サザコーヒー:エチオピア ゲシャ・ヴィレッジ ゲイシャ 1931

サザコーヒーのエチオピア ゲシャ・ヴィレッジ ゲイシャ 1931です。

サザコーヒーは、1942年創業の茨城県ひたちなか市に本社のあるコーヒー会社です。コロンビア・カウカ県に自社農園であるサザコーヒー農園を所有しています。

エチオピア ゲシャ・ヴィレッジ ゲイシャ 1931

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エチオピア

エチオピア(Ethiopia)は東アフリカに位置する内陸国です。北をエリトリア、東をソマリア、南をケニア、北西をスーダン、北東をジプチに囲まれています。首都はアディスアベバです。エチオピアは200以上の言語を話す70以上の民族グループを持っています。かつてエチオピアはアビシニア(Abyssinia)と呼ばれていました。

エチオピアはナイル一帯の高原地帯に位置している、面積113万平方キロメートル以上のアフリカ最大の国の一つです。エチオピアには海抜マイナス100mをきるアファール盆地(Afar Depression)があるダナキル砂漠(Danakil Desert)と、海抜約4,600mのエチオピアの最高峰、ラス・ダシャン山(Ras Dashan)までの険しい地形が広がっています。

エチオピアはグレート・リフト・バレー(Great Rift Valley、大地溝帯)の入り口にあたり、北東の紅海から南西に向かって国土を半分に割るようにグレート・リフト・バレーが貫いています。グレート・リフト・バレーの西と東で、コーヒーノキのタイプに違いが見られます。西側には自生のコーヒーノキがみられ、ゲイシャは西側で採取できるエチオピア起原の野生種です。

南部諸民族州

エチオピアの州(State または Region)と地方(Zone)、Wikipediaより

ゲシャ・ヴィレッジ・コーヒー・エステート(Gesha Village Coffee Estate)は、エチオピア南部諸民族州(Southern Nations, Nationalities, and People's Region(SNNPR))ベンチ・マジ 地方(Benchi-Maji Zone)に位置しています。

エチオピアでは1995年に憲法改正があり、「エチオピア連邦民主共和国憲法(the Constitution of the Federal Democratic Republic of Ethiopia)」が施行されました。ここからエチオピアは「諸民族」の民族自治による連邦制へと移行しました。

このエチオピア連邦民主共和国憲法のもとで、「諸民族」の民族自治の理念に合わせて、1995年にエチオピアでは行政区画の変更がありました。エチオピアの行政区画は「州(Region または Regional state)」、「地方(Zone)」、「群(Woreda)」の順に区分されることになり、さらに郡の下に行政区画の最小単位として「住民自治組織(Kebele)」が置かれることになりました。

「南部諸民族州(Southern Nations, Nationalities, and People's Region(SNNPR))」は、1995年にエチオピアが各民族に州を割り当てた際、かつては独立していた各民族を一つの州にまとめ、形成された州です。現行憲法では一民族ごとに一州が割り当てられていますが、複数の少数民族で構成されている南部諸民族州は、「地方(Zone)」または「特別郡(Liyu Woreda)」が民族構成単位となっています。

ベンチ・マジ地方

ベンチ・マジ地方(Benchi-Maji Zone)は、エチオピア西南部の南スーダン(South Sudan)に国境を接する地方です。北東にケッファ地方(Keffa Zone)に接しています。

コーヒーは主な換金作物で、南部諸民族州の約10%、エチオピア全土の約4%のコーヒーを生産しています。

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ゲシャ・ヴィレッジ・コーヒー・エステート

「Gesha Village Intro Video」,Willem Boot 2017年3月25日.
Gesha Village Intention and Community

We are happy to share this latest video with everyone which shows some of the positive impacts of our work. To further this, 10% of the auction sales this year will go toward a high school building fund - the first high school in the Gesha area!

