スターバックス リザーブ®:インディア パール マウンテン エステート

スターバックス リザーブ®のインディア パール マウンテン エステートです。スターバックスは言わずと知れた世界的なコーヒーチェーンです。スターバックス リザーブ®は一部限定店舗でのみ取り扱われる希少なコーヒー豆です。お店で飲むこともできますが、豆を購入することもできます。お店ではクローバーというスターバックス独自の抽出マシーンで淹れたコーヒーを飲むことができます。

インド、Kenneth Davids(2013)「Coffee: A Guide to Buying, Brewing, and Enjoying, Fifth Edition」より
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インド

インド(India)は南アジアに位置する国です。首都はニューデリー(New Delhi)です。中国と並び、世界でも最大の人口を有する巨大国家です。

インドは紅茶の生産国として知られていますが、コーヒーの長い歴史を持っています。

コーヒーノキはアフリカ大陸由来の植物であることが知られていますが、かつてはインドにも自生している植物だと考えられていたことがありました。

またもう一箇所、同じようにコーヒーノキが自生していると考えられていた場所があります。それはインドを中心とした南〜東南アジアです。インドのベンガル地方には、コーヒーノキと同じような特徴を持った植物が自生しており、これはベンガルコーヒーノキ(C. bengalensis)と名付けられ、コーヒーノキの一種と考えられていました。またインドには、欧米人の手でコーヒーが持ち込まれる以前からアラビカ種が自生していたとも言われており、これらのことからこの地帯もコーヒーノキの自生域だと考えられていた時代がありました。

しかしその後、インドのアラビカ種は欧米人が持ち込む前にイスラム教徒によって到達していたことが広く知られるようになりました。また、ベンガルコーヒーノキはいくつかの点でCoffea属とは違った点があり、むしろ同じアカネ科の植物でCoffea属と非常に近い親類であるPsilanthus属(プシランツス、シランサス)に分類されるべきものだったことが判明しました。これらのことから、それまでアジアにも自生していたと考えられていたコーヒーノキは、アフリカとマダガスカルにだけ自生している、という考られるようになり、現在はこの説が支持されています。

旦部幸博「コーヒー前史〜コーヒーノキの起源」,百珈苑.

インドには、イスラム巡礼者のババ・ブダン(Baba Budan)が、インドに初めてコーヒーを紹介したという伝説が残っています。「インドのアラビカ種は欧米人が持ち込む前にイスラム教徒によって到達していた」というこのイスラム教徒が、ババ・ブダンです。

またインドには、1670年頃に、ババ・ブダンというイスラムの聖者が南西部カルナータカ州チッカマガルルの山中でコーヒー栽培を始めたという伝説があります。

旦部幸博(2017)『珈琲の世界史』,講談社現代新書.p115

インドのコーヒーの最初の輸出は、大英帝国時代の1840年頃までに始まりました。

インドには、8つの代表的なコーヒー産地があり、それらはすべてインド南部に位置しています。そのうち、ババ・ブダン・ギリ(Baba Budan Giri)、ニーラギリ(Niligris)、シェバロイ(Shevaroys)が高品質なコーヒー生産で有名です。

パール・マウンテン・エステートは、ババ・ブダン・ギリに位置する高品質なコーヒー生産で有名な農園です。

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チッカマガルル

パール・マウンテン・エステートは、チッカマガルル地区(Chikmagalur)に位置しています。伝説によると、ババ・ブダンは、このチッカマガルルに150年以上滞在していたと言われています。

チッカマガルルの北25kmには、チャンドラ・ドローナ・パーバサ(Chandra Drona Parvatha)とババ・ブダン山脈(Baba-Budan Range)で、最高峰はマラヤネージリ(Mullaiyanagiri)です。

ここには、3人のシッダ(Siddha)によって聖別された3つの洞窟があり、そこには彼らの肖像とガディジ(Gaddige)と呼ばれる墓があり、毎年ジャトラ(Jatra)というお祭りが行われます。

ババ・ブダン山脈のババ・ブダン・ギリ(Baba-Budan Giri)という山は、ババ・ブダンがその名前の由来です。ババ・ブダンがコーヒー栽培を始めたのは、このババ・ブダン・ギリのシルバンの丘(Sylvan Slope)であると言われています。

19世紀中頃に、ヨーロッパ人がこの地区でコーヒーの大規模農園の開拓を始めました。シルバンの丘には、現在でも多くのコーヒー農園があります。

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パール・マウンテン・エステート

パール・マウンテン・エステート、COFFEE PEPPER NATUREより

パール・マウンテン・エステート(Pearl Mountain Estate)は、インド南部カルナータカ州(Karnataka)チッカマガルル地区(Chikmagalur)に位置しています。 西ガーツ山脈(Western Ghats mountain)のババ・ブダン・ギリにある、1927年創業の歴史のある農園です。経営会社は「ラトナギリ・インターナショナル(Ratnagiri International)」です。

