豆香洞コーヒー:コロンビア ラス・マルガリータス ルメ・スダン

豆香洞コーヒーのコロンビア ラス・マルガリータス ルメ・スダンです。豆香洞コーヒーは2008年福岡県大野城市にオープンしたコーヒー店です。店主の後藤直紀(ごとう・なおき)氏は、2013年に焙煎の世界チャンピオンになられたことで有名です。

コロンビア ラス・マルガリータス ルメ・スダン

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コロンビア

コロンビア(Colombia)はカリブ海と大西洋に面する南アメリカ大陸北部の国です。東にベネズエラ、南東にブラジル、南にペルー、南西にエクアドル、北西にパナマとコーヒー生産国に囲まれています。首都はボゴタ(Bogota)です。ブラジル、ベトナムについで、世界第3位のコーヒー生産大国であり、年間平均1,200万袋(1袋60kg)、720,000トンです。コロンビアは南北にアンデス山脈が縦断しているため、山岳地帯の面積が広いです。地域によって標高差が大きく、雨季と乾季が異なるため、一年を通じてコーヒー豆を収穫できます。

コロンビア国内の大半の生産地では収穫期が1年に2度あります。北部の地域ではメインの収穫期が11月、そして5月~6月にかけて第2期の収穫(Mitaca、ミタカ)が行われます。南部地域ではそれとは逆に、メインの収穫期が5月から6月で、ミタカは11月に行われます。

アンデス山脈では、年間1,600-1,800時間の日照時間が良質なコーヒー栽培にとって最適とされており、日照量をコントロールするためにシェード(遮光)栽培を行っています。この土地の雨季と乾季が交互で訪れる気候条件も、良質なコーヒー栽培には不可欠です。

コロンビアコーヒーは全体としては、フルーティーな風味と味わいが特徴で、柑橘系の芳醇な香り、滑らかで甘い風味、豊かなコクとほど良い酸味のあるマイルドなコーヒーです。コロンビアコーヒーは地域によって、それぞれ風味が微妙に異なります。

コロンビアコーヒーは、アンデス山脈のいたるところで栽培されています。アンデス山脈は3つの連峰に別れていて、この連峰によって分けられた地域には、それぞれ気候に違いが見られます。コロンビアのコーヒー生産地域は北部、中部、南部の大きく三つに分けることができます。北部・中部の年間平均気温は20.5℃、南部の年間平均気温は19.5℃となっていて、南部より北部のほうが気温が高めです。全体的な風味の傾向としては、南部よりも北部のほうがはっきりとした酸味、しっかりとしたボディ、強いコクが感じられます。コロンビア ラス・マルガリータス農園はコロンビア南西部のバジェ・デル・カウカ県(Valle del Cauca)に位置しています。

コロンビアコーヒーの大部分は多くの小規模農家が生産したコーヒーを協同組合や生産者協会が集積した大ロットです。そのため、単一農園によるシングルオリジンは珍しく、高品質のコーヒーを他のコーヒーからいかに分離するかが課題となっています。

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バジェ・デル・カウカ

バジェ・デル・カウカ、FNC コロンビアコーヒー生産者連合会 ホームページより

コロンビア ラス・マルガリータス農園はバジェ・デル・カウカ県(Valle del Cauca)に位置しています。バジェ・デル・カウカ県の名前はカウカ谷に由来しています。太平洋に面する最西部に位置していて、コロンビアで人口第3位のサンティアゴ・デ・カリ(Santiago de Cali、通称カリ)が県都です。

アンデス地方のバジェ・デル・カウカ県は標高1,200m-1,800mと高地で、平均気温24℃と温暖な気候、年間雨量2,300 mmと豊富な降雨量があり、良質なコーヒー生産に恵まれた条件が揃っています。収穫時期は、中央地域が3月-6月、北部が9月-12月です。

バジェ・デル・カウカ県は水はけが良い火山灰の土壌です。火山灰の土壌は良質なコーヒー生産にとって最適の土壌です。火山灰の土壌は植物が根を張りやすいため、育ちやすいです。また保湿力が高いため、雨の少ない乾季にも植物に十分な栄養を与え続けることが出来ます。また火山灰に多く含まれる硫黄が、コーヒー豆に豊かな香りを与えます。

コロンビアのコーヒーは、北部のサンタマルタ(Santa Marta)、同じく北部のカルタヘナ(Cartagena)、西部のブエナベントゥラ(Buenaventur)の三つの主要な港湾都市から輸出されます。バジェ県にあるブエナベントゥラからは、バジェ・デル・カウカとその近隣にある県で生産されたコーヒーが輸出されています。

