イエメン アルハムダニ・モカ社
アルハムダニ・モカ社
アルハムダニ・モカ社(Al-Hamdani Mocha Co.)は、イエメン(Yemen)南西部サナア州(Sana'a Governorate)バニー・マタル地方(Bani Matar District)に拠点を置くコーヒー生産者および輸出業者です。アルハムダニ・モカ社が多くの農園を所有しているバニー・マタル地方は、古くからイエメン・コーヒーの最高の産地とされています。
アルハムダニ・モカ社は、130年以上の歴史を持つイエメンでも最古のコーヒー会社です。アル・ハムダニ家(Al Hamdani family)によって経営されており、現在の会長はアフマド・アリー・アル・ハムダニ(Ahmed Ali Al Hamdani)です。彼はアル・ハムダニ家の第4世代目にあたり、1980年代に家業を継ぎました。
アルハムダニ・モカ社は130年以上前に、アフマド・ナセール・アフマド・アル・ハムダニ(Ahmed Naser Ahmed Al Hamdani)とその息子アフマド(Ahmed)によって設立されました。彼らはバニー・マタル地方で栽培されたコーヒーを集荷し、アデン(Aden)やホデイダ(Hodeidah)の港に卸していました。
1990年、首都サナアに本社が開設されました。バニー・マタル地方から約25km離れた場所にあるサナア本社を開設したことは、イエメン国外での事業拡大に大きな役割を果たしました。1995年、アルハムダニ・モカ社は、カナダ、アメリカ合衆国、日本の他に、多くのヨーロッパ諸国を輸出先に加えました。
2000年、アルハムダニ・モカ社は、サウジアラビア(Saudi Arabia)とカタール(Qatar)に、グリーン・ゴールド社(Green Gold Corporation)という最初の支店を開設しました。2006年、クウェート(Kuwait)にグリーン・ゴールド社の他支店が開設されました。 2008年には、高い生産量を誇る最新式の精製所が、イエメンに建設されました。
アルハムダニ・モカ社はこのように、サウジアラビア、カタール、その他のアラブ湾岸諸国にコーヒーを直接輸出することでビジネスを発展させ、多くの支店を設立して会社を拡張することができました。
アルハムダニ・モカ社は、イエメン・コーヒーの集荷、生産、輸出ならびにマーケティング、国内外の多くのイベントへの参加に加えて、多くの会議や国際展示会への参加、無料サンプルの配布を通じたプロモーションを主な任務としており、イエメン・コーヒーの代表的な輸出業者として積極的な役割を果たしてます。
アルハムダニ・モカ社は、「モカ」の名称の乱用、公的機関のサポートの欠如、水不足など、イエメン・コーヒー産業が抱える問題に直面してきました。
2007年、アル・ハムダニ家はアル・カブス家(Al-Kabous Family)とともに、イエメンモカコーヒー協会(Yemen Mocha Coffee Association)を創設しました。この協会はイエメン全域でコーヒー農家のサポートを行っており、「モカ」の名称の乱用を防ぎ、イエメン・モカの品質と評判を維持しています。
アルハムダニ・モカ社は地元の農家のコーヒー栽培をサポートするため、70年前から無利子のローンを提供しており、近年になってローンの提供を急激に増やしました。コーヒー生産にはインフラへの投資を多く必要としますが、イエメンのコーヒー農家は公的な援助を受けられないことが多いため、財政面での負担とコーヒー栽培の援助の問題を抱えています。
アルハムダニ・モカ社は創業以来、多くの課題を乗り越えてきたことで現在の成功を手にしました。現在は、これらの問題にどのように立ち向かうかが課題となっています。
アルハムダニ・モカ社(Al-Hamdani Mocha Co.):https://real-coffee.net/category/coffee-origin/yemen/bani-matar/al-hamdani-mocha