カフェ ランバン:ブラジル モラダ・ダ・プラタ アララ

カフェ ランバン ブラジル モラダ・ダ・プラタ アララです。

カフェ ランバンは、北海道札幌市にある自家焙煎珈琲店です。

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ブラジル モラダ・ダ・プラタ アララ

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ブラジル

ブラジルの主なコーヒー生産地域、Ally Coffeeより

ブラジル(Brazil)は南米の東部に位置する60億本のコーヒーの木が栽培されている世界最大のコーヒー産地です。人口は約2億930万人で、日系人は約160万人です。

ブラジルは北部のノルチ(Norte)、北東部のノルデスチ(Nordeste)、中西部のセントロ・オエスチ(Centro-Oeste)、南東部のスデスチ(Sudeste)、南部のスウ(Sul)5つの地域に別れ、それらの地域はさらに26のエスタードと呼ばれる州(Estado)と1つの連邦直轄区(首都ブラジリア)から構成されています。

ブラジルのコーヒー栽培は、ロマンスから始まったという話があります。1727年に領土紛争の解決のためにフランス領ギアナに派遣されたフランシスコ・デ・メリョ・パリェタ(Francisco de Mello Palheta)が、フランス領事夫人の恋仲になり、彼女はパリェタの帰国時に渡した花束の中に、コーヒーの若木をこっそりと忍ばせていたという話です。

ブラジルは19世紀半ば頃に世界最大のコーヒー生産国になりました。現在でもブラジルのコーヒー生産量は世界全体の生産量の約30%を占めるため、コーヒーの国際相場はブラジルの生産量に左右されます。

ブラジルのコーヒー生産の大部分は、ブラジルの南部パラナ州(Paraná)と南東部のサンパウロ州(São Paulo)とミナス・ジェライス州(Minas Gerais)で行われます。モラダ・ダ・プラタ農園があるサンパウロ州(São Paulo)は、南東部のスデスチに位置しています。

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サンパウロ州

ブラジルの生態系、Wikipediaより

サンパウロ州は、かつてブラジル最大のコーヒー生産地として知られていました。そのため、歴史のあるコーヒー農園が数多くある地域です。

ブラジルの生態系は、熱帯雨林のアマゾニア(Amazonia)、サバンナ地帯のセラード(Cerrado)、熱帯性湿地のパンタナル(Pantanal)、乾燥地帯のカーチンガ(Caatinga)、大西洋岸森林のアトランティック・レインフォレスト(Mata Atlantica)、草原地帯のパンパ(Pampa)に分かれています。サンパウロ州は、大西洋岸森林のアトランティック・レインフォレストにあたります。

ブラジルの主なコーヒー生産地域、ABOPCAFÉより

サンパウロ州の主なコーヒー生産地域として、北東部のモジアナ(Mogiana)、中西部のマリリア(Marilia)とガルシア(Garcia)、オウリニョス(Ourinhos)とアバレ(Avaré)が挙げられます(5と6が、サンパウロ州の主なコーヒー生産地域です)。

アルタ・モジアナ

「Alta Mogiana Specialty Coffees」,Região da Alta Mogiana 2014年10月6日.

アルタ・モジアナ(Alta Mogiana)は、ミナス・ジェライス州(Minas Gerais)との境に沿った、サンパウロ州北東部に位置しています。標高は900m-1,000m、年間平均気温は21℃です。

なだらかな起伏のある土地、豊かな土壌、パラナ州のリオ・グランデ川(Rio Grande)から来る淡水、高い標高により、コーヒー生産に適した地域となっています。近年この地域では、最新技術を取り入れたコーヒー生産が行われており、高品質なスペシャルティコーヒー生産で世界的に有名な生産地となっています。

アルタ・モジアナは、15の自治体に約2,500のコーヒー農園があります。小さな家族経営のコーヒー農園が多く存在します。

アルタ・モジアナには、コーヒーを生産する主な自治体として、フランカ(Franca)、クリスタイス・パウリスタ(Cristais Paulista)、ジェリクアラ(Jeriquara)、ペドレグーリョ(Pedregulho)、 リファイナ(Rifaina)、イティラプア(Itirapua)、パトロシーニオ・パウリスタ(Patrocinio Paulista)、サン・ジョゼー・ダ・ベーラ・ヴィスタ(Sao Jose da Bela Vista)、アウチノーポリス(Altinopolis)、バタタイス(Batatais)、レスティンガ(Restinga)があります。

これらの自治体はすべてコーヒー生産によって発展し、現在もコーヒーは地元経済に大きな影響を与えています。

アルタ・モジアナでは、アラビカ種のみが生産されています。主な栽培品種はカツアイ(Catuai)とムンド・ノーボ(Mundo Novo)です。

この地域は、中程度に肥沃な土壌のため、土壌への施肥が不可欠です。また、起伏の穏やかな地形のため、収穫には機械が使用されます。また、旱魃と霜の被害に加え、ビッショ・ミネイロ(Bicho Mineiro)(Leucoptera coffeella)のようなコーヒーさび病菌の被害が時々発生します。

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モラダ・ダ・プラタ農園

モラダ・ダ・プラタ農園、アタカ通商より

モラダ・ダ・プラタ農園(Fazenda Morada da Purata)は、サンパウロ州クリスタイス・パウリスタ (Cristais Paulista)、アルタ・モジアナ(Alta Mogiana)、バタタイス(Batatais)に位置する農園です。リベイラン・プレート(Ribeirão Preto)から、約40kmの位置です。

