スターバックス リザーブ®:サンドライド エチオピア イルガチェフ™ チェレレクツ

スターバックス リザーブ®のサンドライド エチオピア イルガチェフ™ チェレレクツです。スターバックスは言わずと知れた世界的なコーヒーチェーンです。スターバックス リザーブ®は一部限定店舗でのみ取り扱われる希少なコーヒー豆です。お店で飲むこともできますが、豆を購入することもできます。お店ではクローバーというスターバックス独自の抽出マシーンで淹れたコーヒーを飲むことができます。

サンドライド エチオピア イルガチェフ™ チェレレクツ

エチオピア

エチオピア(Ethiopia)は東アフリカに位置する内陸国です。北をエリトリア、東をソマリア、南をケニア、北西をスーダン、北東をジプチに囲まれています。首都はアディスアベバです。エチオピアは200以上の言語を話す70以上の民族グループを持っています。かつてエチオピアはアビシニア(Abyssinia)と呼ばれていました。

エチオピアはナイル一帯の高原地帯に位置している、面積113万平方キロメートル以上のアフリカ最大の国の一つです。エチオピアには海抜マイナス100mをきるアファール盆地(Afar Depression)があるダナキル砂漠(Danakil Desert)と、海抜約4,600mのエチオピアの最高峰、ラス・ダシャン山(Ras Dashan)までの険しい地形が広がっています。

エチオピアコーヒーの主要な産地として、コーヒーの名の由来といわれるカファ地方(Kaffa)、南部のシダマ地方(Sidama)、東部山岳地帯のハラー(Harrar)があります。

エチオピアはグレート・リフト・バレー(Great Rift Valley、大地溝帯)の入り口にあたり、北東の紅海から南西に向かって国土を半分に割るようにグレート・リフト・バレーが貫いています。グレート・リフト・バレーの西と東で、コーヒーノキのタイプに違いが見られます。イルガチェフェ群は東側の南部グループに位置付けられます。東側のコーヒーノキは人工的に栽培されたものがほとんどで、自生のコーヒーノキは見られません。西側には自生のコーヒーノキがみられます。

コーヒーがいつ発見されたのかについては多くの説がありますが、エチオピアでの発見伝説は1671年レバノンの言語学者ファウスト・ナイロニが著書「眠りを知らない修道院」で紹介した山羊飼カルディが有名です。

その昔、カルディと呼ばれるエチオピアの山羊飼いからすべてが始まりました・・・

スターバックス 商品ページより

「アラビアである山羊飼が、山羊が寝ずに一晩中跳ね回っているのに困って、修道士に相談に行った。修道士は山羊が何か特効のある草木を食べたに違いないと周辺を探すと、食い荒らされた赤い木の実を発見した。そして、その実を持ち帰り、ゆでた汁を飲むと、それが眠気を払うものと気がついた。修道士はこの効用を夜の祈りに利用することを思いつき、毎日これを飲むと、眠ることなく夜通し祈り続けることができた。その後、徐々に他の健康への効用も知られるようになり、その地の人々の間に浸透していった」。この赤い木の実がコーヒーであるという説です。

イルガチェフェ

エチオピアのコーヒー生産地、アタカ通商 ホームページより

エチオピア イルガチェフェ(Yirgacheffe)は、エチオピア南部諸民族州(Southern Nations, Nationalities, and People's Region(SNNPR))ゲデオ地方(Gedeo Zone)イルガチェフェ地域(Yirgacheffe Area)で生産されるコーヒーまたはそのブランドです。

南部諸民族州

エチオピアでは1995年に憲法改正があり、「エチオピア連邦民主共和国憲法(the Constitution of the Federal Democratic Republic of Ethiopia)」が施行されました。ここからエチオピアは「諸民族」の民族自治による連邦制へと移行しました。

このエチオピア連邦民主共和国憲法のもとで、「諸民族」の民族自治の理念に合わせて、1995年にエチオピアでは行政区画の変更がありました。エチオピアの行政区画は「州(Region または Regional state)」、「地方(Zone)」、「群(Woreda)」の順に区分されることになり、さらに郡の下に行政区画の最小単位として「住民自治組織(Kebele)」が置かれることになりました。

「南部諸民族州(Southern Nations, Nationalities, and People's Region(SNNPR))」は、1995年にエチオピアが各民族に州を割り当てた際、かつては独立していた各民族を一つの州にまとめ、形成された州です。現行憲法では一民族ごとに一州が割り当てられていますが、複数の少数民族で構成されている南部諸民族州は、「地方(Zone)」または「特別郡(Liyu Woreda)」が民族構成単位となっています。

