讃喫茶室 尾山台:インドネシア スマトラ島 マンデリン スマトラタイガー

讃喫茶室 尾山台のインドネシア スマトラ島 マンデリン スマトラタイガーです。讃喫茶室 尾山台は、2018年に開業した東京都世田谷区の尾山台駅近くにある自家焙煎珈琲店です。兵庫県宝塚市の自家焙煎珈琲店 讃喫茶室の姉妹店です。代表は浅野嘉之氏、店主は泰圓澄氏です。

代表の浅野氏については、以下の記事を参照してください。

インドネシア スマトラ島 マンデリン スマトラタイガー

インドネシア

インドネシア(Indonesia)は複数の島にまたがる東南アジアの島国です( 画像2枚目の太い線で囲まれている場所です)。首都はジャワ島に位置するジャカルタです。インドネシアは世界第4位のコーヒー生産量を誇る世界有数のコーヒー大国です。

インドネシアのコーヒーの歴史は、17世紀にオランダ東インド会社(オランダ語:Verenigde Oost-Indische Compagnie(VOC))がアラビカ種をジャワ島に持ち込んだことにより始まりました。しかし、現在栽培されている品種はそのほとんどがロブスタ種です。これは19世紀後半にコーヒー栽培の大敵であるコーヒーさび病菌が流行し、従来のアラビカ種を栽培していた農園が壊滅的な被害を受けたため、病害に強いロブスタ種に切り換えられたためです。

インドネシアのロブスタ種は、コーヒー生産量の約90%を占め、アラビカ種は約10%ほどの生産量です。

インドネシアのアラビカ種の有名ブランドとして、スマトラ島の「マンデリン(Mandheling)」、「ガヨ・マウンテン(Gayo Mountain)」、スラウェシ島の「トラジャ(Toraja)」が挙げられます。

スマトラタイガー(Sumatra Tiger)は、アタカ通商が取り扱うマンデリンのブランドです。

マンデリンは、インドネシアのスマトラ島の北スマトラ州とアチェ州で生産されるアラビカ種のコーヒーです。

13) マンデリン : インドネシアの北スマトラ州及びアチェ州(タケンゴン周辺のガヨマウンテン生
産地区を除く)にて生産されたアラビカコーヒー豆をいう。

(別表2) 産地、品種、銘柄の区分及び範囲の例示、「レギュラーコーヒー及びインスタントコーヒーの表示に関する公正競争規約(平成30年6月更新)

「マンデリン(Mandheling)」は、スマトラ島のバタック族の一氏族である「マンダイリン(Mandailing)族」から取られた名前です。

その生産量はインドネシアのコーヒー生産量の数%に過ぎないですが、その希少性と品質が認められ、同じくインドネシアのコーヒーであるトラジャと並ぶ高級ブランドとなっています。

インドネシア スマトラ島 マンデリン スマトラタイガー

スマトラ島のコーヒー生産地、CAFE IMPORTSより

スマトラ島は、インドネシア最大のアラビカ種コーヒー生産地です。

スマトラ島 マンデリン スマトラタイガー(Sumatra Tiger)は北スマトラ州(Sumatera Utara)の中央に位置する世界最大のカルデラ湖であるトバ湖南部、リントンニフタ(Lintong Nihuta)、ドロックサングルール(Dolok Sanggul)、シボロンボロン(Siborongborong)で生産されています。西からドロックサングルール、リントンニフタ、シボロンボロンの順です。

トバ湖周辺はマンデリンコーヒーの最大の生産地です。北スマトラ州は降雨量の多い高温多湿で、雨季と乾季がはっきりしない気候です。

マンデリン

スマトラタイガーは、リントンニフタ、ドロックサングール、シボロンボロンでバタック族(Batak) が栽培しているリントン・マンデリンです。

リントン・マンデリン(Lintong Mandheling)は、マンデリン・アチェ(Mandheling Aceh)、マンデリン・トバコ(Mandheling Tobako)と並ぶスマトラ島北部で生産されているマンデリンです。

