旦部 幸博 カップ・オブ・エクセレンス(CoE)
UCCとカップ・オブ・エクセレンス(CoE)
おお、割とオーソドックスな使い方にしてきましたな。 RT @_foodlabo UCCが国際的なコーヒー品評会「カップ・オブ・エクセレンス」で第一位を獲得したコーヒーを9月4日より珈琲館をはじめとする一部店舗で提供 @ino_kanji
— Y Tambe (@y_tambe) September 6, 2013
ちょっと背景説明。UCCがグループ創業80周年で、それを記念していろいろやってる。 http://t.co/J7nH6p2ZfA で、少し前にカップオブエクセレンス(COE)という、いくつかの生産国で実施されてる珈琲生豆のオークション(ネット介して世界の珈琲屋が参加する)で(続
— Y Tambe (@y_tambe) September 6, 2013
承前)これまではあんまりやってなかったのに、今年はオークション上位の豆をいろいろ競り落とした。それで、きっと80周年記念事業に絡めるんだろうけど、どこでどう使うんだろう?と、あれこれ推測してたけど、いちばんスタンダードなパターンで使うっぽい、という話。
— Y Tambe (@y_tambe) September 6, 2013
畏れ多くも私のブログ記事にスペシャルなコメントを残す@y_tambeさん、重く読むと…「うっサスガ鋭い!」、軽く読むと…「ダジャレねたに反応し易いよなぁ」ww http://t.co/zVJfXCBIE1 いや、ありがたいんですよ、ホントに。特にCoE論は深いゾ!
— 鳥目散 帰山人 (@kisanjin) October 23, 2013
ブラジル カップ・オブ・エクセレンス(CoE)
ブラジルがやった最初のカップ・オブ・エクセレンスが、結局、ブラジルとアメリカのカッパー同士の利害衝突だったわけだけど、第二次コーヒー危機で価格暴落してた当時は、完全な買い手市場だったわけで。
— Y Tambe (@y_tambe) July 30, 2012
ブラジルのカッパーによる判定を無視して、二回目はブラジル人カッパーを会場から閉め出して、SCAAのカッパーだけでランキング付けるという異様な事態になったのも、絶対的な買い手市場が背景にあったればこそ。
— Y Tambe (@y_tambe) July 30, 2012
でも結果的に、ブラジルCOEに出品されたのは高額で買ったという、アメとムチ的なSCAAの手口。で、地力に欠けるSCAPなんかは当初からSCAAに売り込みかけてたので、割とそっちと仲良く…というか
— Y Tambe (@y_tambe) July 30, 2012
ちなみに、第一回のカップオブエクセレンス(ベストオブブラジル)に日本の商社系から審査員として入ったのが後のscaj会長、林秀豪氏。彼が国内で提携したのが堀口、丸山両氏。で、このCOEが当初はSCAAとも連携してたが独立して…というあたりを見れば、最近までの動きは掴めるはず。
— Y Tambe (@y_tambe) January 25, 2016
第一回COE参加は堀口氏ではなく新宿トーアコーヒーの浅野社長だと思います。 https://t.co/o0WamdDjwJ
— coffee tactics (@coffeejihen) January 26, 2016
補足しておくと、最初に開催されたブラジル一のコーヒーを決める大会が「ベスト・オブ・ブラジル」で、その審査員の一人が林氏。この大会で、上位入賞した生豆に送られた称号が「カップ・オブ・エクセレンス」で大会後それをSCAA保有のインターネットオークションで競売することが提案された(続
— Y Tambe (@y_tambe) January 26, 2016
承前)もともと、このベスト・オブ・ブラジルはICO/ITCの「グルメコーヒープロジェクト」の一つとして企画されたもの(だから林氏が関与してくるのだが)で、その中心となった一人はこの当時、スターバックスに敵対買収受けたジョージ・ハウエル。
— Y Tambe (@y_tambe) January 26, 2016
@Dominique_Domon アメリカでは、その形式の喫茶店が稀だったのです。日本では70-80年代に一杯淹ての店が増えたけど、それ以前の名曲喫茶とか歌声喫茶のときとかはまとめて淹れ置きするところも多く、その形式がアメリカでは続いてた。でエスプレッソが「一杯淹て」で先行した。
— Y Tambe (@y_tambe) April 21, 2015
@y_tambe ふーむ。もう30 年も前から自家焙煎とドリップが当たり前で過ごしてきたので何の新鮮味もありませんw
— Bernardo Domorno (@Dominique_Domon) April 21, 2015
これも細かいこと言い出したら、スペシャルティという名付けが行われるちょっと前からそういう動きはあったとか、サードウェーブ以前から一杯淹てを標榜していた店はあったとか、いくらでも先例が出てくるので面倒くさいのだけど。
— Y Tambe (@y_tambe) April 21, 2015