Gesha Village Coffee Estateさんの投稿 2019年5月30日木曜日

ゲシャ・ヴィレッジ・コーヒー・エステート(Gesha Village Coffee Estate)は、南スーダンの国境から数kmのジャングルに、471ヘクタールの広大な農園が広がっており、そのうちの320ヘクタールでコーヒーが栽培されています。

左 レイチェル 右 アダム、Gesha Village Coffee Estateより

ゲシャ・ヴィレッジ・コーヒー・エステートは、アメリカ生まれのアダム・オーバートン(Adam Overton)氏と、エチオピア生まれのレイチェル・サミュエル(Rachel Samuel)夫人によって経営されています。

アダム&レイチェル夫妻は、2007年にエチオピア政府からコーヒーのドキュメンタリー映画製作の依頼をきっかけに、2011年からコーヒー農園の開拓を始めました。アダム&レイチェル夫妻は、現地の先住民であるメアニット(Meanit)族との対話することで、彼らの理解、協力を得ることに成功しました。

「Willem Boot about Boot Camp Coffee」,CoffeeCourses 2013年4月10日.

アダム&レイチェル夫妻は、「ブート・コーヒー(Boot Coffee)」を運営しているコーヒー教育者、コンサルタントのウィレム・ブート氏(Willem Boot)(または、ウィリアム・ブート)から、高品質なコーヒーの栽培についての基礎を学びました。

ブート氏もまた、彼らと同様にゲイシャに対する情熱を持っています。彼は、2006年11月に「ゲシャを目指す旅」を企画しました。

 二〇〇六年一一月、著名なコーヒーコンサルタントのウィレム・ブートが企画した調査旅行も、それが目的だった。米国カリフォルニア州在住のドイツ人であるウィレムは、ゲイシャに深く入れ込むあまり自身もコーヒー農家になり、投資目的で購入していたパナマの土地にゲイシャの木を植えていた。事前の調べで、ケファ(kefa)もしくはカファ(kafa)として知られる町の近くにはゲシャ(Gesha)と呼ばれる町が少なくとも三つあることがわかっていた。ウィレムは、そのすベてを訪れ、ゲイシャ特有の細長い葉をつけたひょろ長いコーヒーノキを探すつもりだった。

 ウィレムの指揮のもと西洋人とエチオピア人を乗せた三台のキャラバンが編成され、ゲシャの町からゲシャの町へと金の実のなるスペシャルティコーヒーの木を探す旅が実行された。この調査旅行は、米国の人気リアリティ番組「サバイバー」を地で行くような旅となった。参加者は極限まで追い込まれ、人間の醜さと尊さを曝(さら)け出すことになる。遠路はるばるエチオピア南部の高地のとりでまで、車では進行不能な岩だらけのでこぼこ道を進むのだ。途中、降りやまない豪雨に見舞われ、事態はますます悪化した。沼のような泥道を足首まで沈ませながら六時間歩き続けるなかで年長のエチオピア人が一人、脚を痛めてしまった。その後、ある町ではエチオピアの貴重なコーヒー資源を盗み出すつもりかと地元の役人に責められ、追い出された。アフリカでも最悪の部類に入ると思われるホテルで一晩過ごしたこともあった(トイレも穴があるだけで、強烈な臭いを放っていた)。

マイケル・ワイスマン(2018)『スペシャルティコーヒー物語: 最高品質コーヒーを世界に広めた人々』久保 尚子(訳), 旦部 幸博 (監修), 楽工社.p.80-81

アダム&レイチェル夫妻は、ブート氏からコーヒー栽培の基礎について学んだ後、エチオピアに戻り、何ヶ月もかけてゲイシャの栽培に適した土地を探し求めました。彼らは標高の高い高地、豊富な降水量、温暖な気候、その他の自然条件が揃った土地を、ベンチ・マジ地方(Benchi-Maji Zone)に見つけました。

彼らは、この土地から約20㎞離れた場所に隣接する「ゴリ・ゲシャの森(Gori Gesha Forest)」というジャングルから、ゲイシャを採取しました。これは、ゴリ・ゲシャ(Gori Gesha)という品種として栽培されています。

アグロフォレストリー

ゲシャ・ヴィレッジ・コーヒー・エステートはアグロフォレストリーを採用しており、コーヒーはシェードツリーの木陰で栽培されています。在来の植物がシェードツリーに使用されています。コーヒーの持続可能な生態系を創造するために、3万本以上の在来種のシェードツリーが植えられています。