バジェ・デル・カウカ県の北部地方は、2011年にユネスコの世界文化遺産「コロンビアのコーヒーの文化的景観」の一部に認定されています。

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カフェ・グランジャ・ラ・エスペランサ

ラス・マルガリータス農園はカフェ・グランジャ・ラ・エスペランサ(Cafe Granja La Esperanza)が運営しています。カフェ・グランジャ・ラ・エスペランサはリゴベルト・コレア(Don Rigoberto Herrera Correa)氏が運営するコロンビアの大手コーヒー生産会社です。カフェ・グランジャ・ラ・エスペランサは、所有するコーヒー農園で様々な品種の栽培、精製方法などを実験的に試みています。

カフェ・グランジャ・ラ・エスペランサを運営するドン・リゴ氏(リゴベルト・コレア氏の愛称)の祖父母は「アンティオキアの入植」(スペイン語:La Colonización Antioqueña、 英語:The Antiochian Colonization)と呼ばれる文化、経済、社会にまたがる運動の一環として、バジェ・デル・カウカにやってきて、1930年にポトシ農園(Potosi)を設立しました。この運動によって、主にコロンビアのアンティオキア県(Antioquia)に住んでいた多くの家族が、空いている土地を求めてコロンビアの中部と南部に入植しました。

カフェ・グランジャ・ラ・エスペランサの始まりは、1945年にドン・リゴ氏の父が既存のティピカに加え、3つの新しい品種(イエローブルボン、レッドブルドン、カツーラ)の栽培をはじめたのが最初です。

ドン・リゴ氏の父には11人の子供がいて、全員が農園で働いていましたが、そのうちコーヒー生産に特別な関心を持ったのはドン・リゴ氏と彼の兄弟ルイス氏の2人でした。1990年代後半に彼らは農作を有機栽培に変え、その有機栽培を拡大するためにバジェ・デル・カウカのトルヒージョ地区(Trujillo)に新しい農園であるラ・エスペランサ農園(La Esperanza)を設立しました。

2007年に、ドン・リゴ氏はパナマのボケテ(Boquete)地区にあるカルレイダ農園(La Carleida)を運営する機会を得ました。その1年後、パナマのスペシャルティコーヒー協会が主催するコーヒー品評会のベスト・オブ・パナマ(Best of Panama)で1位を獲得しました。 彼はこの時にゲイシャをコロンビアに持ち込むことを決めたのです。そして、このカルレイダ農園のゲイシャがセロ・アズール(Cerro Azul)農園に持ち込まれ、コロンビアでの最初のゲイシャの栽培が始まりました。セロ・アズール農園はコロンビアで最初にゲイシャの栽培を始めた農園となりました。

現在カフェ・グランジャ・ラ・エスペランサは、セロ・アズール農園をはじめ5つの農園を所有しています。今回のコーヒーはラス・マルガリータス農園のルメ・スダンです。

カフェ・グランジャ・ラ・エスペランサの所有農園

カフェ・グランジャ・ラ・エスペランサの所有農園は以下の通りです。

それぞれの農園の場所、青色がポトシ農園とラス・マルガリータス農園、えんじ色がセロ・アズール農園とラ・エスペランサ農園、黄土色がハワイ農園、Cafe Granja La Esperanza ホームページより

ポトシ農園(Potosi)

バジェ・デル・カウカ、カイセドニア(Caicedonia)に位置するカフェ・グランジャ・ラ・エスペランサの最初の農園です。標高1,400-2,000m、農園面積52ヘクタールに188,725本のコーヒーノキが植えられています。品種はコロンビア(Colombia)とカツーラ(Caturra)です。

ラス・マルガリータス農園(Las Margaritas)

バジェ・デル・カウカ、カイセドニアの美しい景観の丘に位置しています。標高1,450-1,800m、農園面積33.8ヘクタールに94,367本のコーヒーノキが植えられています。品種はゲイシャ(Geisha)、ローリナ(Laurina)、レッドとイエロー・ブルボン(Red & Yellow Bourbon)、ブルボン・テキシック(Bourbon Tekisic)、パカマラ(Pacamara)、ルメ・スダン(Sudan Rume)と豊富で、珍しい品種も栽培されています。 こちらの農園のコーヒーはかつてスターバックス リザーブ®で取り扱われていました。

今回のコーヒーはこのラス・マルガリータス農園のルメ・スダンです。

セロ・アズール農園(Cerro Azul)

バジェ・デル・カウカのトルヒージョ地区(Trujillo)に位置している。標高1,700-2,000mと高地にあり、農園面積17.4ヘクタールに33,879本のゲイシャのコーヒーノキのみを生産しています。パナマのカルレイダ農園からゲイシャが持ち込まれ、コロンビアで最初にゲイシャが栽培された農園です。