@y_tambe 94年協定以降の珈琲市場のオープン化+日本にとっては円高が買付けを後押しする要因になっていたのかも知れませんね。あとはフェアトレードの強化。そうして日本では個人経営のコーヒー屋さんも自分で豆を調達する能力を高めてきたのかな。
— Bernardo Domorno (@Dominique_Domon) April 21, 2015
@Dominique_Domon 承前)生豆の品質向上に寄与してるのは、結局こちらが重要。フェアトレード運動は、結局のところ「香味品質向上」にはあんまり寄与してません。また、もともとコーヒーは60kg麻袋x250-300袋入りコンテナを数十個単位で取引してきたものなので(続
— Y Tambe (@y_tambe) April 21, 2015
@Dominique_Domon 承前)なのでまぁ、オークションに関して言えば「アメリカが始めた、その恩恵に預かった」というか。とは言え、日本国内から単独入札するところもあれば、その後の利便性などを考えて、輸入会社介して落札してもらうところもあって、いろいろ。
— Y Tambe (@y_tambe) April 21, 2015
@Dominique_Domon ですです。「グルメコーヒーの可能性開発プロジェクト」が1997年に始動。99年に、生産国側でこのプロジェクトに参加したブラジルで品評会が行われ、その上位が初のオークションにかけられて、市場価格の2倍くらいで落札されたのが普及のきっかけに。
— Y Tambe (@y_tambe) April 21, 2015
@Dominique_Domon はい。正確には、99年に行われた品評会の名は「ベスト・オブ・ブラジル」。ブラジル6つの地域から315農園が参加し「ブラジル1位」を決めようとしたコンテスト。で、その上位10個の入賞に「カップ・オブ・エクセレンス」という名が冠され、競売された。
— Y Tambe (@y_tambe) April 21, 2015
@Dominique_Domon 承前)以後は独自に行うようになった。しかもACE発足時に、ACE側が「カップ・オブ・エクセレンス」って名前をいきなり商標登録しちゃったんです。なので、それまでSCAAが自分たちの看板行事みたいにしてたのを持っていかれた感じに。
— Y Tambe (@y_tambe) April 21, 2015
@Dominique_Domon まぁ「国連」と言うよりはブラジルですね。「国連側」のはずのプロジェクト顧問で、もっとも力を持っていたのがジョージ・ハウエルというボストン出身のコーヒー屋。彼はSCAA設立間もない頃から活躍してましたが、後にスタバに敵対的買収くらってた人で(続
— Y Tambe (@y_tambe) April 21, 2015
@y_tambe 業界関係者でなければ品質を云々できないし、業界関係者であればこそ品質に中立では居られないという訳ですか。そうするとこれは、国の対立と言うよりは教義の対立に近い構図。
— Bernardo Domorno (@Dominique_Domon) April 21, 2015
@y_tambe さすがに客観的に分かるような何某かの違いが無いと全くの虚構になってしまいますから、相応の品質ではあると思います。
— Bernardo Domorno (@Dominique_Domon) April 21, 2015
が、私は究極や至高でなくてもいいのでw
@lasahJP 今でもコモデティ、普通クラスのコーヒーは減点方式だと思いますよ。加点方式が採用されてるのは全体の数%どったと思う。
— ぼんびの@ファイザー2回接種済 (@bombino) April 23, 2014
@bombino @lasahJP 承前)カッピングコンテストの場が、生産〜取引上で「公開された」ものです。それからSCAA(米スペシャルティコーヒー協会)認定資格「Qグレーダー」の判定が加点方式。結果で、いわゆる「スペシャルティ」に届かないものもあるので、もう少し割合は多いかも
— Y Tambe (@y_tambe) April 23, 2014
それをアメリカが無理矢理やった。それがアメリカのスペシャルティコーヒー業界のやり方なんです。当時、コーヒーの国際価格が底値だったからできた。 RT @lasahJP @bombino もし一定基準をこっちが設けてそれクリアしない人は入れませんとかやったら農家がそっぽ向きそう…
— Y Tambe (@y_tambe) April 23, 2014
@y_tambe @bombino なかなか大胆な。でも多分それのおかげで拾われた農家もあったかもしれませんね。お茶の場合、日本とか台湾、中国だと農協や郷公所農會といった組織に牛耳られてる面もあるから難しいでしょうけど、そこに与したくない人達からしたらね。まあ揉めるでせうがw
— お茶と食料雑貨[ラサ] (@lasahJP) April 23, 2014
@y_tambe @bombino なるほど。インドはオークションがあるからあれですけど、日本とか中国とかはなかなか組織べったりだから(昔ほどではないですが)、まあ守られてる面もあるんでしょうけど外部からの参入はなかなかむつかしい。況してや外国人なぞ。抑も外国人要らないですからね
