コスタリカのコーヒー生産地域とその特徴:セントラル・バレー
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コスタリカのコーヒー生産地域とその特徴 セントラル・バレー

コスタリカのコーヒー生産地域

コスタリカのコーヒー生産地域 出典:ICAFE

コスタリカコーヒー協会(ICAFE)(英語:Coffee Institute of Costa Rica、スペイン語:Instituto del Café de Costa Rica)は、コスタリカのコーヒー生産地域を、セントラル・バレー(英語:Central Valley、スペイン語:Valle Central)、トレス・リオス(Tres Rios)、トゥリアルバ(Turrialba)、ブルンカ(Brunca)、グアナカステ(Guanacaste)、タラス(Tarrazú)、オロシ(Orosi)、ウェスト・バレー(英語:West Valley、スペイン語:Valle Occidental)の8つに分類しています。

8つの生産地域は、標高1,000m以下の低地と、標高1,200m以上の高地にある火山性の地域に分かれており、高地ではより強い酸味と香りを持つコーヒーが生産されます。コスタリカでは、降雨量や湿度、気温は標高が高いほど低くなる傾向がありますが、傾斜地によって大きく異なります。標高は気候的な要因に関係し、全体として種子の大きさや硬さに影響し、また品質の特定の要素、特に酸味に影響します。これらの要素にアラビカ種の特徴が加わり、香り高く繊細で味わい深い飲み物を作り上げます。

セントラル・バレー

"Valle Central - Central Valley - Café de Costa Rica",Café de Costa Rica #CCR 2019年10月17日.

セントラル・バレー(英語:Central Valley、スペイン語:Valle Central)は、コスタリカの約4分の3の人口が集中する地域で、コスタリカの大都市圏はこの地域とほぼ重なっています。

この地域はアラフエラ州(Alajuela Province)、エレディア州(Heredia Province)、サン・ホセ州(San José Province)、カルタゴ州(Cartago Province)の各州で共有されています。この地域には、コスタリカの首都で最も人口の多い都市、サンホセ(San José)が含まれています。生産構造は、農産物輸出モデルの影響を受けており、コーヒーの栽培と工業化が非常に重要視されています。

セントラル・バレーは西は、アラフエラ州のサン・ラモン地区(San Ramón District)から伸び、東のカルタゴ州のパライソ地区(Paraíso District)にまで広がっていると考えられています。セントラル・バレーの北に位置する山々は中央山脈の一部で、ポアス(Poas)、バルバ(Barva)、イラス(Irazú)、トゥリアルバ(Turrialba)の4つの主要な火山があります。高原を南に囲む山々は、タラマンカ山脈(Cordillera de Talamanca)の一部を形成しています。

この地域は豊富な栄養分を含む火山灰の土壌で、太平洋側に位置するため、雨季と乾季の区別が明確です。そのため、この地域の土壌や天候は農業に適しています。

サン・ホセ州とカルタゴ州の境を南北に沿って走るセロス・デ・ラ・カルピンテラ(Cerros de la Carpintera)の丘陵が、セントラル・バレーを西と東で分けており、西側がウエスト・セントラル・バレー(英語:West Central Vally)またはセントラル・バレー(Central Valley)、東側はイースタン・バレー(Eastan Valley)またはバジェ・デル・グアルコ(Valle del Guarco)と呼ばれています。

セントラル・バレーの西側は、コスタリカの太平洋沿岸の気候パターンの影響を大きく受け、東側はカリブ海沿岸の気候パターンの影響を受けます。

この地域でコーヒー栽培が始まったのは、18世紀末の10年間です。1820年、パナマに初めて1キンタルのコーヒーが輸出されたことが記録されています。コスタリカでは、主にヨーロッパ向けにコーヒーが輸出され、鉄道、郵便局、印刷機、最初の大学、文化や教育、国立劇場の建設などが行われました。

標高

セントラル・バレーのコーヒー生産地は、標高800m - 1,600mですが、コーヒーノキの80%は標高1,000m - 1,400mで栽培されています。標高1,000m以下の低地では軽いコーヒーが、標高1,200m以上の高地では酸味が強く、豊かなアロマを持つコーヒーが生産されています。

セントラル・バレーの標高は、コーヒー豆の大きさと硬さに影響し、コーヒーの品質、特に酸味に影響を与えます。これらの要素は、アラビカ種コーヒーの特徴と結びつき、香り高く、繊細で風味豊かなカップを提供します。

土壌は、火山灰の肥沃な土壌で、わずかに熱帯性の酸性度を持ち、有機物に富んでいるため、保湿性に優れ、根がよく張り、酸素を供給しやすくなっています。また、この地域はアンディソルの土壌で、中程度の有機物含有量と良好な質感を持っていることが特徴です。このような特徴の組み合わせは、植物に活力を与え、コスタリカ産コーヒーの優れた品質を支える多くの要因の1つとなっています。

気候

セントラル・バレーは、太平洋側に面しており、年間総降水量3,000mm、湿度84%、気温20℃と平均的に安定しており、日照時間は44~54%、2,150時間です。雨季と乾季が明確に区分されており、収穫時期は11月から3月中旬までです。

セントラル・バレーのコーヒーは、品質に多様性がありますが、全体として非常に優れたバランスを持つカップです。この地域の火山性土壌と気候が、チョコレートのような存在感のある、優れたカップ特性を持つコーヒーを生み出しています。

セントラル・バレーで生産されるコーヒーの一般的な特徴として、豊かな香り、繊細で高い酸味、優れたボディ、チョコレートのような味わいが挙げられます(実際の味は、場所、農園、品種、精製方法などによって異なります)。

セントラル・バレー Central Valley, Valle Central:https://real-coffee.net/category/coffee-origin/central-america/costa-rica/central-valley

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