ラ・エスペランサ農園(La Esperanza)

バジェ・デル・カウカのトルヒージョ地区(Trujillo)に位置しています。標高1,430-1,760m、農園面積34.3ヘクタールに96,600本のコーヒーノキを栽培しています。栽培品種はゲイシャ、ローリナ、イエローブルボン、ティピカ、コロンビアと豊富です。

ハワイ農園(Hawaii)

クンディナマルカ県(Cundinamarca)に位置しています。標高1,800-2,000m、農園面積15ヘクタール、栽培品種はモカです。

コロンビア ラス・マルガリータス農園

ラス・マルガリータス農園、Cafe Granja La Esperanza ホームページより
コロンビア ラス・マルガリータス農園、Water Avenue Coffeeより

コロンビア ラス・マルガリータス(Las Margaritas)農園はコロンビアのバジェ・デル・カウカ県カイセドニアに位置しています。標高1,450-1,800m、年間降水量1,340mm、平均気温17-22℃、カイセドニアの美しい景観の丘に位置しています。

ラス・マルガリータス農園は、カフェ・グランジャ・ラ・エスペランサの所有農園の中でも実験的なコーヒー栽培に取り組んでいる農園です。

品種

品種はルメ・スダン(Rume Sudan )です。

ルメ・スダンは、1942年にスーダン南東部、エチオピア国境近くのボマ高原(Boma plateau)にあるルーメ村(Rume)で発見された野生種です。 比較的耐病性はありますが、 生産性が低い品種です。商業栽培向けではなく、主に交配種のための研究向けの品種であるため、この品種を栽培している農園は限られており、非常に珍しい品種です。

カフェ・グランジャ・ラ・エスペランサの所有農園で、ルメ・スダンを生産しているのはラス・マルガリータス農園のみです。ルメ・スダンはこの農園のあるアンデス山脈中央山脈の微気候に合った品種で、ゲイシャと同様、非常にクオリティの高いカップを提供しています。

コロンビア ラス・マルガリータス ルメ・スダンは、カフェ・グランジャ・ラ・エスペランサのホームページで91点のスコアを獲得しています。また、1997年に開設されたアメリカのコーヒーレビューサイトである「コーヒー・レビュー(COFFEE REVIEW)」で93点のスコアを獲得しています。

この品種は、日本語ではルメ・スダン、ルメ・スーダン、スダン・ルメ、スーダン・ルメなど、お店によって表記の仕方は様々ですが、栽培品種名としては「ルメ・スダン(Rume Sudan)」が正式です。

精製方法

ラス・マルガリータス農園のルメ・スダンはいくつかの方法で精製されますが、競技会向けのルメ・スダンはナチュラル(Natural、乾式)精製です。発酵時間は19時間〜22時間です。35℃から45℃の機械乾燥で、水分含有量10.5%まで乾燥させます。

Cup Profile
Fragrance and aroma: Floral, vanilla, apricot, red fruits, chocolate. Taste and aftertaste: Blueberry, raspberry, citrus, spicy, very good sweetness, tartaric acidity, creamy body.

カッププロファイル、Cafe Granja La Esperanza ホームページより

シナモンのようなフレーバー、カルダモンのようなスパイシーさ、また、グレープやラズベリーのようなフレーバーと酸味が特徴です。冷めるとブルーベリーのようなフレーバーが強くなります。

豆香洞コーヒーのコロンビア ラス・マルガリータス ルメ・スダン

このコロンビア ラス・マルガリータス ルメ・スダンはイベント用に用意された特別なコーヒーで、お店での販売は行っていません。

豆香洞のチラシ

豆香洞コーヒーの後藤直紀氏は「Japan Coffee Roasting Chanpionship 2012」で優勝、その翌年の「World Coffee Roasting Championship 2013」で優勝された方です。

シナモンのようなフレーバー、カルダモンのようなスパイシーさが印象的です。また、グレープやラズベリーのようなフレーバーと酸味があり、冷めるとブルーベリーのようなフレーバーが強くなります。他の品種にはない非常に特徴的なフレーバーのコーヒーです。

<参考>

「コーヒーの産地、バジェ・デル・カウカ(Valle del Cauca)」,FNC コロンビアコーヒー生産者連合会<http://cafedecolombia.jp/colombia/origin-valle/>

Café Granja la Esperanza<https://cafegranjalaesperanza.com/>

「Colombia Las Margaritas Sudan Rume」,Water Avenue Coffee<https://wateravenuecoffee.com/blogs/blog/colombia-las-margaritas-sudan-rume>

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