— お茶と食料雑貨[ラサ] (@lasahJP) April 23, 2014
@lasahJP @bombino 承前)ただしそれでも、アメリカのスペシャルティコーヒー協会の主流派の座に「クリーンカップ派」が納まってたから、乾式ではなくパルプトナチュラルなどクリーン志向にブラジルを加速させたという影響は、おそらく見いだせます。
— Y Tambe (@y_tambe) April 23, 2014
@bombino @lasahJP 日本の農業に喩えると、全部「標準米」として扱おう、という、そういう時代だったのですよ。あとまぁ、それにサイズが付くのも、果物(ミカンとかリンゴとか)と一緒。同じミカンやリンゴでも、S寸とL寸で一玉あたりの価値が違う感じ。
— Y Tambe (@y_tambe) April 23, 2014
@bombino @lasahJP 承前)そして「その制度が崩れて」から、高級志向が本格化するわけです。コメで言えば「魚沼産コシヒカリ」みたいな感じで、「パナマ産ゲイシャ」がもてはやされる時代が来る。ただし以前から特定銘柄(ブルーマウンテンとか)は高価で取引されていたわけですが。
— Y Tambe (@y_tambe) April 23, 2014
しかし、1999年のベストオブブラジルの話は面白い。審査員の名前を見ていっただけでも、ごはん2杯くらいいける。
— Y Tambe (@y_tambe) November 21, 2014
ルワンダ カップ・オブ・エクセレンス(CoE)
東アフリカから中央アフリカへの伝播はこのへんの最後に書いた。 | 2010-06-13 - 百珈苑BLOGhttps://t.co/68P1tLcv0Y
— Y Tambe (@y_tambe) October 27, 2017
あとまぁ、ウガンダとブルンジは20世紀末のグルメコーヒープロジェクトの対象生産国。ルワンダは内戦後の復興もあってCOEを実施 https://t.co/QH8quzzPYT
ルワンダは、割と国を挙げての復興策の一つとして、コーヒーに取り組んでる面が大きい産地の一つ。つか、内戦からの復興期がちょうど、国際グルメコーヒープロジェクトが行われていた時期とかぶってて、プロジェクトの対象生産国にこそ入らなかったが、カップオブエクセレンスには参画してるし。
— Y Tambe (@y_tambe) October 31, 2017
ああ、カップオブエクセレンスもそうだった。 https://t.co/t7qEYaL2eg
— Y Tambe (@y_tambe) September 21, 2015
ベスト・オブ・パナマ(BoP)
パナマコーヒー概略PDFhttp://t.co/c1o0dmYXIh
— Y Tambe (@y_tambe) July 25, 2014
パナマのコーヒー生産とその歩み(1-3)。ゲイシャの話は(3)に。http://t.co/iRU17rJHkYhttp://t.co/cHLQhanHYGhttp://t.co/8meVWHQcIQ
例えば、パナマ・ボケテ地区で、1894年頃のJRトーマス農園で使われてたトークン。http://t.co/LJGdDggy
— Y Tambe (@y_tambe) June 5, 2012
まぁ精製法については、品種植え替えよりは早く動ける。
— Y Tambe (@y_tambe) March 23, 2015
それと精製法でいろいろ動き出したのには、ちゃんとその前に「原因」があって。
@y_tambe ワイニーが出てくれば、ゲイシャ、ワイニーみたいな変態なことやってますからねえ。
— カイザーホゼ (3年ぶり5回目) (@espressoizer) March 23, 2015
@espressoizer あとまぁBest of PanamaはACEの管轄外だから、ジョージ・ハウエルの顔色伺わずにすんでるんじゃ?と思わなくはない。Ken Davidsは、スマトラ式のときにも「ジョージ・ハウエルによるクリーンカップの定義」を皮肉ってたわけで。
— Y Tambe (@y_tambe) March 23, 2015
パナマゲイシャはアンチCOEやで。 https://t.co/dNGIq9tZR2
— Y Tambe (@y_tambe) November 1, 2015
多様性の祝祭
認証
ワインのパーカーポイントと同じことで、COEにしてもSCAAにしても、どっか一つが「権威」を持ちすぎると「多様性の維持」という面では残念なことになる…特に、日本のコーヒーの香味の嗜好は、歴史的に欧米と離れて(原義通りの「ガラパゴス的」に)発展してきたのだから。
— Y Tambe (@y_tambe) September 2, 2010
かと言って「多様であれば、それでいいのか」というと、そんなこともないというか…認証団体がいくつも乱立すると、中には必ず「おかしな」連中も混じってくるわけで。さらには「政治」の強いところが幅を効かせるようになるし。単純に「おいしさ」を追求してたはずが、おかしな方向に「ねじ曲がる」
