カフェ ランバン :グァテマラ サンタ・フェリーサ農園

カフェ ランバンのグァテマラ サンタ・フェリーサ農園です。

カフェ ランバンは、実店舗が北海道札幌市にある自家焙煎珈琲店です。パナマ エスメラルダ ゲイシャや、エリーゼブルー、コピ・ムサンなど、世界的にも希少なコーヒーを飲むことができる喫茶店です。

グアテマラ サンタ・フェリーサ農園

グアテマラ

グアテマラ(Guatemala)はシェラ・マドレ山脈(Sierra Madre)が縦横に走っている中米北部の国です。シェラ・マドレ山脈はメキシコの北西から南東にかけて連なる大山脈で、北はロッキー山脈に続き、南端に位置するのがグアテマラです。

グアテマラは火山国で、グアテマラコーヒーの多くは山脈の斜面で栽培されています。標高1,300m-2,000mの高い標高、降雨量の多い肥沃な火山灰土壌で、高品質なコーヒーの栽培に恵まれた環境です。気象は、太平洋側と大西洋側のそれぞれの熱帯性気候に影響されます。

グアテマラには狭い国土に8つの代表的な産地があり、山脈を挟んで気象条件が違うため、それぞれに特徴が異なります。

中央にあるのがアンティグア地区、国を囲むようにしてあるのがフライハネス地区、アカテナンゴ地区、サンマルコス地区、アティトラン地区、ウエウエチナンゴ地区、コバン地区、ヌエボ・オリエンテ地区の8つです。

これらの産地は、1960年に設立されたグアテマラ国内のコーヒー生産者を代表する組織であるアナカフェ(Asociación Nacional Guatemalteca de Café (Anacafé))によって認定されています。

アカテナンゴ地区

グアテマラの8つの産地、Perfect Daily Grindより

サンタ・フェリーサ農園はチマルテナンゴ県(Chimaltenango)アカテナンゴ地区(Acatenango)に位置しています。

グアテマラには22の県があります。アカテナンゴ地区はチマルテナンゴ県(Chimaltenango)に位置しています。

チマルテナンゴ県の旗、Wikipediaより

標高1,300-2,000mの高地で、気候は温暖です。このアカテナンゴ地区はアカテナンゴ火山(Volcan de Acatenango)とフエゴ火山(Volcán de Fuego)の裏手に位置しています。この地区の西側と北側には無数の丘や山が走る起伏に飛んだ地形で、この地区全域に多くの小川が流れています。

アカテナンゴの歴史

グアテマラがスペインから独立した後、1825年にアカテナンゴは設立されました。アカテナンゴはもともと中央グアテマラの先住民族であるカクチケル(Kaqchikel)が住んでいた場所で、17世紀に入植者がやって来ました。スペイン植民地時代にフランシスコ会の修道院が多く作られました。

アカテナンゴ地区はグアテマラの中西部に位置し、アンティグア地区にほど近いアカテナンゴ火山からその名前が取られています。

アカテナンゴは、メキシコで「壁」を意味する"Tenamilt"と「ヨシまたはアシ(葦)」を意味する"Acalt"が名前の語源で、「葦の囲い」を暗示しています。

アカテナンゴ地区はアカテナンゴ火山の麓に位置しています。アカテナンゴ火山は、中央アメリカで3番目に高い山頂を持っており、最高峰のピコ・メイヤー(Pico Mayor)と標高3,880mのイェポカパ(Yepocapa)と言う二つの山頂があります。また、この火山はグアテマラの3つの活火山のうちの1つであり、絶え間なく降り注ぐ火山灰がミネラル豊富な土壌を与え、太平洋からアティトラン(Atitlán)火山まで伸びている高原の至る所に吹く暖かい風が霜害を防ぎます。この火山の活動は周辺一帯の地域に大きな影響を与えます。

アカテナンゴ地区は、アカテナンゴ火山とフエゴ火山の頻繁な噴火によってミネラル満たされた砂質土の土壌が形成され、シェードツリー(Shade Tree、日陰の木)の木陰でコーヒーが栽培されます。この地区ではGravilea(Gravillea robusta)、 Cuje (Inga sp.)、Guachipilín (Diphysa americana)という熱帯性の植物がシェードツリーに使用されます。

