工房 横井珈琲:ペルー ヌエバ・アリアンサ農園 ゲイシャ
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工房 横井珈琲のペルー ヌエバ・アリアンサ農園 ゲイシャです。工房 横井珈琲は1996年にオープンした札幌市西区に本店があるスペシャルティコーヒー専門店です。現在札幌市内に2店舗展開しています。(ホームページはこちらから)。

ペルー ヌエバ・アリアンサ農園 ゲイシャ

ペルー

ペルー(Perú)は南アメリカ大陸西部に位置する国です。首都はリマです。南米大陸西部に位置し、チリとエクアドルの間に1,285,220平方キロメートルの国土を有するペルーは、南北へ走るアンデス山脈からジャングルに覆われたアマゾン川流域の密林地帯まで、変化に富んだ地形と気候を有しています。気候は熱帯の東部、乾燥した砂漠の西部の乾燥、寒暖差のあるアンデス山脈までさまざまです。地形は西部の沿岸地方(コスタ)、高く険しいアンデス中央部(シエラ)、アマゾン流域の東部の低地のジャングル(サルバ)に分けられ、ペルーのこれらの地形と気候は密接に関連しています。ペルーのコーヒー輸出は、世界的なコーヒー供給の2%を占めています。ペルーのコーヒーは伝統的な手法で栽培された高品質のアラビカ種として世界的な評価を得ています。

ペルーのコーヒー栽培は1700年代のスペイン植民地時代に始まりました。インカ帝国の中心地であったペルーは、スペイン植民地時代を経て、1821年に独立しました。ペルーには11万人以上のコーヒー栽培者がおり、彼らのほとんどは先住民であり、第2言語としてスペイン語を話します。

ペルーのコーヒー農家は、電気や水道などを有していない2〜3ヘクタールの小規模農家です。かつてコーヒー農園のほとんどが大規模農園でしたが、1968年から始まったペルー革命の農地改革法(1969年)で大土地は分割されたため、現在はコーヒー生産者のほとんどが小規模農家です。

コーヒー農家は5月から9月にかけて、完熟したチェリーを手摘み、ペルーに伝統的な小さなマイクロウエットミル(micro-wet-milling)で精製します。コーヒーを処理した後、ほとんどのコーヒー農家は豆を徒歩またはラバでー30分から8時間に及ぶこともあるー最寄りの町に持ち帰ります。

コーヒーの小規模農家は休みの日になると広場で自分たちの生産したコーヒーを売って、生活必需品を買って帰ります。これらの広場のコーヒー市場において、不幸な、しかしあまりにも一般的なことは、農家は個人でコーヒーを販売するしかないことです。小規模農園のため信頼性が低く、コーヒーを管理するスペースがなく、共同のスペースもないため、販売できる量にも限りがあります。このためコーヒー農家は一般的に低価格を受け入れるしかありません。またコーヒー農園が遠隔地になればなるほど、コーヒーは混合されて取引されます。このそれぞれの農家が分離され組織化されていない取引システムでは、コーヒーの生産履歴を追跡することが困難です。また、ペルーでは長い間、コーヒーは重量で売買されていたため、高品質のコーヒーを生産するという考えがありませんでした。中間業者は、コーヒー袋に砂と水を投げ込むことによって重量を増やすことさえありました。

近年になり、ペルーで小規模協同組合が組織され、ペルーはコーヒーの国際的な公正取引と流通の有機的なネットワークを組織して、コーヒー産業の成長を促進しています。ペルーの10万人以上の小規模農家の推定25~25%が現在、この協同組合に属しています。

これらの市場を通して売られるより高いコーヒーの価格は、ペルーの協同組合を強化し、コーヒー農家に利益と安定した収入をもたらしました。またコーヒー農家は協同組合への参加することによって、生産手段の所有と管理を学び、そしてトレーニングや農家同士の交流を通じて共有される学習プロセスによって、コーヒー生産者としての協同のアイデンティを獲得できます。

これらの協同組合はイコールエクスチェンジ(Equal Exchange、1986年に設立されたアメリカのフェアトレード会社)などのパートナーと協力して、有機栽培やサステナブル認証のコーヒー生産に取り組んでいます。国際有機農業運動連盟(International Federation of Organic Agriculture Movements (IFOAM))によると、ペルーは有機栽培のコーヒー生産の第3位、サステナブル認証のコーヒー生産の第4位です。

ペルーのコーヒー生産は近年、年5%の成長率があります。2018年にペルーは、ペルーのコーヒーのための運動の国家計画(National Plan of Action for Peruvian Coffee(PNA Café))を組織しました。これはペルーの農業省と全国コーヒー評議会が主導し、この分野における生産性、競争力および持続可能性を高め、生産者の生活の向上を支援することを目的としています。

ヌエバ・アリアンサ農園

ペルー ヌエバ・アリアンサ(Nueva Alianza)農園はペルー南部クスコ県(Cusco)サンタテレサ地区(Santa Teresa)に位置する農園です。クスコはかつてインカ帝国の首都であり、現在でもペルーの中心地域の一つです。