ゲデオ地方

ゲデオ地方はゲデオ民族(Gedeo people)によって構成される地方です。

ゲデオ民族は、2007年のエチオピアの国勢調査によると、150万人を超えるエチオピアで11番目に大きな民族グループです。彼らは南部諸民族州のゲデオ地方とオロミア州(Oromia Region)のグジ地方(Guji Zone)西部に住んでおり、世界的に有名なイルガチェフェコーヒーの生産者です。エチオピアのコーヒー輸出の3分の1は、彼らの生産するコーヒーによって占められています。

また、ゲデオ民族の50万人以上は、オロモ民族のサブグループであるグジ・オロモ民族(Guji Oromo People)とともに、オロミア州の70の住民自治組織に住んでいます。

ゲデオ民族とグジ・オロモ民族は、同様の文化と生活様式を共有している共通の祖先を持つ民族であると考えられています。

ゲデオ地方に住んでいるゲデオ民族は、「バーレ(baalle)」と呼ばれる年齢階層秩序と農業経済によって集団形成をする二つの伝統文化を持っています。「バーレ」はオロモ民族(Oromo people)の「ガダー(Gadaa)」に似たシステムです。「ガダー」は8年ごとに権力者が入れ替わるシステムですが、「バーレ」では、誕生10年で一つの階層が区分され、70年を一つのサイクルとしています。

エチオピアのコーヒーは栽培の仕方によって、ガーデン・コーヒー(Garden Coffee)、 フォレスト・コーヒー(Forest Coffee)、セミ・フォレスト・コーヒー(Semi-Forest Coffee)、プランテーション・コーヒー(Plantation Coffee)の4つのタイプに分けることができます。

ゲデオ地方のコーヒー生産はガーデン・コーヒーで、家の裏庭のような場所で小規模農家が栽培しています。ゲデオ地方は鉄分の多い深い土壌で、高品質のコーヒーを生産するのに適した栄養価の高い土壌です。

イルガチェフェ

イルガチェフェ群(Yirgachefe または Irgachefe Woreda)は、エチオピアのスペシャルティコーヒーの有名産地の一つです。南にコチェレ群(Kochere Woreda)、西にはオロミア地方(Oromia Zone)、北にはウェナゴ群(Wenago Woreda)、東にブレ群(Bule Woreda)、南東にゲデブ群(Gedeb Woreda)が隣接しています。

イルガチェフェ群はアバヤ湖(Lake Abaya)近く、標高約2,000mの高地に位置しています。イルガチェフェの豊かな土壌、高い標高がもたらす昼夜の激しい寒暖の差が、良質なコーヒー栽培に適しています。

イルガチェフェ群は行政区画ですが、イルガチェフェ群にはイルガチェフェ(Yirgachefe または Irgachefe)という町があり、イルガチェフェ群行政の中心地となっています。

イルガチェフェ自体は小さな町ですが、この近くにはディラ(Dilla)やブルー・オラ・タウン(Bule Hora Town、アゲレ・マリアム(Agere Maryam)とも)といった大きな町が位置しています。

イルガチェフェ群で生産されたコーヒーは、主にディラに持ち込まれ、配送されます。

エチオピアのコーヒーは「エチオピア商品取引所(Ethiopian Commodity Exchange(ECX))」を介して取引されます。しかし、コーヒー生産者を代表する協同組合は、自分たちでコーヒーを管理することができます。

イルガチェフェのコーヒー農家の多くは、約3万7000人の農家からなる27の異なる協同組合で構成されている「イルガチェフェコーヒー生産者協同組合連合(Yirgachefe Coffee Farmers Cooperative Union(YCFCU))」のメンバーです。イルガチェフェコーヒー農業協同組合のメンバーは、取引においてエチオピア商品取引所を経由することから免除されています。

また、一部のコーヒー農家は「オロミアコーヒー生産者協同組合連合(Oromia Coffee Farmers Cooperative Union(OCFCU))」のメンバーでもあります。

イルガチェフェには、約26の協同組合があると言われています。

このように協同組合を組織し、コーヒーの精製処理、流通の機能を統合することで、市場効率が向上し、収入が拡大することによって、コーヒー農家の経済安定性を高めることができます。

