
帰山人の珈琲遊戯 ブラジル イパネマ農園 ファゼンダ・リオ・ヴェルデ プレミア・クリュ B42 タンジェリン・リキュールです。
帰山人の珈琲遊戯(GAME of COFFEE)は、2017年に始まった鳥目散 帰山人(とりめちる きさんじん)氏による焙煎豆販売です。
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ブラジル イパネマ農園 ファゼンダ・リオ・ヴェルデ プレミア・クリュ B42 タンジェリン・リキュール
イパネマ・コーヒーズ
イパネマ・コーヒーズ(Ipanema Coffees)は、ブラジル(Brazil)ミナス・ジェライス州(英語:State of Minas Gerais、ポルトガル語:Estado de Minas Gerais)カンポ・ダス・ヴェルテンテス中地域(Campo das Vertentes Mésorégion)スル・デ・ミナス(Sul de Minas)のコーヒー生産業者および輸出業者です。経営会社はイパネマ・アグリコラ株式会社(Ipanema Agricola SA)で、三菱商事が株主に名を連ねています。
イパネマ・コーヒーズは、1969年にカルロス・モアシール・ゴメス・デ・アルメイダ(Carlos Moacyr Gomes de Almeida)氏 、ルイス・シリージョ・フェルナンデス(Luiz Cyrillo Fernandes)氏、ジュリオ・ボサーノ(Julio Bozano)氏の3人によって共同で設立されました。設立の1年後の1970年に、当初の名前であるコンドミニオ・アリアンサ(Condomínio Aliança)からイパネマ・アグロインダストリア有限会社(Ipanema Agroindústria Ltda.)に社名変更し、2,200ヘクタールに及ぶファゼンダ・カポエイリーニャ(Fazenda Capoeirinha)を買収し、コーヒー生産を開始しました。
1976年にファゼンダ・コンキスタ(Fazenda Conquista)を買収し、1978年から栽培を開始しました。現在ファゼンダ・コンキスタは、最先端の精製施設を備えており、イパネマ・コーヒーズの本社があります。
この当時買収し、後年売却された様々な小規模農園は、イパネマ・コーヒーズの事業の急速な成長に貢献しました。1970年代の終わりまでに生産面積を最大7,000ヘクタールに拡大、1980年代にウェット・ミルを建設、コーヒーに加えて、オレンジや柑橘系の果物の栽培と取引をすることで、事業の基礎を固めました。また、1984年にファゼンダ・コンキスタのゲストハウスの建築を始め、2年後に完成しました。
1950年代から1980年代後半まで、ブラジルでのコーヒー取引は、ブラジルコーヒー機関(IBC)(英語:Brazilian Coffee Institute、ポルトガル語:Instituto Brasileiro do Café)によって管理および規制されていました。しかし、1989年に国際コーヒー協定(ICA)の輸出割当制が廃止され、コーヒー取引は国際市場へ開かれました。
1991年に、イパネマ・コーヒーズはドイツのハンブルクに拠点を置くチボー(Tchibo)に3,000袋のコーヒーを輸出し、国際市場にデビューしました。同じ年の1991年に、イパネマ・コーヒーズは他の11の生産者とともに、ブラジルスペシャルティコーヒー協会(BSCA)(英語:Brazil Specialty Coffee Association、ポルトガル語:Associação Brasileira de Cafés Especiais)を設立しました。
1993年に、アメリカ合衆国のバーニーズ・コーヒー(Barnie’s Coffee)が、イパネマ・コーヒーズのシングルオリジンのスペシャルティコーヒーを発売しました。事業の国際化の一環として、イパネマ・コーヒーズはスペシャルティコーヒーのブランド化を始めました。
コーヒー市場の急速な成長に伴い、1994年にイパネマ・コーヒーズはオレンジの栽培を止め、事業をコーヒー生産に集中しました。1995年に国内市場向けに「ファゼンダ・イパネマ(Fazenda Ipanema)」という新しいブランドを開始し、これは1年後に「ファゼンダ・デ・ミナス(Fazenda de Minas)」に変更されました。
デンマークで「シングル・オリジン・イパネマ・ドルセ(Single Origin Ipanema Dulce)」が発売され、1997年に日本コカ・コーラ株式会社が「ジョージア シグネチャー イパネマブレンド」を、1998年にスターバックスが「ブラジル・イパネマ・ブルボン(Brazil Ipanema Bourbon)」を発売しました。