アダム&レイチェル夫妻が、ゲシャ・ヴィレッジ・コーヒー・エステートを建設した土地にたどり着いたとき、土地の約25%の森林が破壊されていました。そこでアグロフォレストリーの専門家による環境調査を実施し、この環境に適合する在来種を用いテロワールを活性化するように注意を払いました。1ヘクタールあたり2,000本の適度な密度で在来種を植えられています。

収穫期は、12月初旬から1月中旬までです。

ゲシャ・ヴィレッジ・コーヒー・エステートは標高1,909m-2,069mの高地で、約70万本のコーヒーノキが栽培されています。農園の設立から6年目の2017年には、1,200袋を超える生産量(生産2年目)となりました。

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ゲシャ・ヴィレッジ・コーヒー・エステートの8つの区画と品種

ゲシャ・ヴィレッジ・コーヒー・エステートは、8つの「ブロック(Block)」と呼ばれる区画で、3つの品種が栽培されています。各区画で生産されたコーヒーは、それぞれにタグが付けられ、生産履歴の追跡が可能になっています。

ゲシャ・ヴィレッジ・コーヒー・エステートの区画

農園地域ヘクタール標高品種フレーバー・プロファイル区画の説明
バンギ(Bangi)541,911-2,001mゴリ・ゲシャ(Gori Gesha)スイカズラとスパイスの豊かなアロマ。メキシコのモーレ、レッド・フルーツ、ブラック・ティー、糖蜜、ブラック・カラントのニュアンスを持つダークチョコレートとスパイスで満たされた強烈なフレーバー。農園の東に隣接するバンギ・チチュル(Bangi-Chichuru)からは、農園で働く労働者の大多数がやってくる。
ディッマ(Dimma)28.71,966-2,019mイルバボールの森(Illubabor
Forest)
鋭い酸味と爽やかな柑橘系の後味を持つ、コーヒーの花、ストーン・フルーツのいきいきとしたフレーバー・プロファイル。農園の北に位置するディッマの有名な金鉱の町に因んで名付けられた。
ガイレー(Gaylee)34.81,916-1,982mイルバボールの森(Illubabor
Forest)
ジャスミンのフローラルな印象とストーン・フルーツの甘味で満たされた、マジパン、レモングラス、ハイビスカスの強烈な甘味、フルーツとスパイスのしっかりと結びついたプレーバー・プロファイル。ゲシャ・ヴィレッジの水源であるイエゴルドン川(Yetgordon river)が流れている、公式にはガイレー・ゲシャ(Gaylee-Gesha)と呼ばれる、農園に隣接する南東向きのケベレ。
オマ(Oma)67.61,931-2,040mゲシャ 1931(Gesha 1931)ジャスミンの深みのある香りのティー・ローズのエキゾチックなアロマ。 ハチミツの甘味で支えられたピーチ、アプリコット、砂糖漬けのフルーツ、メロン、温州みかんの繊細なフレーバー。メアニット(Meanit)族に尊敬され愛される宗教指導者にちなんで名付けられた。
ナルシャ(Narsha)5.31,963-1,977mゲシャ 1931(Gesha 1931)クリーンなピリッとした酸味、ベルガモットの余韻の長い後味を持つ、スイカズラ、イエロー・フルーツ、ライム、ダーク・チョコレート、ピーチ、アプリコット、ローズ。農園の南部に位置する最も小さな区画。この地域に豊富にある在来種にちなんで名付けられた。
サーマ(Surma)45.91,909-2,063mゲシャ 1931(Gesha 1931)柔らかく、香り高い。 ジャスミン、ダマスカス・ローズ、イチゴ、熟したスイカ、赤リンゴ、繊細なスパイス。眼下の谷の息をのむような景色が特徴のこの区画は、南西部の低地で生活する牧畜民の民族グループ、サーマ(Surma)にちなんで名付けられた。
シェワ・ジバブ(Shewa-Jibabu)48.51,973-2,069mゴリ・ゲシャ(Gori Gesha)スパイス、イチゴ、熟したピーチ、パパイヤ、フローラル、ダーク・チョコレート、タマリンド、オレンジ、ベルガモットが混ざったフレーバ。北向きのこの区画は、農園で働く労働者の多くがやってくる、農園に隣接する山とケベレにちなんで名付けられた。
シャヤ(Shaya)36.51,926-2,069mゴリ・ゲシャ(Gori Gesha)ジャスミン、ベルガモット、オレンジの繊細なアロマ。赤りんごの甘さを持つ、 ダーク・チョコレート、タンジェリン・ジュース、アメリカン・チェリー、糖蜜、マイヤー・レモンの深いフレーバー。コミュニティを統治、助言、協力するメアニット族のリーダーにちなんで名付けられた。
Gesha Village Coffee Estateより