スターバックスとエチオピアコーヒーの商標

2005年にエチオピア政府は、シダモ(Sidamo)、ハラー(Harar)、イルガチェフェ(Yirgachefe)をアメリカ合衆国、日本、EU、カナダで商標出願しました。これはカナダとEUではすぐに承認されました。アメリカ合衆国ではイルガチェフェの商標登録はできましたが、全米コーヒー協会(National Coffee Association(NCA))がシダモとハラーの商標登録を妨害しました。アメリカ合衆国としては消費国のイニシアチブを生産国に譲り渡すことを避けたかったわけです。

エチオピア政府がコーヒーの商標登録を申請したのは、世界的に名高いエチオピア・コーヒーの名前を商標登録することにより、生産国側で市場をコントロールし、輸出価格を高くし、コーヒー農家の生活を改善することできると考えたからです。

エチオピア政府がコーヒーの商標登録を申請した背景には、スターバックスがスターバックス リザーブ®の前身である「ブラック・エプロン・エクスクルーシブス™(Black Apron Exclusives™)」で販売された「シーキナ・サン・ドライ・シダモ(SHIRKINA SUN-DRIED SIDAMO)」を商標登録したことが挙げられます。

スターバックスがバリスタ特選のブラック・エプロン・コーヒーを導入したとき、エチオピア・コーヒーは、なんとしても欲しい品種だった。「珍しく、魅惑的で、ほんの少ししか手に入らない」世界中の「最上級の品」を集めたこのブラック・エプロン・コーヒーのシリーズに、エチオピア・コーヒーほど適した豆はなかったのである。スターバックスが「滅多に手に入らない人気の豆」エチオピアン・ハラーの販売を始めたのは、二〇〇四年だった。それからおよそ一年後、スターバックスはさらにエチオピアのシダモ地域でとれた自然乾燥のコーヒー豆を、ブラック・エプロン・コーヒーの一つとして売り始めた。(中略)

スターバックスはエチオピア・コーヒーの「シーキナ・サン・ドライ・シダモ 」コーヒーの商標権を申請し、取得したのである。

ブライアン・サイモン(2013)『お望みなのは、コーヒーですか?――スターバックスからアメリカを知る』,宮田伊知郎訳,岩波書店.p262-263

シーキナ・サン・ドライ・シダモは、2015年10月3日に販売されました。これはブラック・エプロン・エクスクルーシブス™シリーズの第8番目のラインナップでした。このコーヒーは、「チョコレートとダークラムのフィニッシュのニュアンスを持つ、独特のブラックチェリー・フレーバー(distinctive black cherry flavor, with hints of chocolate and a dark rum finish)」と評されました。

2006年10月26日、オックスファム(Oxfam)がスターバックス(Starbucks)と全米コーヒー協会(National Coffee Association(NCA))に関するレポートを発表しました。

オックスファムはエチオピア政府がシダモ、ハラー、イルガチェフェを全米コーヒー協会に商標出願したことを、スターバックスが阻止しようと働きかけたとの声明を発表しました。しかし、スターバックスはエチオピア政府の商標登録出願に異議を申し立てたこともなく、原産地の所有権を主張したこともないと反論しました。

スターバックスがエチオピアの有名産地のブランド名を使用することによって高い利益を上げる一方で、現地の農家は低い利益しか得ることができないため、エチオピア政府とオックスファムはスターバックスにエチオピア政府とライセンス契約を結ぶように求めました。

2007年6月20日、エチオピア政府とスターバックスは流通、マーケティング、ライセンスに関する契約を締結することで決着しました。

また、エチオピア政府と日本の間でも商標登録を巡って争いが起きていました。

エチオピア政府と日本の間では、エチオピアの「シダモ」と「イルガチェフェ」が「商標」であるのか「産地名」であるのかをめぐり、長い間訴訟が起きていましたが、エチオピア政府が商標登録することで決着がつきました。

エチオピアには国家による行政区分の他に、「エチオピア商品取引所(Ethiopian Commodity Exchange(ECX))」によるコーヒー生産地域の区分があります。エチオピア政府が商標登録したのは、このコーヒー生産地域です。

エチオピア国YIRGACHEFFE(イルガッチェフェ)地域で生産されたコーヒー豆,エチオピア国YIRGACHEFFE(イルガッチェフェ)地域で生産されたコーヒー豆を原材料としたコーヒー29B01 32D04

「登録4955560」,特許情報プラットフォームより

この「イルガチェフェ地域」にはイルガチェフェ群の他に、ウェナゴ群(Wenago Woreda)、コチェレ群(Kochere Woreda)、ゲラナ・アバヤ群(Gelana Abaya)、ディラ・ズリア群(Dilla Zuria Woreda)が含まれており、これらの地域で生産されたコーヒー豆またはそれを原材料としたコーヒーは「イルガチェフェ」ブランドとして販売されます。