2001年のブラジル・パルプト・ナチュラルズ 2001(Brazil Pulped Naturals 2001)で、ファゼンダ・カポエイリーニャが第15位に入賞しました。2002年にファゼンダ・リオ・ヴェルデ(Fazenda Rio Verde)をリースし、コーヒー生産を拡大しました。同じ年にUTZ認証を取得したブラジルで最初の企業となり、2003年にスターバックスのC.A.F.E. プラクティス(C.A.F.E. Practices)の認証を取得、2004年にレインフォレスト・アライアンス認証(Rainforest Alliance Certified)を取得し、この認証を取得した世界最大のコーヒー供給業者となりました。また、2003年に社会活動の改善を目的として、イパネマ研究所(Ipanema Institute)が設立されました。
2008年にファゼンダ・リオ・ヴェルデを買収し、スペシャルティコーヒーの生産面積が5500ヘクタールに達しました。
2011年に、ネスプレッソAAA サステイナブル・クオリティ™ プログラムの認証を受けました。2012年に、三菱商事とチボーが株主の一部となりました。
2013年にローソンのマチカフェ(MACHI café)で、「イエローブルボン」が販売されました。2014年にチボーがシングルオリジン・カプセルを発売、スターバックスリザーブが「イパネマ リオ・ヴェルデ(Ipanema RioVerde)」を発売しました。
そして、2018年にファゼンダ・リオ・ヴェルデのプレミア・クリュ(Premier Cru)が開始しました。
ファゼンダ・リオ・ヴェルデ
イパネマ・コーヒーズは、ファゼンダ・カポエイリーニャ(Fazenda Capoeirinha)、ファゼンダ・コンキスタ(Fazenda Conquista)、ファゼンダ・リオ・ヴェルデ(Fazenda Rio Verde)を所有しています。
ファゼンダ・リオ・ヴェルデは、イパネマ・コーヒーズの所有農園の中でも最も歴史のある農園です。1887年にアントニオ・ファジャルド・ジュンケイラ(Antonio Fachardo Junqueira)とガブリエラ・アウグスタ(Gabriella Augusta)が、結婚の際にこの農園を受け継ぎ、コーヒー栽培を始めました。その後、1920年に孫のアンテノール(Antenor)が農園を受け継ぎ、品質と色でロットを分け、乾燥工程を改善するためにレンガ造りのパティオを建設するなど、当時としては革新的な生産方法を実施しました。
第一次世界大戦から1929年の経済危機までの時代、農園は大きな困難に直面しました。アンテノールは、様々な農畜産物を生産し、糊口を凌ぎました。1964年にアンテノールの義理の息子であるルイス・シリージョ・フェルナンデスが農園を受け継ぎ、2002年まで事業を主導し続けました。
ルイス・シリージョのリーダシップの下で、イパネマ・コーヒーズはブラジルのスペシャルティコーヒーの発展に大きく貢献しました。イパネマ・コーヒーズは、ウェット・ミルのインフラストラクチャを構築した最初の企業の1つとなり、国際市場へ製品を輸出した最初の企業の1つとなりました。また、様々な認証を取得した最初の企業となり、ブラジルスペシャルティコーヒー協会(BSCA)の創設者でもありました。
プレミア・クリュ
プレミア・クリュ(Premier Cru)は、2014年にイパネマ・コーヒーズが開始したファゼンダ・リオ・ヴェルデの最高標高からのマイクロロットのセレクションです。
2014年に収穫方法の違い(機械、手摘み、選定した手摘み)による品質の違いを評価しました。その結果、選定した手摘みが最良であると結論づけられました。2015年に農園のすべてのグリーブ(Glebe)のコーヒーチェリーを収穫し、完熟実のみを選別してカッピングし、それぞれのグリーブで最高の収穫時期を特定しました。
各グリーブは、標高、日射、降雨、品種に応じて、品質のスコアが変化します。標高1,000mを超える場所のコーヒーは、一貫して最高品質のスコアを示し、最適な収穫期間は約20日間続くことがわかりました。
2016年には、最良の乾燥方法を評価するために、数ヶ月にわたって何百ものテストが開発されました。2,000m²の揚床テラスと800m²の屋根付きパティオが建設され、3,000m²のコンクリート製のパティオも使用されました。また、容量7,000ℓの水平式乾燥機と容量5,000ℓの3層の垂直式乾燥機の2つの新しい機械式乾燥機がテストされました。