品種

ゴリ・ゲシャ

ゴリ・ゲシャ(Gori Gesha)は、2011年にゴリ・ゲシャの森から採取されたゲイシャです。バンギ(Bangi)、シェワ・ジバブ(Shewa-Jibabu)、シャヤ(Shaya)で栽培されています。

ゴリ・ゲシャは、スイカズラのような甘味とスパイシーさを伴ったフレーバー、ピーチ、ハチミツ、チョコレートのような甘味とコクを特徴としています。

ゲシャ 1931

ゲシャ 1931(Gesha 1931)は、植物の形態、豆の形と大きさ、そしてカップ・プロファイルからパナマ・ゲイシャによく似ている品種として選別されたゲイシャです。オマ(Oma)、ナルシャ(Narsha)、サーマ(Surma)で栽培されています。

ゲシャ 1931は、ジャスミン、ローズ、ピーチ、アプリコットのような繊細で柔らかいフレーバーを特徴としています。

ゴリ・ゲシャよりもゲシャ 1931のコーヒーチェリーのほうが、赤みが強く、ワインのような色味があります。

イルバボールの森

イルバボールの森(Illubabor Forest)は、1974年にイルバボールの森から発見された病害虫に強い品種です。ディッマ(Dimma)、ガイレー(Gaylee)で栽培されています。イルバボールの森は、エチオピアの研究所からもたらされた品種です。

今回のロットは、パナマ・ゲイシャによく似ている品種として選別された、ゲシャ 1931(ゲイシャ 1931)です。

精製方法

精製方法はナチュラル(Natural、乾式)です。

収穫されたコーヒーチェリーは、アフリカンベッドで天日乾燥されます。夜には空気の流れを促すために、プラスチック製のカバーが使用されます。乾燥工程は、18日から30日かかります。

ゲシャ・ヴィレッジ・コーヒー・エステートでは、ウォッシュト(Washed)、ナチュラル(Natural)、ハニー(Honey)の精製方法が採用されています。

ゲシャ・ヴィレッジ・コーヒー・エステートで生産されるコーヒーは、品種、区画によってそれぞれ味に違いがありますが、それらを様々な方法で精製することによって、多様な味わいを生み出しています。

ゲシャ・ヴィレッジ・コーヒー・エステートでは、川の水をできるだけ使用しないようにするために、エコ・パルパーとムシレージ除去装置を使用しています。自然環境の保全のために、再循環と廃水のろ過システムを採用しています。

また、ウォッシュト精製で生まれたコーヒー・パルプは、すべてを堆肥にします。2018年には、ナチュラル精製用の新しい脱穀装置を設置し、脱穀した殻(ハスク)は、マルチングや燃料に使用されます。

ゲシャ 1931は、ジャスミン、ローズ、ピーチ、アプリコットのような繊細で柔らかいフレーバーを特徴としています。それにモカのようなフレーバーが加わることで、独特のフレーバーを生み出しています。

オークション・ロットと非オークション・ロット

ゲシャ・ヴィレッジ・コーヒー・エステートで生産されるコーヒーは、オークション・ロットと非オークション・ロットに分けられます。

アディス・アベバにあるカッピング ・ラボで、オークション・ロットと非オークション・ロットが選択されています。

オークション・ロット

ゲシャ・ヴィレッジ・コーヒー・エステートのオークション、Gesha Village Coffee Estateより

ゲシャ・ヴィレッジ・コーヒー・エステートでは、2017年からプライベート・オークションが始まりました。ゲシャ・ヴィレッジ・コーヒー・エステートで生産されたコーヒーから、オークション用に90-120kgの最高品質のコーヒーを選別します。これらのコーヒーがカッパーとパートナーによって評価され、約3ヶ月かけてオークション用のコーヒーを選別します。