モラダ・ダ・プラタ農園は、1926年創業の歴史のあるコーヒー農園です。農園主は、アルナルド・アダムス・リベイロ・ピント(Arnaldo Adams Ribeiro Pinto)氏です。

標高850m、総面積1,575ヘクタールのうち138ヘクタールで、55万本以上のコーヒーノキが栽培されています。

エンリケ・デュモンとルイス・デュモン

モラダ・ダ・プラタ農園は、1926年にルイス・デュモン(Luis Dumont)によって購入された農園です。

ルイスの父、エンリケ・デュモン(Henrique Dumont)は、「コーヒー王」として知られた人物です。

エンリケは、1879年にリベイラン・プレートから約20kmの場所にあるアリンデューバ農園(Arindeúva Farm)を購入しました。彼はコーヒー生産を革新し、500万本のコーヒーノキ、96kmの鉄道、7台の機関車を備えた南アメリカで最も近代的な農園を作ることに成功しました。

Antiga sede da Fazenda Arindeúva, comprada em 1879 por Henrique Santos Dumont, pai de Alberto Santos Dumont, inventor do...

Orgulho de Ser Paulistaさんの投稿 2016年6月18日土曜日

エンリケの息子の一人に、ブラジルの飛行機の父として知られるアルベルト・サントス ・デュモン(Alberto Santos-Dumont)がいます。

エンリケ・デュモンによって始まったコーヒー生産は、エンリケから息子のルイスへ、ルイスから娘のアデリア(Adelia)へ、アデリアから娘のマリア・エレナ(Maria Helena)へ、エレナから息子のアルナルドへ、5代に渡って受け継がれています。

サンパウロ州では、コーヒーの取引価格の下落とバイオエタノールの需要の増加により、コーヒー栽培からサトウキビ栽培に転作する農園が多く存在します。モラダ・ダ・プラタ農園も、4代目のエヘナが管理する1980年代のコーヒー相場の暴落により、大部分の農地をサトウキビ畑と畜牛に転作しました。

しかし、コーヒー好きのエヘナの希望により、コーヒー栽培は農園の一部で継続されることになりました。

モラダ・ダ・プラタ農園は、現農園主のアルナルドの下で新しい農業技術の革新に取り組んでいます。2017年には、アルタ・モジアナ・スペシャルティ・コーヒー・クオリティ・コンテスト(Alta Mogiana Specialty Coffee Quality Contest)で、90点以上を獲得し第3位に入賞しました。

品種

アララ、アタカ通商より

品種はアララ(Arara)です。

アララは、15年の研究期間を経て、2012年に「プロカフェ財団(ポルトガル語:Fundação Procafé)」からリリースされたハイブリッド種です。

この品種は、大きく黄色いチェリー、収穫しやすいコンパクトな樹形、高い生産性、適応性、耐久性、コーヒーさび病菌などに対する耐性、高いカップクオリティなどの特徴を持っています。また、他の品種と比べて完熟までが遅く、収穫時期が被らないため、コーヒーの生産性の向上に役立ちます。生産者にとっては申し分のない品種です。

モラダ・ダ・プラタ農園では、アララの他に、レッド・ブルボン(Red Bourbon)、イエロー・ブルボン(Yellow Bourbon)、ムンド・ノーボ(Mundo Novo)、レッド・カツアイ (Red Catuai)、アカイア(Acaia)が栽培されています。

精製方法

精製、アタカ通商より

精製方法はナチュラル(Natural、乾式)です。

モラダ・ダ・プラタ農園は、環境保全に熱心に取り組んでいるため、汚水を作らないナチュラル精製に特化しています。

キャラメルやチョコレートのようなフレーバーと甘さ、まろやかな口当たり、控えめな酸味が特徴です。

アララは、他の品種と比べて完熟までが遅いため、より複雑で濃縮された味わいを持つと言われています。

カフェ ランバン ブラジル モラダ・ダ・プラタ アララ

アララという新品種が限定入荷しました。キャラメル、チョコレートのようなフレーバーを持っています。

カフェ ランバン ホームページより

こんにちは。Cafe ...

Café RANBANさんの投稿 2020年6月1日月曜日

カフェ ランバンでは、コーヒーの焙煎度を選択できます。ブラジル モラダ・ダ・プラタ アララは、浅煎り(ライトロースト)、中煎り(ミディアムロースト)、深煎り(フレンチロースト)、極深煎り(イタリアンロースト)から選択できます。

浅煎り(ライトロースト)

浅煎り(ライトロースト)

キャラメルのような甘さを伴った柑橘系のフレーバーと酸味、すっきりとしたクリーンな味わいが印象的です。

中煎り(ミディアムロースト)

中煎り(ミディアムロースト)

柑橘系のフレーバーと酸味、キャラメルのような甘さが印象的です。浅めの焙煎のため、柑橘系の酸味の印象が強いです。

深煎り(フレンチロースト)

深煎り(フレンチロースト)

キャラメルやシナモンのような独特の甘さを伴ったフレーバーが印象的です。深煎りでは、この豆の持つ独特の個性あふれるフレーバーが強く表現されています。

極深煎り(イタリアンロースト)

極深煎り(イタリアンロースト)

キャラメルやシナモンのような独特の甘さを伴ったフレーバーが印象的です。コクと酸味は控えめで、フレーバーと甘さが印象的なコーヒーです。

<参考>

「モラダダプラタ農園 アララ ナチュラル」,ATC Specialty Coffee<https://www.specialtycoffee.jp/beans/2377.html>

「Morada da Prata」,Ally Coffee<https://www.allycoffee.com/coffees/morada-da-prata/>

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