丸美珈琲店:グアテマラ サンディエゴ ブエナビスタ農園 ゲイシャ

丸美珈琲店のグアテマラ サンディエゴ ブエナビスタ農園 ゲイシャです。こちらは2006年4月に後藤栄二郎氏がオープンした札幌市中央区に本店があるスペシャルティコーヒー専門店です。現在札幌市内に4店舗展開しています。(ホームページはこちらから)。

グアテマラ サンディエゴ ブエナビスタ農園

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グアテマラ

グアテマラ(Guatemala)はシェラ・マドレ山脈(Sierra Madre)が縦横に走っている中米北部の国です。シェラ・マドレ山脈はメキシコの北西から南東にかけて連なる大山脈で、北はロッキー山脈に続き、南端に位置するのがグアテマラです。グアテマラは火山国で、グアテマラコーヒーの多くは山脈の斜面で栽培されています。標高1,300m~2,000mの高い標高、降雨量の多い肥沃な火山灰土壌で、高品質なコーヒーの栽培に恵まれた環境です。気象は、太平洋側と大西洋側のそれぞれの熱帯性気候に影響されます。

グアテマラには狭い国土に8つの代表的な産地があり、山脈を挟んで気象条件が違うため、それぞれに特徴が異なります。中央にあるのがアンティグア地区、国を囲むようにしてあるのがフライハネス地区、アカテナンゴ地区、サンマルコス地区、アティトラン地区、ウエウエチナンゴ地区、コバン地区、ヌエボ・オリエンテ地区の8つです。これらの産地は、1960年に設立されたグアテマラ国内のコーヒー生産者を代表する組織であるアナカフェ(Asociación Nacional Guatemalteca de Café (Anacafé))によって認定されています。

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アカテナンゴ地区

グアテマラの8つの産地、Perfect Daily Grindより

グアテマラ サンディエゴ ブエナビスタ農園(Finca San Diego Buena Vista)はアカテナンゴ地区(Acatenango)に位置しています。

グアテマラには22の県があります。アカテナンゴ地区はチマルテナンゴ県(Chimaltenango)に位置しています。

チマルテナンゴ県の旗、Wikipediaより

標高1,300-2,000mの高地で、気候は温暖です。このアカテナンゴ地区はアカテナンゴ火山(Volcan de Acatenango)とフエゴ火山(Volcán de Fuego)の裏手に位置しています。この地区の西側と北側には無数の丘や山が走る起伏に飛んだ地形で、この地区全域に多くの小川が流れています。

アカテナンゴの歴史

グアテマラがスペインから独立した後、1825年にアカテナンゴは設立されました。アカテナンゴはもともと中央グアテマラの先住民族であるカクチケル(Kaqchikel)が住んでいた場所で、17世紀に入植者がやって来ました。スペイン植民地時代にフランシスコ会の修道院が多く作られました。

アカテナンゴは、メキシコで「壁」を意味する"Tenamilt"と「ヨシまたはアシ(葦)」を意味する"Acalt"が名前の語源で、「葦の囲い」を暗示しています。

アカテナンゴ地区はグアテマラの中西部に位置し、アンティグア地区にほど近いアカテナンゴ火山からその名前が取られています。

アカテナンゴ地区はアカテナンゴ火山の麓に位置しています。アカテナンゴ火山は、中央アメリカで3番目に高い山頂を持っており、最高峰のピコ・メイヤー(Pico Mayor)と標高3,880mのイェポカパ(Yepocapa)と言う二つの山頂があります。また、この火山はグアテマラの3つの活火山のうちの1つであり、絶え間なく降り注ぐ火山灰がミネラル豊富な土壌を与え、太平洋からアティトラン(Atitlán)火山まで伸びている高原の至る所に吹く暖かい風が霜害を防ぎます。この火山の活動は周辺一帯の地域に大きな影響を与えます。