マンデリン・アチェはアチェ州(Aceh)、リントン・マンデリンは北スマトラ州リントンニフタ地区、マンデリン・トバコは北スマトラ州トバ湖(Danau Toba)周辺のトバ高原で生産されています。いずれの生産地域もスマトラ島北部です。

マンデリン・アチェは約60,000トンの生産量を誇りますが、リントン・マンデリンは生産地区が限定されているため、約20,00トンの生産量のみの希少なマンデリンです。

アタカ通商とマンデリン

スマトラタイガーは、2009年からアタカ通商が取り扱いを始めたマンデリンのブランドです。オリジナルは「スマトラ・レイクタワール(Sumatra Lake Tawar)」で、アメリカの老舗コーヒーレビューサイト「Coffee Review」では、最高94点の高得点を獲得しています。

アタカ通商のスマトラタイガーには、より生産地区を限定した「スマトラタイガー ブルーアイ(Blue Eyes)」というマンデリンのブランドも存在します。

このスマトラタイガー ブルーアイは、かつては「ブルーインパルス(Blue Impulse)」と呼ばれていました。

ブルーインパルスの選別、アタカ通商より

スマトラタイガー ブルーアイは大粒豆が選別されていますが、大粒豆の選別がされていないスマトラタイガー ブルーアイは、「バタックランド(Batak Rando)」として取り扱われています。

また、アタカ通商のスマトラタイガーの下位ブランドに、「ソフィー(Sophy)」があります。これはかつて「ソフィーを探して(Looking for Sophie)」と呼ばれていました。

規格(グレード)

スマトラ島 マンデリン スマトラタイガー は、標高1,400m前後のリントンニフタ、シボロンボロン、ドロックサングールの小農家から大粒の完熟豆のみを選別したスペシャルロットです。同じコーヒーノキから3度に渡って収穫するトリプルピックという方法で生まれた最高級のマンデリンです。

品種

品種はアテン(Ateng)、ジュンベル(Jumber)、シガラウータン(Sigarar Utnag)、オナンガンジャン(Onan Ganjang)など、インドネシア特有の品種です。

アテンはスマトラ島アチェ地区で栽培されている品種で、もともとは違う品種と思われていましたが、後にカチモール(カティモール、Catimor)系統の品種であると判明、シガラウータンもアテンと同じ品種です。

1980年にアチェ地区ブルニビウス村とバランギリ村で栽培されていたティピカとブルボンから見つかった品種で、高収量からアチェ州のガヨ高原(Gayo Highlands)で幅広く栽培されるようになりました。この品種の栽培によって、生産者はすぐに借金を返済できるようになったことから、シガラウータン(借金をすぐに返済できる人)と呼ばれるようになりました。

2005年にインドネシアの農務省が正式にこの品種をシガラウータンとして認証し、現在ではジャワ島、バリ島、カリマンタン島、スラウェシ島、スマトラ島で広く栽培されています。

ジュンベルはインドのケントとティピカの交配種で、正式にはS795と呼ばれる品種です。

オナンガンジャンは、1980年代後半にリントンニフタのオナンガンジャン村で発見された品種で、S795とブルボンの自然交配種です。

*インドネシアの品種については、旦部幸博氏の百珈苑BLOG、「インドネシアコーヒーの歴史と品種」、「インドネシア・ハイブリッドの誕生」、「他産地からの移入種」などを参照できます。

精製方法

ギリン・バサ(ウェット・ハル)、Cafe Importsより

スマトラ島では湿度が非常に高く、ドライ・ミル(パーチメントの脱穀と生豆の選別の工程)を行うことが困難だったため、「スマトラ式」、または、ギリン・バサ(Giling Basah)、ウェット・ハル(湿式脱穀(Wet Hulling))と呼ばれる独特の精製方法を用いて精製されます。

このスマトラ式と他の精製方法との大きな違いは、乾燥工程を2度に分け、含水量が極端に高い状態で脱穀することにあります。「スマトラ式」は、生産した農園でルワク(Luwak)と呼ばれる機械で外皮を除去し、ムシレージ(Mucilage)を残した状態で途中まで乾かしたコーヒーチェリーを、取引業者が集荷して、まとめて脱穀と仕上げの乾燥を行います。