サンタテレサ地区は、マチュピチュの北西6.5kmに位置し、遺跡へ通ずる重要な経路がある地区です。

ビルカバンバ山(Willkapampa mountain)がこの地区を走っており、ヌエバ・アリアンサ農園は標高1,820mの高い標高、年間降水量1,300mm、平均気温28度の環境でコーヒーが栽培されます。アボカド(Avocados)とパカイ(Pacae)の木が、シェードツリーとして用いられます。

農園主はドワイト・アギラール ・マシアス(Dwight Aguilar Masias)氏です。彼は農業工学者を夢見た青年で、その知識と情熱をコーヒー栽培に注ぎ込みました。そして、ヌエバ・アリアンサ農園のゲイシャは2018年のペルーCoE(Cup of Excellence)で91.08点を獲得し、第1位になりました。

精製方法

精製方法はウォッシュト(Washed、湿式)です。ウォッシュトは収穫したコーヒーチェリーをパルピング(pulping、果肉除去)し、発酵と水洗い後、シルバースキン(Silver skin)に覆われたパーチメント(Parchment 、果肉除去した後のコーヒー豆)を乾燥させ脱穀する方法です。ウォッシュトでは水洗いするためキレイな味わいに仕上がります。

品種

品種はゲイシャ(Geisha,Gesha)です。ゲイシャは1930年代に発見されたエチオピアの野生種です。ゲイシャには大きく分けてアフリカで栽培されているアフリカン・ゲイシャと、中米で栽培されているセントロアメリカン・ゲイシャがあります。

ゲイシャはアフリカから1953年に中米のコスタリカの研究所に持ち込まれ研究されていました。そして、それはさび病対策として様々な農園に譲渡されていましたが、標高の低い場所では効果がなく、ほとんどの農園が放置するか処分していました。しかし、パナマ エスメラルダ農園のダニエル氏が買い取った農園に生えていたゲイシャを焙煎してみたところ、その優れた味わいに驚き、エスメラルダ農園で栽培を開始することになりました。そして、2004年のベスト・オブ・パナマ(Best of Panama、略称BoP)というコーヒーの国際品評会で、パナマ エスメラルダ農園のゲイシャが当時破格の落札価格を記録したことから一躍有名となりました。(エスメラルダ農園のゲイシャについて詳しくはこちらから)。

ゲイシャ特有のジャスミンのようなフレーバーとベルガモットやレモンのような酸味が特徴的です。CoEで第1位になったゲイシャなので、味やフレーバーが特にキレイです。

工房 横井珈琲のペルー ヌエバアリアンサ農園 ゲイシャ

横井珈琲のチラシ

コーヒー豆の国際品評会「2018年ペルー カップ・オブ・エクセレンス」において見事優勝した、
ドワイト・アギラールさんのコーヒーをご紹介いたします。

今回ご紹介するのはゲイシャと呼ばれる品種のコーヒーです。
ゲイシャはもともとエチオピアの野生品種で、まるで花や香水の様な大変豊かな香りが特徴です。
世界的に注目度が高く、流通量が少ない希少品種です。

ドワイトさんの運営するヌエバ・アリアンサ農園は、ペルーの南東に位置するクスコ県に位置しています。

ドワイトさんはコーヒーの生産や農園をより良くするために、多くのことを学び、農園に戻り、約8年間
高品質なコーヒーの生産に献身的に取り組みました。

その結果、2018年のカップ・オブ・エクセレンスにおいて見事優勝を果たしました。

2018年、ペルーで最も優れていると評価されたドワイト・アギラールさんのコーヒーをお楽しみください。

工房 横井珈琲 ホームページより

焙煎

焙煎:ミディアムロースト(8段階中3番目)

中浅煎りです。ちょうど基準となる焙煎度です。1ハゼが終わったぐらいの焙煎度です。酸味が強く、苦味は弱いです。焙煎する最初の段階の時にちゃんと水分抜きを行わないと、渋みが目立って、飲みにくくなります 。コーヒー豆の品質が味にわかりやすく表現される焙煎度合いです。高級豆はこのミディアムローストが多いです。

欠点豆なく、綺麗です。ゲイシャ特有の細長い外観をしています。

ゲイシャ特有のジャスミンのようなフレーバーとレモンのような酸味が非常に綺麗です。濁りのないフレーバーと味のきれいさがとても素晴らしいです。

<参考>

「ヌエバ・アリアンサ・ゲイシャ【2018CoE1位】」,YOKOI COFFEE<https://www.yokoi-coffee.com/modx/167/272/274/1332.htmll>2019年7月20日アクセス.

「91.08」,Alliance For Coffee Excellence and Cup of Excellence<https://allianceforcoffeeexcellence.org/directory/91-08-2/>2019年7月20日アクセス.

「Perú 2018」,Alliance For Coffee Excellence and Cup of Excellence<https://allianceforcoffeeexcellence.org/peru-2018/#1513038058770-76a416aa-73df>2019年7月20日アクセス.

「Taste the Soul of Peru at World of Coffee」,World of Coffee<https://www.worldofcoffee.org/blog-posts/daily-edition/issue-2/portrait-country-peru>2019年7月20日アクセス.

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