アカテナンゴ地区は、アカテナンゴ火山とフエゴ火山の頻繁な噴火によってミネラル満たされた砂質土の土壌が形成され、シェードツリー(Shade Tree、日陰の木)の木陰でコーヒーが栽培されます。この地区ではGravilea(Gravillea robusta)、 Cuje (Inga sp.)、Guachipilín (Diphysa americana)という熱帯性の植物がシェードツリーに使用されます。

原産地呼称保護

協定への署名、Asociación Nacional del Café Guatemala Facebook 2015年10月28日より

アカテナンゴ地区はコーヒーの名産地として知られるアンティグア地区(Antigua)の南に位置しています。

かつてアナカフェがコーヒー生産地として原産地呼称保護していた地域は、アカテナンゴ地区を除く7ヵ所でした。

コーヒーの産地としてはアンティグア地区の影に隠れた存在で、かつてはアカテナンゴ地区で生産されたコーヒーもアンティグア産として販売されることもあったようです("Guatemala coffee atlas to fight fake gourmet beans",REUTERS参照)。

アカテナンゴ渓谷の登録商標マーク

2006年に「アカテナンゴのコーヒーの原産地呼称生産者協会(英語:The Association of Coffee Producers Designation of Origin Acatenango、スペイン語:La Asociación de Productores Denominación de Origen Café de Acatenango(APDOCA))」が設立されました。ここからアカテナンゴ地区の原産地呼称保護の運動が始まります。

2012年10月4日、アカテナンゴ地区が8つ目のコーヒー生産地としてアナカフェに原産地呼称保護を受けることになり、2015年10月5日、「チマルテナンゴ県のアカテナンゴ渓谷のコーヒーのナッツにようなフレーバー」が「工業所有権保護(Industrial Property Registry)」を受けます。

原産地申告の認証のプロセスを形式化するために、アカテナンゴの3人のコーヒー生産者が「アカテナンゴのコーヒーの原産地呼称生産者協会」に集まりました。そのうちの一人は、ラ・ソレダード農園(Finca La Soledad)を運営しているエニオ・ペレス(Henio Pérez)氏です。

アカテナンゴコーヒーの登録商標マーク

2015年10月28日に、「アナカフェ」と「アカテナンゴのコーヒーの原産地呼称生産者協会」は、原産地呼称の使用と管理の規則に従って提供される労働とサービスのガイドラインに関連する行動を調整することを目的とした協定に署名しました。

これはアカテナンゴの生産者、輸出業者、労働組織の情報を確認するための技術的な支援の提供とアカテナンゴのコーヒーの品質とトレーサビリティを確かなものにするために必要な業務と活動の登録を促進するための協定です。

原産地呼称保護を現実化するプロセスには、すべてのコーヒー生産者が同意しなければならない様々な法的要求があり、8つの地区のうち原産地呼称保護の手続きに従っている地区は、「アンティグア・グアテマラ(Antigua Guatemala)」のみです。

*Rマークは、"Registered Trademark"の頭文字で、登録商標マークです。

品種

主要栽培品種はカツーラ(Caturra)と伝統的に栽培されているブルボン(Bourbon)、カツアイ(Catuai)です。

味の一般的な特徴として、香り高く、酸味に優れ、バランスのとれたコーヒーです。味の特徴は農園や品種、精製方法によって異なります。

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サンディエゴ ブエナビスタ農園

サンディエゴ ブエナビスタ農園から臨むアカテナンゴ火山とフエゴ火山、Volcafe Specialty Coffee Facebook 2014年11月13日より

サンディエゴ ブエナビスタ農園の「ブエナビスタ(Buena Vista)」とは、「絶景」という意味です。この農園から臨むアカテナンゴ火山とフエゴ火山は「絶景」です。