— Y Tambe (@y_tambe) September 2, 2010
「認証制度」にしてもCOEなどのコンテストにしても、結局のところいろんな認証団体/コンテスト主催団体があり、それぞれが「生産者・流通業者・加工業者・消費者」とどうつながってるか、から見える部分もある。
— Y Tambe (@y_tambe) September 2, 2010
極端な話、コーヒーに関わるいろんな立場がある中では、「認証団体」なり「格付け団体」を自分達で創っちゃう、というのがいちばん「利ざや」があるというか、うま味があるというか……それが成功すればの話だけど。
— Y Tambe (@y_tambe) September 2, 2010
ある団体が「認証マーク」を付与するかどうかで取引価格が変わるんなら、そりゃ生産者も業者も、その団体にへーこらするわな。認証するかどうかを、恣にできるなら、なおのこと。
— Y Tambe (@y_tambe) September 2, 2010
ただだからと言って、明らかに程度の低いものを高評価にしたら、その団体自体の「権威」がゆらぐ。だからこそ、その辺りのバランス感覚が大事になる。複数の団体があることが、相互チェックの役割も果たす。
— Y Tambe (@y_tambe) September 2, 2010
ただし「豆売りがゴール」のところだと、抽出をセットにしないと出ない「真価」を問う理由もないのだけどね。
— Y Tambe (@y_tambe) September 2, 2010
まぁ独学は別に構わないんですよ。でも浅学なのはいかん。いや、まぁ浅学だろうが、美味いものを作ってくれるんなら別に構わない。が、その「美味さ」の底の浅さは他ならぬ自分が自覚してなきゃ。 @kisanjin 最近新興の自家焙煎店やカフェで「スペシャルティ専門」を掲げる店が急増している
— Y Tambe (@y_tambe) September 2, 2010
最近、エチオピア・イルガチェフを淹れてる。非常にいい豆なのだが、こないだつい出来心でコーヒーのハチミツを入れたカフェオレにしたら、折角のモカ香が失せて台無しになった (._.) 牛乳だけだと問題ないんだが…。
— Y Tambe (@y_tambe) September 3, 2010
普通の蜂蜜では確認してないからなー。でも多分、コーヒーの蜂蜜だから作用が大きいのだろう。こいつの独特の酸味や色、あと微妙な苦味から、おそらくクロロゲン酸類がそこそこ含まれてて、それと糖類から、いわゆる「コーヒーメラノイジン」も一部できてるのだろう、と。
— Y Tambe (@y_tambe) September 3, 2010
んで、ホフマンらが言ってたように、香り成分の一部にはコーヒーメラノイジンと反応して持ちが悪くなるものがあると。いや、モカ香の特徴もそう、とは言えないのだけど、全体の香りのバランスに及ぼす影響がそこそこあるんじゃないか。
— Y Tambe (@y_tambe) September 3, 2010
ジョージ・ハウエル
ジョージ・ハウエルは、自分の考える「素晴らしさ」の基準を、世界標準に
— Y Tambe (@y_tambe) March 23, 2015
しようとして、結局は「多様性」を狭めてるからなあ。Ken Davidsの言うところの、"Clean cup"のみで"Romance cup"を否定してきた、その揺り返しを受けてる。SCAAに続いてCOEでも。
だから「スペシャルティコーヒー」の基準は、「ジョージ・ハウエルの焙煎度で美味しく焼け、いろんな風味が出るもの」を高く評価する方に向かった。
— Y Tambe (@y_tambe) December 23, 2015
日本のコーヒー文化
承前)…で、さらに「あれ? アメリカも戻って、今度は露中韓も? じゃあ俺漏れも」とICO復帰して。まぁ、そういうことやっておきながら「日本には独自のコーヒー文化が(キリッ」とかやっても、海外から白眼視されても仕方ないわけでなあ。
— Y Tambe (@y_tambe) August 5, 2017
んでまぁ、それだけ甘い汁だけ吸っておきながら、国内ではみんな「ICO? 今はコモディティじゃなくて、スペシャルティでしょ? COEでしょ?」とか言ってるわけでなあ……
— Y Tambe (@y_tambe) August 5, 2017
まぁ国際協定なんて結局は国と国のエゴのぶつかり合いではあるんだが(つーか、そもそも発端はアメリカによる中南米赤化防止策だったわけだし)、にしても、「成長途上ということで優遇してもらってたのが無くなった→利益なくなったし抜ける」という判断は、何というか、あまりにも、ねえ…
— Y Tambe (@y_tambe) August 5, 2017
取引の多重化は、(おそらく、少なくともこれからしばらくの間は)産業を安定化させる方向に作用するだろうとは思ってる……まあ、そのうち、どっかから生じた歪みがまた膨れ上がって……となりそうな気はしないでもないが、大体はみんなそんなもんだし。
— Y Tambe (@y_tambe) August 5, 2017
焙煎