原産地呼称保護

協定への署名、Asociación Nacional del Café Guatemala Facebook 2015年10月28日より

アカテナンゴ地区はコーヒーの名産地として知られるアンティグア地区(Antigua)の南に位置しています。

かつてアナカフェがコーヒー生産地として原産地呼称保護していた地域は、アカテナンゴ地区を除く7ヵ所でした。

コーヒーの産地としてはアンティグア地区の影に隠れた存在で、かつてはアカテナンゴ地区で生産されたコーヒーもアンティグア産として販売されることもあったようです("Guatemala coffee atlas to fight fake gourmet beans",REUTERS 参照)。

アカテナンゴ渓谷の登録商標マーク

2006年に「アカテナンゴのコーヒーの原産地呼称生産者協会(英語:The Association of Coffee Producers Designation of Origin Acatenango、スペイン語:La Asociación de Productores Denominación de Origen Café de Acatenango(APDOCA))」が設立されました。ここからアカテナンゴ地区の原産地呼称保護の運動が始まります。

"Nuestro nombre, café Acatenango, avala un producto de calidad, que lleva un esfuerzo de equipo certificado, eso lo hará...

Asociación Nacional del Café Guatemalaさんの投稿 2012年10月4日木曜日

2012年10月4日、アカテナンゴ地区が8つ目のコーヒー生産地としてアナカフェに原産地呼称保護を受けることになり、2015年10月5日、「チマルテナンゴ県のアカテナンゴ渓谷のコーヒーのナッツにようなフレーバー」が「工業所有権保護(Industrial Property Registry)」を受けます。

原産地申告の認証のプロセスを形式化するために、アカテナンゴの3人のコーヒー生産者が「アカテナンゴのコーヒーの原産地呼称生産者協会」に集まりました。そのうちの一人は、ラ・ソレダード農園(Finca La Soledad)を運営しているエニオ・ペレス(Henio Pérez)氏です。

Anacafé y la Asociación de Productores Denominación de Origen Café de Acatenango - APDOCA- firmaron hoy un convenio que...

Asociación Nacional del Café Guatemalaさんの投稿 2015年10月28日水曜日

2015年10月28日に、「アナカフェ」と「アカテナンゴのコーヒーの原産地呼称生産者協会」は、原産地呼称の使用と管理の規則に従って提供される労働とサービスのガイドラインに関連する行動を調整することを目的とした協定に署名しました。

アカテナンゴコーヒーの登録商標マーク

これはアカテナンゴの生産者、輸出業者、労働組織の情報を確認するための技術的な支援の提供とアカテナンゴのコーヒーの品質とトレーサビリティを確かなものにするために必要な業務と活動の登録を促進するための協定です。

原産地呼称保護を現実化するプロセスには、すべてのコーヒー生産者が同意しなければならない様々な法的要求があり、8つの地区のうち原産地呼称保護の手続きに従っている地区は、「アンティグア・グアテマラ(Antigua Guatemala)」のみです。

*Rマークは、"Registered Trademark"の頭文字で、登録商標マークです。

品種

主要栽培品種はカツーラ(Caturra)と伝統的に栽培されているブルボン(Bourbon)、カツアイ(Catuai)です。

味の一般的な特徴として、香り高く、酸味に優れ、バランスのとれたコーヒーです。味の特徴は農園や品種、精製方法によって異なります。

サンタフェリーサ農園

サンタ・フェリーサ農園、Elijah Tymkivより

サンタ・フェリーサ農園(Santa Felisa Estate)は1904年、マヤ・カクチケル地区(Maya Kakchiquel Zone)でトリニダッド・E・クルス氏(Mr.Trinidad E. Cruz)によって始められました。クルス家によって開園当初の理念であった清廉、品質、信義、正義といった価値が守り続けられながら長い間歴史を歩んできました。

現在の農園主は4代目のアントニオ・メネセス・クルス氏(Antonio Meneses)とアナベラ女史(Anabella)で、現在もクルス家によって営まれています。標高は1,530-1,770mの高地にあり、年間降雨量は1,200mm-1,500mmと豊富な降水量があります。平均気温は20℃で、アカテナンゴ火山がもたらす微気候が、高品質なコーヒー生産に理想的な環境を生み出しています。

サンタフェリーサ農園は生態系の保存のために、農薬の使用は避け、堆肥が使用されます。農場の廃棄物は有機と無機に分けられ、 毎月市営の水槽に運ばれます。病害虫の被害を防ぐための正しい剪定、除草、シェードの管理が適切に行われています。