*イルガチェフェは"Yirgachefe"の他に、"Yirgacheffe"、 "Irgachefe"、"Yergacheffe"、"Yerga Chefe"とアルファベット表記されます。エチオピア政府(Government of Ethiopia)が商標登録している名前は"YIRGACHEFFE"なので、コーヒー生産地域としてのイルガチェフェを指す場合、コーヒー屋や商社は"YIRGACHEFFE(Yirgacheffe)"と"f"が二つ重なった表記をしています。

イルガチェフェ(YIRGACHEFFE)は日本の特許庁の登録第4955560号で、アメリカ合衆国特許商標庁(United States Patent and Trademark Office(USPTO))の国際登録第78589325号です。

Rマーク(®)とTMマーク(™)

そのため、サンドライド エチオピア イルガチェフ™ チェレレクツは、"Sun-dried Ethiopia Yirgacheffe™ Chelelektu"と、イルガチェフ(Yirgacheffe)に"f"が2つあり、日本語版の商品ページでは、「TMマーク(™)」が表示されています。英語版の商品ページでは"Yirgacheffe®"と「Rマーク(®)」が表示されています。

Rマーク(®)はアメリカ合衆国特許商標庁(United States Patent and Trademark Office(USPTO))の登録商標で、"Registered in U.S. Patent and Trademark Office"、またはその簡略表現である "Reg. U.S.Pat. & Tm. Off."を意味しています。これはアメリカ合衆国の法律では、このマークを表示していない場合、他人が商標権を侵害したとしても、損害賠償請求を行うことができないとされています。そのため、権利の侵害の防止のために用いられます。

Rマーク(®)は、日本では表示義務はなく努力義務です(商標法第73条)。

また、TMマーク(™)はアメリカ合衆国特許商標庁で定められたもので、"Trademark"を意味しています。これは商標ではなく標章です。

TMマーク(™)の使用には、商標登録の必要も出願中である必要もありません。このマークを付けることによって商標の権利を主張することもできませんし、このマークを付けたとしても、商標権を侵害したとして他の商標権者から訴えられることもあります。

Rマーク(®)は登録商標にのみ使用できるマークで、TMマーク(™)は登録商標であるか否かに関わらず使用できます。

Rマーク(®)とTMマーク(™)は使い分ける企業が多く、スターバックスも様々な場面でこれらのマークを使い分けています。日本でイルガチェフ(Yirgacheffe)にRマーク(®)ではなく、TMマーク(™)が使われているのは、エチオピア政府が日本の特許庁に商標登録しているためであると思われます。

日本の商標法では、登録商標の表示に「登録商標マーク」は用いられず、「登録商標」の文字を使用することになっています。

チェレレクツ

トラコン貿易、Yinebeb Abebeより

サンドライド エチオピア イルガチェフ™ チェレレクツは、「チェレレクツ・ウォッシング・ステーション(Chelelektu washing station)」で生産されたコーヒーです。エチオピア南部諸民族州(Southern Nations, Nationalities, and People's Region (SNNPR))ゲデオ地方(Gedeo Zone)コチェレ郡(Kochere woreda)チェレレクツ住民自治組織(Chelelektu Kebele)に位置しています。

チェレレクツ・ウォッシング・ステーションは、2010年に設立された精製所です。

トラコン貿易(Tracon Trading PLC)」によって輸出されます。チェレレクツ町周辺のコーヒー農家が生産したコーヒーが、この精製所に持ち込まれます。農家は標高1,300-2,200mに位置しており、様々な標高で生産されたコーヒーが集められます。

イルガチェフェはエチオピアの群および町の名前ですが、「イルガチェフェ」はエチオピア政府が商標登録しているコーヒーブランド名でもあります。このコーヒーが生産されるコチェレ群はイルガチェフェ群に隣接する群でイルガチェフェ群ではありませんが、「イルガチェフェ」ブランドとして取り扱われています。

精製方法

エチオピアのコーヒーはナチュラル(Natural、乾式)で精製されることが多いですが、イルガチェフェは水が豊富なため、ウォッシュト(Washed、湿式)で精製されることが多いです。

このコーヒーはイルガチェフェのナチュラル精製です。スターバックスはこのナチュラル精製をサンドライ(乾燥式)加工法と呼んでいます。

サンドライ(乾燥式)加工法:

乾燥式加工法では、生豆が果肉と粘液(ミューシレージ)に接触したままの状態で数日掛けて加工されます。この生豆を包んでいる甘く粘り気のあるハチミツのような粘液(ミューシレージ)の量や、生豆と接触している時間は、コーヒーの風味に影響を与え、コクや甘みが変化します。