正直、ヨーロッパから見ると、アメリカは「コーヒーの味の判らない人々の世界」だったし、結局のところ、今もその域を決して出てはいない。ところが、コーヒー市場を掌握したことで「当時のアメリカの好み」を世界に認めさせた、というのが、スペシャルティコーヒー・ブームの背景。
— Y Tambe (@y_tambe) November 13, 2010
最近の、アメリカでのダークローストへのシフトの背景にも、実はそれがある……けど、残念ながら、あちらではその辺りの焙煎理論がまだまだなので、「ダークロースト」はしばしば「色が黒ずんだ」ものになりがち。特に、水分含量の多い新豆使うので、そこにはまってしまいやすい。
— Y Tambe (@y_tambe) November 13, 2010
あとまぁ、ここには焙煎機の問題もあって。ここ数年、アメリカでもいわゆる「名人」といわれる焙煎技術者が、最近の焙煎機でなく、オールドプロバットを手に入れようと必死になってた理由がそれ。で、ここにきて、ロースター製造会社も、それに対する焦りから「自由度の高い」焙煎機を発表しだした。
— Y Tambe (@y_tambe) November 13, 2010
実際、今はアメリカでも焙煎による差別化、抽出による差別化が模索されてるわけだけど…。こないだN氏らとも話してたけど、そこらへんについての情報は、日本からも、かなり集められてる。アメリカでのビジネスでは、そういう情報をエージェントに収集させて解析するのが普通でもあるので。
— Y Tambe (@y_tambe) November 13, 2010
元々、日本のコーヒー技術は、特に黎明期、アメリカだけでなく、ドイツに「視察」にいった人たちの影響がかなり大きかった。なので、割とヨーロピアンスタイルのものが取り入れられていた経緯がある。
— Y Tambe (@y_tambe) November 13, 2010
カーサブルータスでは、アメリカの「第3の波」と表現してたけど、それはそんな単純なものでもないし、足並みのそろった動きでも、実はない。要は、今アメリカで進んでいる「差別化のため」の動きの、一部だけに目を向けた部分にすぎない。
— Y Tambe (@y_tambe) November 13, 2010
…まぁこの辺りは、本当の意味での「コーヒーの品質」とは無関係な、単なるファッション的なトレンドでも大きく左右されるものでもあるのだけど。カーサブルータスの捉え方も、要はその一つにすぎないものだったりする。
— Y Tambe (@y_tambe) November 13, 2010
で、割と「昔からのコーヒー通」であったヨーロッパあたりは、割とこの動きを冷静に見てる…もちろんSCAEあたりを開催してはいるけど、それはSCAAの多大な影響力に対するカウンターという意味合いが大きかったわけで。
— Y Tambe (@y_tambe) November 13, 2010
ただ、Coffee:Recent developmentsにまとめられてるような、コーヒー焙煎理論の進展現状からも見て取れるように、比較的小型の焙煎機の理論はネスレあたりでもあまり上手くまとめられてない、というのがあります。
— Y Tambe (@y_tambe) November 14, 2010
これは抽出理論にしても同様。
— Y Tambe (@y_tambe) November 14, 2010
欧米の焙煎理論は、温度コントロールの重要性に注目し、そこをかなり科学的に深く掘り下げてくれました。が、排気コントロールや、焙煎釜内の雰囲気について、ほとんど注目されてきませんでした…一方、日本では数十年くらい前から、その重要性に注目してる人が結構いる。
— Y Tambe (@y_tambe) November 14, 2010
ただし問題は、日本ではその重要性に「注目」はしてきたけど、あくまで経験的なものにとどまり、きちんとした「本当に科学的な理論」に基づいて論じられてこなかった。むしろ、エセ科学的な言説を述べる「お偉い先生」しか、この界隈に来なかった、という不幸な過去がある。
— Y Tambe (@y_tambe) November 14, 2010
含水量の高い豆で、水抜き損なった「伸びない」焙煎をしちゃうと、そうなりがちですね。で、過去の日本では、それを嫌って、含水量の低い「古豆」に走った人が多かった、と。@hyaqtoh シアトル系のダークロースト、なるものは往々にして過剰にスモーキーかつベイクドな焙煎
— Y Tambe (@y_tambe) November 14, 2010
ああ、それと燃費重視で、排気循環型の新しいタイプの焙煎機が流行になったので、そこで「煙被り」してしまう、ことの影響も大きい。オールドプロバットが見直されてる大きな理由も、それ。
— Y Tambe (@y_tambe) November 14, 2010
そう。ただし、それを今日的な観点からのみで批判するのは、視野狭窄でもある。そもそも、戦後の日本ではまともな生豆が入手できなかったのであり、その頃に培われたノウハウを踏襲してきたものだから。@yager51 それを熟成と呼び 美化!
