珈琲だけの店 カフェ・ド・ランブルは、東京都中央区銀座8丁目10-15にある喫茶店です。創業者は関口 一郎(せきぐち いちろう)です。
「カフェ・ド・ランブル(CAFE DE L’AMBRE)」という店名の由来は、「澄んだ琥珀色(l'ambre)」です。
醤油の醸造では、発酵・熟成が終わった「もろみ」を布で包み、醤油を搾り出す。その際、搾った醤油が美しく澄んだ状態であることを「清澄(せいちょう)」と呼ぶそうだ。実はこの澄んだ醤油の色が「琥珀色」で、それが澱みのない洗練されたコーヒーの証だと関口は言う。そう、「カフェ・ド・ランブル」の屋号の由来は、この「澄んだ琥珀色」なのだ。
「銀座「カフェ・ド・ランブル」は、一杯のコーヒーのために全身全霊を注ぐ|東京 食の職人魂 後編」,dancyu 2022年12月30日.
珈琲だけの店 カフェ・ド・ランブル
外観
内観
カフェ・ド・ランブルは、馴染みの客だけでなく、海外からの客も多いそうです。
店内には、カウンター席とテーブル席があります。カウンター席では、店の人と常連客らしき人たちとの会話で盛り上がっていました。
コーヒー
★のコーヒーは、10年以上寝かせたオールドコーヒーです。
ランブルに来たことのある方には分かると思うが、メニューに★の付いているストレートコーヒーがある。これらがオールドコーヒーで、10年以上寝かせた豆である。一方、★のないコーヒーはニュークロップなのかと言うとそうではない。9年寝かせたコーヒーでも★は付けないだけなのである。
「オールドコーヒーを語ろう」,カフェ・ド・ランブル
何年寝かせればオールドコーヒーになるという定義も公の決まりも何もない。1年でも2年でも、たった半年でも寝かせればオールドコーヒーだと言っている人もいる。
ランブルでは、他所では飲めない抜けのいい味のコーヒーをどうやって淹てているのか?
これには秘訣がありました。
関口自ら設計した焙煎機で毎日必要分ずつコーヒー豆を焙煎し、常に新鮮なコーヒーを作っていること。
そしてミルは、最高に良いホバートを使っていた。 残念ながらこのミルはリタイアしてしまった。然りながら、永年 珈琲の微粉の禍に悩み、微粉の出ない珈琲ミルの出現を願っていましたが、一向に出てきません。
「立春大吉」,カフェ・ド・ランブル
諦めかけたところで、いっそのこと自力で と考えました。信州の井上製作所の協力を得て完成したのが現在ランブルで使っているリードミルです。
理想的な構造のミルで、微粉はほとんど出ません。
それでは、ランブルが採用している綿ネルのフィルターについて説明してみよう。
「8.フィルター」,カフェ・ド・ランブル
形状:放物線(パラボラ)を取り入れた袋状
素材:片面起毛平織りの薄手で、食品衛生法合格品
容量:大(5・6人)・中(3・4人)・小(1・2人)の3種類
フィルターを作るにあたっては、手縫い(ミシン縫いは試したが結果が悪かった)で袋縫いすることと、起毛面を必ず外側にすることである。起毛面が内側だと目詰まりし、抽出のタイミングがとりにくくなってしまうので注意が必要である。
基本は18gのコーヒー豆から、100ccのコーヒーを抽出した「カフェ・クレーム(普通)」。次に濃いのが70cc抽出した「カフェ・ノワール(中濃)」。最も濃いのが50cc抽出した「ドゥミ・タッス(濃厚)」となる。
コーヒーの味と風味をストレートに味わえるのは「ドゥミ・タッス(濃厚)」だが、この場合、砂糖もミルクも入れることはできない。入れることで味と香りのバランスが崩れ、せっかくのコーヒーが台無しになってしまうからだ。
「銀座「カフェ・ド・ランブル」は、一杯のコーヒーのために全身全霊を注ぐ|東京 食の職人魂 後編」,dancyu 2022年12月30日.
ドゥミ・タッスは、特注の波佐見焼のドゥミ・タッス・カップで提供されます。濃厚ですが、非常に綺麗で繊細な味わいです。