のベストポイントを見極め、昨年より若干、焙煎度を深めました。
 
豆を挽く前から芳ばしい香りは一際強く感じられます。
液体となった珈琲からも心地良い香りは立ち昇り続けます。
一点のクスミもない透明感は、生豆の高い精製技術と緻密な焙煎が融合して作り出したクリアさです。
熟度が高いコーヒー豆を食したからこそ、生まれる甘い香味は焙煎により一段と輝きを増し、秀逸です。
飲み干した頃、楚々と感じる酸味と苦味は、透き通るクリアさの賜物であり、上質な珈琲の証です。
 
贅を極めただけの美味しさがあるGood Luck Coffee(開運珈琲)、今年も如何でしょうか?

Direct Fire Roast 環

生焼け(水分量:12%以上の火力)

「生焼け」と「本焙煎」

「生焼け」と「本焙煎」を比較すると「生焼け」の焙煎は浅く見えますが、コピ・ルアクは通常であればこの程度で焙煎されると思います。

「環テスト焙煎・コピルアック 1」,flavorcoffeeフレーバー放送局 2019年8月27日.

中には、この渋さを伴う強い酸味を明るい酸味と勘違いしている方もいらっしゃいます。
焙煎をする方なら、焙煎の良し悪しを判断する最も基本的な香味ですから、
この辺りはおさえておいて欲しい所です。
 
もし、自分の焙煎に自信がない場合は、珈琲を水出し(どぶ漬け)にしてみてください。
珈琲が、Woodyのような穀物のような、とても飲めた物ではない香味がするなら、
それは、焙煎が失敗しています。
上手く焙煎出来ている場合は、水出しにしても美味しいのです。
 
もっと言うなら、その珈琲を普通にドリップ(熱湯を使って)して、
強い酸味を感じる珈琲なら、それは、大方、生焼けです。
 
生豆が焙煎の失敗をカバーする程、品質が高いと生焼けを起こしていても、
酸味や香りを美味しい物と勘違いする人もいます。
 
特に短時間焙煎は、フルーティーな香りを強く出しますし、酸味も強く出せます。
短時間な分、生焼けになる可能性も高い訳で、品質が高い豆ですと
フルーティな分、勘違いする場合もあるのです。
 
水出しでの焙煎確認は、非常に分かりやすいので、お薦めです。

「ひとりごとープレスが一番美味かった??」,Direct Fire Roast 環 Diary 2019年9月18日.

水分量12%以上の最も強い火力で、8分44秒水抜きを行った焙煎豆です。「生焼け」の焙煎で、酸臭が強いですが、焙煎豆の見た目は綺麗です。

粉の状態では、水っぽい酸臭が感じられます。

温度の高い状態では、酸味はそれほど感じませんが口を縛るような渋みを感じます。温度が低くなるにつれて酸味が強く感じられるようになり、渋みと酸味が味全体を支配します。全体的に酸味よりの渋みの方が強く感じられます。穀物のような嫌なフレーバーと口を縛る渋み、強い酸味が、コピ・ルアクのフレーバーや甘さを消しています。体が拒絶反応を示すレベルです。これは飲めません。

完全火力不足(水分量:10.4%以下の火力)

「完全火力不足」と「本焙煎」
「環テスト焙煎・コピルアック 4」,flavorcoffeeフレーバー放送局 2019年8月29日.

水分量10.4%以下の最も弱い火力で、9分15秒水抜きを行った焙煎豆です。水抜きに要する時間は水分量10.5%から11.0%の3番目に強い火力と変わりませんが、香味はカロリー不足です。

酸味が強めで、口を縛るような渋みがあります。本焙煎のコピ・ルアクにあったミルクのようなまろやかな甘さとフレーバーは感じられません。この「完全火力不足」も「生焼け」にあった穀物のような嫌なフレーバーが感じられます。こちらもやはり飲めません。

やや火力不足(水分量:10.5%~11%の火力)

「やや火力不足」と「本焙煎」
「環テスト焙煎・コピルアック 3」,flavorcoffeeフレーバー放送局 2019年8月29日.

水分量10.5%から11.0%の火力の3番目に強い火力で、9分16秒水抜きを行った焙煎豆です。香味は良いですが、微かにカロリー不足です。

上記の2つと違い普通に飲むことができるコーヒーです。「やや火力不足」は「本焙煎」と比較すると酸味が若干強く、ミルクのようなフレーバーやまろやかな甘さに欠けています。こちらは比較的クリーンな飲み口ですが、「本焙煎」ほどではありません。

本焙煎に採用(水分量:11%~11.5%の火力)

「本焙煎に採用」と「本焙煎」

「本焙煎に採用」よりも「本焙煎」の方が、少し深めの焙煎のように見えます。

「環テスト焙煎・コピルアック 2」,flavorcoffeeフレーバー放送局 2019年8月28日.

水分量11%から11.5%の火力の2番目に強い火力で、9分02秒水抜きを行った焙煎豆です。「本焙煎」に採用された最も香味が良い焙煎度です。

「本焙煎」と同様にとてもクリーンな口当たりです。オレンジのような酸味は「本焙煎に採用」の方が強く、ミルクのようなまろやかな口当たりと甘さは「本焙煎」の方が強く感じられます。

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