— Y Tambe (@y_tambe) November 14, 2010
まぁ、「○○と呼び 美化」というのは、ごく最近のコーヒー業界でも全く変わらんしなぁ。
— Y Tambe (@y_tambe) November 14, 2010
むしろ、最近のコーヒー業界の「美化」の方がレベルが低い部分が多いよなぁ、というのが現状だったり。関口さんにしても、標さんにしても、田口さんにしても、かつての日本の「焙煎技術」を確立した人たちは「こなした実験の量」のケタが違うから。理論の正しさはともかく、経験の裏打ちが大きい。
— Y Tambe (@y_tambe) November 14, 2010
ただし、間違った理論から間違った技術に進んでしまった部分も、一部、あるにはあるけど。僕が、バッハの田口さんを高く評価するのは、その部分が少ない、という点につきる。
— Y Tambe (@y_tambe) November 14, 2010
そしてもちろん、何もしらないアメリカ人は、日本の技術なのにそれを「我々の発明だ」と考え、そう主張する…日本のサイフォンのようにねww RT @y_tambe 何もしらない日本人が、日本の技術なのにそれを「アメリカ様の発明だ」とありがたがる
— Y Tambe (@y_tambe) November 13, 2010
先日の田口さんマンセ-の話じゃないけど、コーヒー関係者の中で、科学や学問の重要性を認識してるヒトが皆無に等しいのは大きな問題。…とか言うと「いや、そんなことはない。重要性は十分認識してる」というヒトがぞろぞろ出てくるだろうけど、じゃあ、そのヒトは「科学のために」具体的に何をした?
— Y Tambe (@y_tambe) December 23, 2013
田口さんは石脇さんをコーヒー業界に引きずりこんだし、彼や僕にいろんなかたちで講演や執筆の機会を、搾取することなく与えてくれたから続けることができているし、話の「イイトコ取り」はしない。いわゆる大企業以外の「自家焙煎店」で、これをやっているヒトがどれだけいるか。
— Y Tambe (@y_tambe) December 23, 2013
ある意味、科学の重要性をもっとも認識してるのは、ネスレようないわゆる大企業とも言えて。なんせ自分ところで研究所作って研究者雇うくらいなんだから。でももちろん、そういうことが可能なところは限られるし、研究者にもいろんな意味で縛りが生じるしで、一長一短。
— Y Tambe (@y_tambe) December 23, 2013
一方で、中小企業…というより小さなところばかりの自家焙煎店に、そんな余裕はあまりないということも確か。
— Y Tambe (@y_tambe) December 23, 2013
香味表現
フレーバー
いや、まぁぶっちゃけて言うと、SCAAもそれほどScientificに理解してるわけではない、ということなのです。言っちゃ悪いのだけど、あのFlavor Wheelにしても、他の食品のWheelと比較してる人から見ると、かなり「出来が悪い」と言われてる有様。@hyaqtoh
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
あと、官能評価テストにしても、結局ワインのやり方を「猿真似」してるにすぎない部分が多かったり…。いや「真似する」のは別に構わないのだけど、その根底にScienceがないので、「猿真似」にしかなってないのがちょっと。
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
でもまぁ、これが「とりあえずのスタートラインとして」きちんと機能したことは、確かといっていいでしょう。その後、CoEの方ではまた独自に評価方法を展開させてはいるけど、そのベースにSCAAフレイバーホイールがあるのは否定しようがない。
— Y Tambe (@y_tambe) June 10, 2013
アメリカのコーヒー業界(当時はSCAAだけど、今は素知らぬ振りでCOEに移っちゃってる人が結構いるわけだが)に対して、一つ恨み言を言うなら、コーヒーの香味表現語彙(レキシコン)に、ワインの表現をあまり考えなしに持ち込んで、コンタミしちゃったことを挙げたいかな。他分野の人も要警戒を。
— Y Tambe (@y_tambe) July 4, 2019
ただ、何のかんの言って、SCAAがやった事自体に対しては、僕は一定に評価してます。何よりも、「Scienceではどうか知らんけど、とりあえずやっちまおうぜ」という行動力と、それを実際に実現させてしまった、という点を。
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
まぁ、そもそも「うま味 umami」という味が、欧米にはなかったのでw @hyaqtoh
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
日本語で「苦味」は「苦(クル)しい味」。これと同等か、ひょっとしたらそれ以上に、英語の"bitter"にはネガティブなニュアンスがある。なお「辛味」が「辛(ツラ)い味」であるように、pungentには「辛辣な」という意味がある。
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
個人的には、受容体タンパク質の相互作用に加えて、口腔内での味覚物質のダイナミクスが、今後の研究のフィールドになるだろうと思ってたり。@Slight_Bright
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
トウガラシの辛さは"hot"、ミントの辛さは"cool"、カンファーやタイム、オレガノは"warm"。この英語表現、それぞれが刺激する温度刺激受容体と関連がありそうだったりする。 http://bit.ly/98ZGLg
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
あるいは、そういう英語表現があるからこそ、それぞれの温度刺激受容体への影響を検討しようと、研究者が発想したのか…多分、こっちが正解なんだろうとは思う。発想は言語に縛られるのだ。
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
この辺りは、解説する人によって定義が変わるから「曖昧」というのが、ある意味で正しいです…例えば、日本語で「味」と「風味」の違い、と言われても定義しがたく、辞書通りの用法ばかりでないように。"@hyaqtoh tasteとflavorの意味の違いからして当方そもそも曖昧です。"
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
ただまぁ、flavorとtasteの違いについては、"Flavor = Aroma +Taste"というので、概ねのコンセンサスが得られる感じではある。で、SCAAではTasteよりもAroma重視の傾向が大きい。
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
例えば、こんな写真のヤツです。
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
http://www.flickr.com/photos/yehwan/275324081/ "@gchuan flavour wheelとは?"