カップ・オブ・エクセレンス(CoE)

ロス・フテス農園のCoE入賞、サンタ・フェリーサ農園 ホームページより

サンタフェリーサ農園は2014年頃に中央アメリカを襲ったコーヒーさび病菌の被害によって、これまでのコーヒーの精製方法を見直すことになりました。そして、2016年のグアテマラ カップ・オブ・エクセレンス(Cup of Exellence(CoE))では、ロス・フテス農園(Los Jutes)名義で第2位、2017年にはエル・パラシャ農園(El Paraxaj)名義で第1位に輝きました。

プライベート・オークション

サンタ・フェリーサ農園は、農園独自のプライベート・オークションが行われる数少ない農園のうちの一つです。サンタ・フェリーサ農園のプライベート・オークションは2011年に始まりました。

サンタ・フェリーサ農園は品種と精製方法の違いによって生まれるマイクロロットに焦点を当てています。サンタ・フェリーサ農園の研究所には現在30以上の新品種が保存されていて、近いうちに市場に提供される予定です。

品種

サンタ・フェリーサ農園の品種、サンタ・フェリーサ農園 ホームページより

現在入手可能な品種は、レッド・ティピカ(Red Typica)、レッド・ブルボン(Red Bourbon)、レッド・パチェ(Red Pache)、レッド・ゲイシャ(Red Geisha)、レッド・カトゥーラ(Red Caturra)、レッド・パカマラ(Red Pacamara)、イエロー・カトゥアイ(Yellow Catuai)、レッド・SL28(Red Sl-28)、レッド・ルメ・スダン(Red Sudan Rume)です。

品種による個性の違い、サンタ・フェリーサ農園 ホームページより

この品種はレッド・ティピカ(Red Typica)です。ブルボンとその系統の品種が大半を占めるグアテマラでは珍しく、この農園ではティピカが生産されています。

ティピカは、インドネシアのジャワ島からオランダの植物園へ、そこからパリの植物園へ、そこからカリブ海のマルティニク島(Martinique)に苗木が持ち込まれ、育てられたコーヒーノキがカリブ海の島々、中南米に伝播しました。現存する様々なアラビカ種はこのティピカから派生しています。円錐形の高木で、約3,5~4,0mまで成長します。病害虫に弱く、生産性は低いですが、品質が高いのが特徴です。

ティピカは生育されている場所の地理的条件によって数種類に区別されています。

グアテマラ・ティピカはグアテマラで生育し、その後19世紀末にハワイ・コナにもたらされました。現在グアテマラではティピアの生産者はほぼおらず、グアテマラ・ティピカは希少なものとなっています。

レッド・ティピカは明るく爽やかな香味と甘味が特徴です。

精製方法

サンタ・フェリーサ農園は様々な精製方法を試みています。特にサンタ・フェリーサ・スペシャル・リザーブ(Santa Felisa Special Reserve)では、リクエストに応じて特別な精製方法を用意しています。

・ダブル・ソーク(Double Soak): クリーンで上品な味わい。

・ケニアスタイル 72(K72): シャープな酸味があり、後味が長く引く。

・オレンジ・ハニー(Orange Honey): 柔らかな酸味、フルボディ、繊細な甘味がある。

・ナチュラル(Naturals): フルーティー、フルボディ、柔らかな酸味、深い甘みと複雑さがある

カフェ ランバンのグァテマラ サンタ・フェリーサ農園 ティピカ ナチュラル・フロム・ザ・フィールズ 1550

サンタ・フェリーサ・オークション2019別枠シリーズ。ティピカのナチュラルが入荷しました。ナチュラル・フロム・ザ・フィールズとはチェリーを完熟時に収穫せず、レーズンになるまで樹上で半乾燥させたナチュラルロットです。

カフェ ランバン ホームページより

ナチュラル・フロム・ザ・フィールズ

サンタ・フェリーサ・オークション2019、Sensible Coffeeより
ナチュラル・フロム・ザ・フィールズ 1550、アタカ通商

精製方法はナチュラル・フロム・ザ・フィールズ 1550(Natural from the fields 1550)です。

この精製方法では、コーヒーチェリーが完熟実の状態でも収穫せず、そのまま樹上で半乾燥させたナチュラル精製の一種です。

サンタ・フェリーサ・オークション 2019の別枠シリーズです。

浅煎り(ライトロースト)