スマトラ島に特殊な気象条件と精製方法が相まって、酸味が消え、コクが深く、独特な風味と味わいを有する、スマトラ特有の深緑色を示すコーヒ豆が生まれます。

アーシー(大地の香り)な香味とハーブやカビのような風味、バターのような甘味と滑らかな口当たり、深煎りの強い苦味が特徴です。特にスマトラ・マンデリンが持つアーシーな香味とカビのような風味は、際立った個性であるとともに、好き嫌いをはっきり分けます。

スマトラタイガーは徹底的に選別された大粒豆のため、通常のマンデリンよりもクリーンでアーシーな特徴がより際立っています。

スマトラタイガーはマンデリンの中でも、非常に重厚なアーシーな香味と長く残る余韻、クリーンな味わいを特徴としています。マンデリンの深煎りにも耐えられる深みのある酸味を持ち、上品でキレイな味わいが特徴です。

讃喫茶室 尾山台のインドネシア スマトラ島 マンデリン スマトラタイガー

言わずと知れたマンデリンで最も有名な珈琲

完璧にハンドピックされ0欠点とうたわれている

かのティムティム・ブラングールとともに

恥ずかしながら今まで接することがなかった

今回はじめて購入してみた

本日入荷してのでみてみるとやはり見事なまでに美しい

スマトラタイガー」,讃喫茶室 2011年2月9日.

例えばスマトラタイガー

名前からするときっと強烈な個性を放っているんだろう

(スマトラにはタイガーはいないとか・・・・)

そんな印象を持つことだろう

僕もまだ見ぬ時はそう思っていた

実際手にしたとき非常に整っていてとても美しい

欠点豆もほとんど見当たらない

いつものようにテストロースト

これまたグッドロースト

中煎りからきれいに伸びてくる

まさしく気品に満ちたマンデリン

そんな印象

マンデリンの3」,讃喫茶室 2012年11月15日.

そうマンデリンには根強いファンが多いですね。

もっとも深煎り好みで酸味嫌いのコーヒー愛好家は、

ほとんど「マンデリン好き」って方程式が成立しちゃうけど…

でも個人的には、キレイ系のマンデリンでは

独特の酸味を引き出せると小躍りしてしまうこともあります。

一口にマンデリンといっても、それだけでも奥が深いですよね。

マンデリンに関する鳥目散 帰山人氏のコメント「スマトラタイガー」,讃喫茶室 2011年2月9日.

焙煎

讃喫茶室 尾山台で使用されている焙煎機はフジローヤル R-103です。浅野氏はフジローヤルのオフィシャル焙煎講師を務めています。

抽出

浅野氏は「日本ネルドリップ珈琲普及協会」の理事です。日本ネルドリップ珈琲普及協会の代表は、「カフェ・ド・カルモ」の繁田武之氏です。

そんな繁田さん

出会いはもう随分前

無我夢中でブラジルから持ってきたカルモシモサカを全国行脚で売り歩いていた

今でこそカルモシモサカはナショナルブランドになったといえるかもしれないが

当時(20年以上前になるかな)はまったくの無名の珈琲

自家焙煎店の飛び込み営業

ホームセンターやスーパーに小型焙煎機をもちこんで実践販売

なんとかカルモシモサカを皆さんに知ってもらおうとの啓蒙活動

そんな中、関西にこられていたとき(確か知人の紹介だった曖昧な記憶)会いに行ったのがはじめて

100Kg超級の体に似合わないかわいい笑顔(失礼)で

「こんにちは、はじめまして繁田です」

そのときはこんなに長いお付き合いになるとはおもいもよらなかった

残暑お見舞い申し上げます」,讃喫茶室 2012年8月27日.
「浅野嘉之の浅野嘉之的珈琲の入れ方」,TheThreecrossより

浅野氏による、ネルドリップ抽出の動画です。

際立ったアーシー、ハーブのようなフレーバー、バターのような滑らかな質感、甘味がじんわりと広がります。バターのような質感と甘味が強く現れ、後味にも甘味を感じ、フレーバーの余韻が長く残ります。

キレイなフレーバーのマンデリンで、苦味がスッキリとしており、深煎りでもグアバのような酸味が残るのが印象的です。

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