中に書かれてる文言については、http://www.sweetmarias.com/tastewheel.html が分かりやすいです。ただし、こっちの画像は白黒。あと、多分コイツは古いバージョンなので、現行最新版とは一部の表現が異なります。
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
この手のFlavor Wheel/Aroma Wheelはコーヒーだけではなく、ワインやビール、チョコレートなどでも、それぞれ提唱されています。http://eblong.com/zarf/flavorwheel.html @gchuan
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
あ、コーヒーの場合もISOも一応あります。ISO 3509 (2005)が最新だったかな? @gchuan
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
この手の香味表現用語の訳は、すごく難しいんだよなぁ…少なくとも、コーヒーや紅茶について知らない人だと、的外れな訳をしがちだし、かと言って、例えば日本紅茶協会の訳が果たして妥当かと言うと……
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
まぁ、実際のところ、この手の「用語」ってのは「言ったもん勝ち」って部分が非常に大きくはあるのだけど…。
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
ボディ、コク、マウスフィール
ややこしいよねぇ。ボディとマウスフィールの違い。いちばん「単純な答え」は、ボディは「コクがある」でコクの「強弱」、マウスフィールは「口触り」で口触りの「質感」まで表現する。ただし、「コク」の定義自体が確立されてるわけでないので…(日本人的には伏木先生の定義を主張したいところだが)
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
「ボディ」は直訳すると「胴体」ってことからも分かるように、コーヒーにおいては、手足などの末端ではなく「ベースになる部分」。その土台に当たる部分が、しっかり/はっきりしているかどうか。この辺りは、伏木らが言う「コクのベース」になる部分と共通する考え方。
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
食品工学的な見地からは、「コーヒーのBody」の強さ(rich body)と、コーヒー抽出液中の微粒子の量が相関する、ということが古くから知られているので。なので、インスタント/缶飲料の製造会社などでは、不溶性の微粒子量が多いか少ないかを、大雑把にbodyの指標にしたりする。
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
で、これらの「不溶性の微粒子」が、コクを与える理由として、これらの微粒子が「Mouth feel」に影響することによるのではないか、という仮説が唱えられた、というのが、一応、歴史的にBodyとmouthfeelをつなげる知見として存在してる。
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
まぁともあれ、Bodyには「コクの強弱」という概念で、概ね「(ある程度)強い方が好ましい」という含意があるかな…という感じかと。特にロマンスカップ派には。"full body"がbodyが最も強い感じで、"rich body"を経て、"thin"になると、かなり軽い感じ。
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
これに対して、Mouthfeelは、Bodyの強弱も含めて、口触り/舌触り全体を表現している感じ。SilkyとかSmoothとかいった質的な表現に代表されるように。あとRoughやAstringentと言った、ネガティブな表現で表される部分にもなりうる。
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
あと、日本語の「コク」のニュアンスだと、Aftertasteにも掛かりますね。Bodyも同様に、Aftertasteの強さ/残り方とも少しクロスするかと。 @hyaqtoh
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
「オイル感」って言葉を使う人がいますが、「オイル感が大きい」と、bodyがrichで、aftertasteがlong lasting (but pleasant)で、mouthfeel がsmooth、になる傾向があるかと。しばしば相関しやすい。
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
お昼頃の @hyaqtoh さんのツイート"すべてのコーヒーには通奏低音のように苦味が存在すると思ってきた"という表現に乗っかれば、その、「ベース」になる部分=「コーヒーのボディ」というのがイメージしやすいかもしれないなぁ。SCAAの「苦味」の解釈も実はそうだったりして?