ゲシャ・ヴィレッジ・コーヒー・エステートは、2017年からゲシャ・ヴィレッジ財団(The Gesha Village Foundation)を組織し、農家へのワークショップを通じて教育と情報交換の機会を提供しています。

オークションで落札された1ポンドあたり1ドルが、このプログラムの資金となります。

非オークション・ロット

レアリティーズ

レアリティーズ(RARITIES)は、ゲシャ・ヴィレッジ・コーヒー・エステートで生産されるコーヒーの約10%を占めています。非オークション・ロットでは最高品質のコーヒーであり、競技会でバリスタたちによって頻繁に使用されるコーヒーです。

グロワーズ・リザーブ

グロワーズ・リザーブ(GROWERS RESERVE)は、ゲシャ・ヴィレッジ・コーヒー・エステートで生産されるコーヒーの約15%を占めています。SCA採点基準で88点以上の、優れたフレーバーとカップクオリティを持つマイクロロットです。

シングル・テロワール

シングル・テロワール(SINGLE-TERROIR)は、ゲシャ・ヴィレッジ・コーヒー・エステートの中の1つの農園で生産されたコーヒーです。農園名、品種、精製日などが追跡可能です。

チャカ

チャカ(CHAKA)は、ゲシャ・ヴィレッジ・コーヒー・エステート全体で生産されたコーヒーのブレンドです。ウォッシュトかナチュラル精製のコーヒーが提供されています。

サザコーヒーのゲイシャ村まつり

「【将軍ゲイシャ】サザコーヒー ゲイシャ村まつり」,SAZA 2020年6月20日.

サザコーヒーでは、2019年からゲイシャ村まつりを開催しています。2020年に開催された第2回ゲイシャ村まつりで、松戸市戸定歴史館の館長、齊藤 洋一氏が、1867年の「パリ万国博覧会(Exposition universelle de 1867 à Paris)」に参加した日本の芸者とコーヒーの繋がりについて話されています。

日本のキヨスク、Exposition Universelle de Paris 1867より

1867年7月1日、パリ万博の表彰式が開かれ、昭武は各国の王族や皇族とともに列席。その後、スイス、オランダ、ベルギー、イタリア、イギリスの5か国を歴訪し11月末から留学に専念し始めた頃、幕府が終焉を迎える。

翌年5月に新政府からの帰国命令が届き、昭武は帰国を決意。帰国前のフランス国内旅行時に昭武はコーヒーについて触れている。

昭武が日本語とフランス語で自ら筆をとった日記などを翻刻・翻訳・編纂した「徳川昭武幕末滞欧日記」(松戸市戸定歴史館)には、西北部の港湾都市シェルブールで「海水浴客用施設に足をとめ、そこで海原を眺めながらコーヒーを喫む」(8月2日)、「海岸で気持ちよくコーヒーを味わう」(8月3日)と記されている。

また同月7日には、西部のブルターニュ地方で「夕食後、渋沢氏の部屋でコーヒーを飲んでいると、シャン・ド・バタイユ(戦場)広場で演奏されていた音楽が聞えた」と書かれている。

コーヒー 「西郷どん」の時代から愛飲 徳川慶喜・徳川昭武が織り成す物語」,食品新聞 2018年5月9日.
「【将軍珈琲とゲイシャ】サザコーヒー ゲイシャ村まつり」,SAZA 2020年6月20日.

齊藤 洋一は、サザコーヒーの「徳川将軍珈琲」についても話されています。

一方、「徳川将軍珈琲」は、1867年4月、昭武がパリに滞在している頃、慶喜が英国公使パークス一行をはじめとする英仏蘭米の四か国代表を大阪城に招きフランス料理でもてなした際に提供したコーヒーを史実に基づき再現したもの。

この晩餐の約8か月前、長州との戦いの最中に十四代将軍家茂が没し幕府は完敗。幕府の権威が失墜する中、当初固辞したものの紆余曲折を経て将軍職に就いた慶喜は、四か国代表を大坂城(大阪城)に招くことで将軍の威力を示し権力を掌握したことを知らしめようとしていた。