2017年の収穫期間中に、2018年以降に実施される収穫と精製方法の改良と検証がなされました。農園のQグレーダーチームとコーヒーのスペシャリストのグループによって、180を超える異なるマイクロロット・サンプルのカッピング結果が分析されました。
そして、2018年に最初の収穫を迎えました。
ファゼンダ・リオ・ヴェルデは、農園の多くの部分が標高700mから1,000mにあり、1,00mを超える場所は約260ヘクタールあります。この場所は32のグレーブに分かれており、すべて異なる標高、日射、土壌組成、単一品種で構成されています。プレミア・クリュは、これらのグレーブから収穫されます。
毎年、ユニークなブランド名が付けられた新しいコレクションが発表されます。2018年のコレクションはグラーノ・セグレート(Grano Segreto)、2019年はオーラ・マティーナ(Aura Matina)、2020年はアニマ・ヴェルデ(Anima Verde)、2021年はオーラ・マグナ(Aura Magna)と名付けられました。すべてのマイクロロットは、ブラック(Black)、ゴールド(Gold)、ブルー(Blue)の3つのエディションに分類されます。
このロットは、ファゼンダ・リオ・ヴェルデのB42 グレーブで収穫された2020年のアニマ・ヴェルデ・コレクションのブルー・エディションです。
イパネマ農園によるプレミア・クリュ シリーズは、その徹底した
セグメンテーション(細分化)とトランスパレンシー(透明性)を
特徴としています。高地の圃場の区画ごとに適した単一品種を
栽培するのはもちろん、開花(2019.09.13)や摘果(2020.06.10)の
期日から天日乾燥(9日16時間48分)の期間まで細かく記録され、
処理ロットごとの検品と試飲による香味特性を現した名付け
(本ロットは‘Tangerine Liqueur’)、そうした手間と情報の管理に
よって、究極のシングルオリジンといえる生豆が産み出されます。それは、ブラジルを超えたブラジル、そして、スペシャルティを
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超えたプレミアム、と言うべき、ある種の‘気が狂った’レベルの
ブラジルコーヒーであります。本品は、先のゴールド・エディション
より高位の最高級ブルー・エディションの特別な逸品です。
その強烈な甘酸っぱさは、正に比類なきプレミアムと言えます。
品種
品種はイエローブルボン(Yellow Bourbon)です。
B42 グレーブで栽培されました。
精製方法
精製方法はナチュラル(Natural)です。
9日16時間48分天日乾燥させました。
帰山人の珈琲遊戯 ブラジル イパネマ農園 ファゼンダ・リオ・ヴェルデ プレミア・クリュ B42 タンジェリン・リキュール

【生豆と焙煎の仕立て】
ブラジル連邦共和国 ミナスジェライス州
イパネマ農園 リオヴェルデ圃場 B42区
プレミア・クリュ ブルー・エディション
‘’ #15up
イエローブルボン ナチュラル(乾式精製) 100%直火の手廻し釜で火力一定の「一本焼き」、17分15秒。
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通常のブラジルでは考えられないほどフルーティで
強烈な甘酸っぱさを味わえるように、中深煎りの仕立て。
意図的に発酵臭を付した感じのクセは全くありません。
‘Tangerine Liqueur’と名付けられたブルー・エディションは、
なるほど柑橘のような甘酸っぱい風味が力強く拡がります。
それでは、一期一会となる「青いイパネマ」、ご笑味ください。

味
オレンジのような甘酸っぱいフレーバーが非常にクリーンに広がり、後味に甘い余韻が残ります。ナチュラル精製の厚みを感じる味わいですが、発酵臭がほとんど感じられない非常にクリーンな味わいです。
<参考>
Ipanema Coffees<http://www.ipanemacoffees.com.br/>
Ipanema Premier Cru<http://www.premiercru1887.com/>
「コーヒー農園事業イパネマ農園」,三菱商事<https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/bg/food-industry-group/project/ipanema-coffees/>