パール・マウンテン・エステートは、別名「ラトナギリ・エステート(Ratnagiri Estate)」とも呼ばれています。

ヒンドゥ語の「ラトナギリ(Ratnagiri)」は「パール・マウンテン(Pearl Mountain)」を意味し、農園のシェードツリーに用いられるシルバーオークの木々が、遠くから見るとパールのような乳白色に輝いて見えることからこの農園の名前がつけられました。

農園主はアショク・パトレ(Ashok Patre)氏です。農園は、代々パトレ家によって引き継がれて来ました。アショク氏は、パトレ家の第3世代です。

アショク氏は長年にわたって様々なコーヒー生産国や有名農園を訪れ、最新の生産方法について学び、それらをパール・マウンテン・エステートでの事業に取り入れて来ました。そして、パール・マウンテン・エステートは、インドのスペシャルティコーヒー生産で有名な農園になりました。

パール・マウンテン・エステートは、野生の動植物の繁栄する生物多様性豊かな場所です。また、コーヒーの他にも胡椒を栽培しています。コーヒー、故障、自然が、この農園の3つの柱です。

品種

品種はカツアイ (Catuai)です。

カツアイ(Catuai)は、1949年にムンド・ノーボとカツーラの交配から生まれた非常に生産性の高い品種です。密集栽培に適しており、実が枝から落ちにくいので、強風や大雨の地域に適しています。

精製方法

精製方法はウォッシュト(Washed、湿式)です。

パール マウンテン農園は品質の向上に取り組み続けています。その取り組みの一つとして、最近ではコーヒーの収穫後に発酵タンクの中で8~10時間水につけて発酵させる際に、温度をより管理するために発酵タンクに覆いをつけるようになりました。その後、コーヒーを空気の通りのよい乾燥台で乾燥させ、品質の良い豆だけをより分けます。仕上げに、コーヒー豆をパティオに広げ、定期的にかき混ぜながら、さらに均一に乾燥させます。このような細部へのこだわりが、この素晴らしい1杯のコーヒーにつながるのです。

スターバックス ホームページより

農園は、政府の品質と汚染管理の組織の厳格なガイドラインに従っています。農園で使用される水は、2つの水流から新鮮な水を調達しています。

カツアイは栽培しやすい品種ですが、特徴的な香味はなく味は平板です。精製で味の変化をつけやすい品種だとも言えます。

スターバックス リザーブ®のインディア パール マウンテン エステート

STARBUCKS RESERVE®とは

私たちは毎年、すばらしいコーヒーを求めて世界中を旅しています。

時として、すぐにでも持ち帰って、たくさんの人に味わっていただきたい希少で個性的なコーヒーに出会うことがあります。

私たちのコーヒーバイヤーやファーマーサポートセンターの農学者たちは世界中のコーヒー農家を訪れて信頼関係を築くことでそういったコーヒーの発見、そして調達にまでこぎつけたのです。

カッピングと呼ばれる風味テストを年間25万杯以上も繰り返すスターバックスの専門テイスターが厳選した、最も個性豊かなコーヒー。

それが、スターバックス リザーブ® コーヒーです。

スターバックス ホームページより

※ラベルデザイン

パール マウンテンという名前は、コーヒーの木を守るように茂るシルバーオークによって、この丘がまるでパールのような銀色に見えることに由来しています。このカードにはそんなパール マウンテンの美しい景色が描かれており、柔らかな色合いは、シルバーオークによって乳白色に輝く丘を表現しています。そしてそこに育つ木々や花々とともにアクセントとなるように熟したコーヒーチェリーが描かれています。

スターバックス ホームページより

焙煎

スターバックスは、コーヒーをローストのレベルで、スターバックスブロンドロースト(浅煎り)、スターバックスミディアムロースト(中煎り)、スターバックスダークロースト(深煎り)の3つに分類しました。豆ごとに少しずつ異なるローストの時間や温度を40年もの蓄積された経験と技術をもったマスターロースターが探求しています。

このインディア パール マウンテン エステートは、スターバックスミディアムローストであると思われます。

焙煎:スターバックスミディアムロースト

バランスのとれた、まろやかさと豊かな風味が特長。

チョコレートのようなフレーバーとミルクのようなまろやかなで滑らかな口当たりが印象的です。ハーブのようなフレーバーがわずかにありますが、滑らかな口当たりのミルクチョコレートのような印象が強いです。

<参考>

Ratnagiri International - Coffee - Pepper - Nature<http://www.ratnagiriinternational.com/>

Kenneth Davids(2013)「Coffee: A Guide to Buying, Brewing, and Enjoying, Fifth Edition」<https://books.google.co.jp/books?id=fYnWAAAAQBAJ&printsec=frontcover&hl=ja#v=onepage&q=Pearl%20Mountain%20Estate&f=false>

「District: Chickmagalur 」,State: Karnataka<https://web.archive.org/web/20101120215459/http://www.chickmagalur.nic.in/htmls/tour_bbgiri.htm>

「Baba Budan Giri Hills Hill in Chikkamagaluru」,Way 2 Homestay<http://way2homestay.com/356-baba-budan-giri-hills-chikkamagaluru-sightseeing.aspx>

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