熟成したワインのような奥深いフレーバー、明るいフローラルなフレーバーがキレイに感じられます。鼻の奥に抜けるフレーバーを持っています。

中煎り(ミディアムロースト)

深みのある熟成したワインのようなフレーバーが印象的です。明るいフローラルなフレーバーと奥深いワインのようなフレーバーを併せ持ち、こってりとしたボディが感じられます。

深煎り(フレンチロースト)

深みのある濃厚な味わいとこってりとしたボディが強く感じられます。

グァテマラ サンタ・フェリーサ農園 レッドティピカ ダブルソーク

サンタ・フェリーサオークション2018年別枠シリーズ、ダブルソークとは収穫したチェリーをそのまま16時間水に浸けてからパルピングを行い、水を抜いた発酵槽に入れて発酵をさせます。発酵が終わったら水洗し再び水に18時間浸け、最後に天日乾燥する非常に手間をかけた精製方法です。

カフェ ランバン ホームページより

ダブルソーク

精製方法はダブル・ソーク(Double Soak)です。

ソーク(Soak)とは、ソーキング(Soaking)と呼ばれる水槽による発酵工程のことです。

ウォッシュト(Washed、湿式)精製は、コーヒーチェリーの収穫(ピッキング(Picking))、果肉除去(パルピング(Pulping))、ムシレージ(Musilage)が付いた状態で水槽発酵(ファーメンテーション(Fermentation))、水洗い(ウォッシュト)、乾燥(ドライング(Drying))という工程で精製されます。そして、この水槽発酵の工程でムシレージという粘着質が発酵し、コーヒー豆の味に影響を与えると言われています。

ダブル・ソークは、収穫したコーヒーチェリーをそのまま16時間水に浸けてから果肉除去(パルピング)を行い、水を抜いた発酵槽に入れて発酵させます(ドライ・ファーメンテーション(Dry Fermentation))。一度目の発酵が終了後、水洗し、再び水に18時間浸け、二度目の発酵を行います(ウェット・ファーメンテーション(Wet Fermentation))。そして、最後に天日乾燥をする非常に手間をかけた精製方法です。

ダブル・ソークは、サンタ・フェリーサ・オークション 2018 別枠シリーズです。

カッピング評価

CLEAN CUP10.00
SWEETNESS10.00
AROMA8.00
HARMONY10.00
ACIDITY8.00
BODY8.25
FLAVOUR8.00
AFTERTASTE8.00
BALANCE8.00
OVERALL8.00
FINAL SCOR86.25

(ホセ・パディージャ氏鑑定、アタカ通商ホームページより)

カッピング評価は全体的に高く、特に甘味と全体の調和、クリーンさが際立っています。スコアは86,25です。

浅煎り(ライトロースト)

非常にクリーン爽やかな味わいです。また非常にスムースな飲み口です。

中煎り(ミディアムロースト)

明るく爽やかな酸味と甘味がほのかに感じられる非常にキレイな飲み口のコーヒーです。味わいが口の中でスッと消えていきます。

深煎り(フレンチロースト)

ほのかに感じられる爽やかな甘味と苦味のバランスが良く、口の中でスッと消えていきます。深煎りのほのかに苦味がありますが、その苦味も非常にキレイです。

カフェ ランバンのグァテマラ サンタ・フェリーサ農園 レッド・ティピカ ナチュラル

サンタ・フェリーサ・オークション 2017 別枠シリーズと比べると、同じレッド・ティピカでも2017年のナチュラルのほうが甘味が深く、2018年のダブル・ソークのほうが味わいが非常にキレイです。

*情報は投稿時のものです。在庫状況は変動するため、詳しくはサイトでご確認ください。

<参考>

Santa Felisa Coffee<http://www.santafelisacoffee.com/>

Santa Felisa Coffee Auction<https://auction.santafelisacoffee.com/ja/>

「サンタ・フェリーサ農園 ティピカ ナチュラル フロム ザ フィールズ 1550」,ATC Specialty Coffee<http://www.specialtycoffee.jp/beans/2309.html>2019年1月10日アクセス.

「サンタ・フェリーサ農園 レッドティピカ ダブルソーク 1550」,ATC Specialty Coffee<http://www.specialtycoffee.jp/beans/2122.html>2019年1月10日アクセス.

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事