ステップ1 : 搬入

収穫後、コーヒーチェリーは加工場に運ばれます。

ステップ2 : 乾燥

コーヒーチェリーを乾燥棚の上に薄く広げます。時折かき混ぜて、乾燥中の腐敗や発酵を防ぎます。

数日後、果肉はレーズンの皮のように非常に硬くなります。

ステップ3 : 皮むき

乾燥させたチェリーから、粘液(ミューシレージ)、パーチメントを一度に除去します。

ステップ4 : 最終乾燥

完全に水分を取り除いてから輸送のために袋詰めにします。

スターバックス ホームページより

「天候や気候の影響を受けやすい、乾燥式加工法を用いて高い品質の豊かな風味をもつコーヒーを作りあげるのには、優れた技術を必要とします。乾燥式加工法のコーヒーの品質は千差万別で、本当に素晴らしいコーヒーを探しだすのは簡単ではないため、乾燥式加工法のコーヒーを販売する頻度は高くはありません。しかし乾燥式加工法のコーヒーはその努力をする価値があります。思いがけず驚くような素晴らしいコーヒーが見つかった時の喜びはとても大きく、それが私たちが乾燥式のエチオピアのコーヒーを愛する理由の一つでもあり、このコーヒーのように驚くような味わいのコーヒーとの出会いを求めずにはいられないのです。」

ー コーヒー クオリティー デベロップメント マネージャー レズリー ウォルフォード ー

「カッピングルームからのメッセージ」,スターバックス ホームページより

イルガチェフェのコーヒーは、エチオピアのコーヒーのなかでも最高ランクに評価され、近接するシダマ地方の最高のコーヒーと多くの特徴を共有しています。

フローラルであり、チェリーやブルーベリーのような果実感のある華やかなフレーバー、柑橘系の明るい酸、シルクのような滑らかな口当たりが特徴です。エチオピア産のコーヒーに特徴的な「モカフレーバー 」も感じられます。

イルガチェフェのウォッシュトではレモンのような明るい酸が、ナチュラルではベリー系の果実感のあるフレーバーが特徴です。

スターバックス リザーブ®のサンドライド エチオピア イルガチェフ™ チェレレクツ

STARBUCKS RESERVE®とは

私たちは毎年、すばらしいコーヒーを求めて世界中を旅しています。

時として、すぐにでも持ち帰って、たくさんの人に味わっていただきたい希少で個性的なコーヒーに出会うことがあります。

私たちのコーヒーバイヤーやファーマーサポートセンターの農学者たちは世界中のコーヒー農家を訪れて信頼関係を築くことでそういったコーヒーの発見、そして調達にまでこぎつけたのです。

カッピングと呼ばれる風味テストを年間25万杯以上も繰り返すスターバックスの専門テイスターが厳選した、最も個性豊かなコーヒー。

それが、スターバックス リザーブ® コーヒーです。

スターバックス ホームページより

※ラベルデザイン
この美しいコーヒーのデザインは、この地域特有の織物の模様と、地域の伝統的なボディペインティングの模様をモチーフとしたものです。
エチオピアはコーヒー発祥の地です。エチオピアの人々の生活にコーヒーは深く根付いており、人々はコーヒーに対して誇りを持っているのです。

スターバックス ホームページより

焙煎

スターバックスは、コーヒーをローストのレベルで、スターバックスブロンドロースト(浅煎り)、スターバックスミディアムロースト(中煎り)、スターバックスダークロースト(深煎り)の3つに分類しました。豆ごとに少しずつ異なるローストの時間や温度を40年もの蓄積された経験と技術をもったマスターロースターが探求しています。こちらのサンドライド エチオピア イルガチェフ™ チェレレクツはスターバックスミディアムローストであると思われます。

焙煎:スターバックスミディアムロースト

バランスのとれた、まろやかさと豊かな風味が特長。

チョコレートのようなまろやかな味わいです。ベリー系のフレーバーが若干感じられますが、エチオピアに特徴的な香味は特別感じられません。

<参考>

ブライアン・サイモン(2013)『お望みなのは、コーヒーですか?――スターバックスからアメリカを知る』,宮田伊知郎訳,岩波書店.

「存在無き豆を争う」,帰山人の珈琲漫考 2009年11月6日<https://kisanjin.blog.fc2.com/blog-entry-180.html>

「Chelelektu Natural 」, Ally Coffee<https://www.allycoffee.com/coffees/chelelektu-natural/>

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