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
あと"Rich body"の表現は、伝統的に、ブラジルの非水洗式でよく用いられ、中南米の水洗式(=mild coffee)では*それほど*強調されてなかったような記憶がある。この辺りも、COEでは*それほど*強調されないのと関係してたりしないかなぁ。
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
まぁBSCAのカッピングも、今はCOE基準だからはずだしなぁ…。
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
@y_tambe マウスフィールというと中国語でいう「口感」(口当たり、食感)みたいなイメージですかね?
— お茶と食料雑貨[ラサ] (@lasahJP) December 21, 2013
@lasahJP んで、さらに今広まってるアメリカ・スペシャルティーコーヒー協会(SCAA)発祥の「味覚用語」の視野の狭さ、という問題が絡んでくる。1970年代の用語で、しかもコーヒー業界でしか通用しない用法を未だに使い続けてる。せめてRoast magazine用語集くらいに…
— Y Tambe (@y_tambe) December 21, 2013
精製
その「ヌルヌル」まで上手く取り去るための手法として、大きく、(1)カラッカラに乾涸びさせる、(2)水槽の中で発酵させて柔らかくした後でこそげ落とす、という二つの手法がある。前者が非水洗式/乾式/ナチュラル、後者が水洗式/湿式/ウォッシュト、と呼ばれる。@GenTarumi
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
それぞれの手法で、豆の品質や風味にも違いが出ます。ただし「産地ごとに」どちらの方法で精製するか、というのが大体決まっているので「製法だけの影響」を比べるのは困難。ブラジルはブラジルで「非水洗式だと、こういう点で素晴らしい」という感じで、自分のところの方法の良さをアピールしてきた
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
一応、割と最近出た論文では、水洗式における発酵の過程が、香りに与える影響を調べたものがあります…つっても、比較対象が水洗式vs非水洗式でなく、水洗式 vs パルプドナチュラルだけど。発酵過程が強い方が、熟果系の香りや発酵臭の成分が増えるという、言われてみれば当然の結果。
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
ただし、長時間発酵槽につけといても、ろくなことに成らないのは確か。発酵臭がきつくなりすぎた豆が出てきたり、味が抜けてしまった豆が出てきたり…加減が大事。
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
"Natural"って言葉は、"Unwashed"(洗ってない=汚れたイメージ)って言葉を嫌ったブラジルが提唱したもの(Natural=自然な)じゃないかと思ってみたり。
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
着香
いや、意外といい発想かもしれませんよ(笑)。アメリカ人の潜在需要を考えて、まずはラズベリーで。 "@kisanjin 発酵過程でシェードに使ったバナナとか他の果実類、或いはガラナとかカカオとかを混ぜて生豆に着香(?)できませんかね"
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
なんでアメリカ人は、何にでもラズベリーフレイバーを付けたがるのだろうか? 日本人が何にでも「抹茶風味」のものを付けたがるのと、どちらの頻度が上だろう?
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
面白そうだなぁ。塩化カリウム等張液+砂糖、でも駄目かなぁ。@kisanjin 「生豆を焙煎する前に一晩水に漬ける」っていう手法を自分でもやってみた時、砂糖水とか塩水とか酢水とかにも漬けてみたけれど成果は上がらなかったことを思い出した
— Y Tambe (@y_tambe) January 31, 2011
酸味
そもそもSCAAとかCOEとかが言ってる「コーヒーの酸味とは〜」というのが、ワインあたりの受け売りで、コーヒーの実態にはそぐわなかったりする。なんで、まともな文献資料はないに等しい。原著論文漁って、次にぶちあたるのが酸味の味覚受容機構という壁。
— Y Tambe (@y_tambe) June 1, 2013
@lasahJP 甘味や旨味に比べると、随分厄介ですよ。
— Y Tambe (@y_tambe) June 1, 2013
@lasahJP 酸味の受容自体は、イオンチャネルで説明つくんですが、酸味物質の種類による味の違いとかを考えると、唾液による中和とか、そういうダイナミズムまで考えていかないといけない。それに液体温度/口腔内温度まで関わると、非常に複雑な話になります。
— Y Tambe (@y_tambe) June 1, 2013
@lasahJP 結局、酸味の本体は、プロトン(水素イオン H+)なんすよ。ただ、それは単独で存在するもんではないので、相手方の陰イオンがいる。その相手方の違い(酸の種類の違い)によってプロトンの出方の挙動が変わるし、味も変わるんです。クエン酸は柑橘っぽいし、リンゴ酸はリンゴぽい
— Y Tambe (@y_tambe) June 1, 2013