幕府の命運をかけた外交儀礼のため、ここでの接待はロッシュの助言の下、フランス人シェフを雇い本格的なフランス料理を振る舞う手の込んだものとなった。

このときの様子を記録している「幕末維新外交史料集成」(第一書房)によると、4月29日(慶応3年3月25日)は、パークス一行をフランス料理15品、デザート10品、酒類5種類でもてなし、食後に「御席替り候而 コーヒー 巻煙草 リキユール酒九品」と記されている。

コーヒー 「西郷どん」の時代から愛飲 徳川慶喜・徳川昭武が織り成す物語」,食品新聞 2018年5月9日.
「【ゲイシャ村から新豆到着!】サザコーヒー ゲイシャ村まつり」,SAZA 2020年6月20.

また、ゲシャ・ヴィレッジ・コーヒー・エステートのレイチェル女史が、ゲイシャ村まつりにオンラインで参加しています。

サザコーヒーとジャパン・バリスタ・チャンピオンシップ

「ジャパン バリスタ チャンピオンシップ(JBC)2019決勝 本間 啓介」,SCAJConference 2019年9月25日.

エチオピア ゲシャ・ヴィレッジ ゲイシャ 1931 ナチュラルは、サザコーヒーの本間 啓介バリスタが、2019年のジャパン・バリスタ・チャンピオンシップ(Japan Barista Championship(JBC))で競技に使用し、第3位に入賞しました。

エチオピアン・コーラのレシピ

本間 啓介バリスタのシグネチャー・ビバレッジ「エチオピアン・コーラ(Ethiopian Cola)」は、独特のフレーバーとヨーグルトのまろやかなコクを持つコーラ飲料でした。

ちなみに、アメリカ合衆国のザ コカ・コーラ カンパニー(The Coca-Cola Company)は、エチオピアに5年間で3億ドル(約320億円)を投資する方針で、エチオピアは海外企業の新たな生産拠点となりつつあるようです。

同国(*エチオピア)政府は声明で「エチオピアは外国企業が製造拠点をトルコ、インド、中国から移転する先になってきた」と指摘した。

米コカ・コーラ、エチオピアに5年で320億円投資」,日本経済新聞 2019年6月26日.
「ジャパン バリスタ チャンピオンシップ(JBC)2019決勝 安 優希」,SCAJConference 2019年9月25日.

同じ2019年のジャパン・バリスタ・チャンピオンシップで、安 優希バリスタが第4位に入賞しました。

「ジャパン バリスタ チャンピオンシップ(JBC)2019決勝 飯高 亘」,SCAJConference 2019年9月25日.

また、サザコーヒーの飯高 亘バリスタは第6位に入賞し、サザコーヒーは同じ会社から3名の入賞者を輩出しました。

サザコーヒーのエチオピア ゲシャ・ヴィレッジ ゲイシャ 1931

サザコーヒーの鈴木太郎がコロンビアのサザコーヒー農園で「パナマ・ゲイシャ」栽培を開始したので、
サザコーヒーにとっての『世界三大ゲイシャ』とは、
・「パナマのエスメラルダ農園・ゲイシャ」
・「エチオピアのゲイシャ村農園・ゲイシャ」
・「コロンビアのサザ農園・ゲイシャ」

パナマのエスメラルダ農園は「ゲイシャ品種のコーヒー」を発見した農園。
パナマで行われた2008年のコーヒー国際品評会で、世界一の価格のついたエスメラルダ農園のゲイシャコーヒーをサザコーヒーは買ってみた。世界一の価格がつくコーヒーは『超』おいしかった。

ゲイシャコーヒーをおいしいと思い、そのルーツの『幻のゲイシャ村』を探ってサザコーヒーもエチオピアに押しかけている。最近はサンプルが出てくるタイミングで現地でゲイシャ村のコーヒーを選んでいる。まだどこがオリジナルの「ゲイシャ村」かまだ謎ですが、世界中のいろいろなコーヒー屋も押しかけて栽培したりオークションも行われている。

サザコーヒー ホームページより

小粒のゲイシャです。

ゲイシャフレーバーと野生味のあるモカフレーバーが渾然一体となって、独特のフレーバーを生み出しています。野生味のあるフレーバーの印象が強いゲイシャです。

<参考>

Gesha Village<https://www.geshavillage.com/>

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