農園主はフアン・ボック氏で、三世代にわたってコーヒーを生産しています。

シェードツリー

農園の様子、WATARU 商品ページより

シェードツリーにはグレビレア(Gravilea)が植えられています。このシェードツリーはアカテナンゴ地区でよく活用される植物です。

この農園では、コーヒーの他にアボカドや桃などの果実も生産しているようです。

品種

品種はゲイシャ(Geisha,Gesha)です。

ゲイシャは1930年代にエチオピアで発見されたアラビカ種の野生種です。エチオピアで発見されたゲイシャは、アフリカから1953年に中米のコスタリカの研究所であるCATIE (英語:The Tropical Agricultural Research and Higher Education Center、スペイン語:Centro Agronómico Tropical de Investigación y Enseñanza)に持ち込まれ研究されていました。そして、それはさび病対策として各国の様々な農園に譲渡されていましたが、標高の低い場所では効果がなく、ほとんどの農園が放置するか処分していました。

1963年、ドン・パチ(Don Pachi)農園のフランシスコ・セラシン・シニア(Sr. Francisco Serracin)氏がコスタリカからパナマへゲイシャを持ち込み、栽培を始めました。この時は好奇心から試しに植えてみたといった程度で、収穫量が低く、栽培が難しかったことから、数年後にはそのまま放置されました。

それから長い時を経て、2003年にパナマ エスメラルダ農園のダニエル氏が買い取った農園に生えていたゲイシャを焙煎してみたところ、その優れた味わいに驚き、エスメラルダ農園で栽培を開始することになりました。そして、2004年のベスト・オブ・パナマ(Best of Panama(BoP))というコーヒーの国際品評会で、パナマ エスメラルダ農園のゲイシャが当時破格の落札価格を記録したことから一躍有名となりました。

そこからパナマはもとより、他のコーヒー生産各国でもこのゲイシャが栽培されることとなりました。

この農園では、ゲイシャの他にカツーラ(Caturra)、ブルボン(Bourbon)、ティピカ(Typica)が栽培されています。

パナマ エスメラルダ農園については、以下の記事を参照してください。

精製方法

精製方法はウォッシュト(Washed、湿式)です。

ウォッシュトは収穫したコーヒーチェリーをパルピング(pulping、果肉除去)し、発酵と水洗い後、パーチメント(Parchment)付きコーヒー豆を乾燥させ脱穀する方法です。ウォッシュトでは水洗いするためキレイな味わいに仕上がります。

ゲイシャ特有のジャスミンやベルガモットのようなフレーバー、オレンジのような柑橘系の酸味があり、チョコレートのような甘味とコクがあります。このゲイシャは特にチョコレートのような甘味と口当たりに優れています。

丸美珈琲店のグアテマラ サンディエゴ ブエナビスタ農園 ゲイシャ

<このコーヒーについて>
グアテマラの新年度のコーヒーが入荷いたしました。 2019年春にオーナーの後藤が生産地を訪れた際にカッピングし、買い付けを決めたコーヒーです。

農園名の一部であるブエナビスタとは良い眺めという意味であり、農園も実際大変見晴らしのいいところに位置します。
この農園は近代的な生産計画によって管理されております。シェードツリーにはグレビレアという木を植えており、葉は細く針のような形状をしていて日差しの強さをコントロールしております。 またこの木は夜間に冷え込む寒冷地に対し耐性があります。

丸美珈琲店ホームページより
後藤栄二郎氏の紹介

後藤栄二郎氏は2013年の焙煎技術日本大会で優勝し、2014年のイタリア開催の焙煎技術世界大会で日本代表世界第6位になった方です。

焙煎

焙煎:ミディアムロースト(8段階中3番目)

中浅煎りです。ちょうど基準となる焙煎度です。1ハゼが終わったぐらいの焙煎度です。酸味が強く、苦味は弱いです。焙煎する最初の段階の時にちゃんと水分抜きを行わないと、渋みが目立って、飲みにくくなります 。コーヒー豆の品質が味にわかりやすく表現される焙煎度合いです。高級豆はこのミディアムローストが多いです。

欠点豆なく、キレイな豆です。

ゲイシャ特有のジャスミンやベルガモットのようなフレーバー、オレンジのような柑橘系の酸味、チョコレートのような甘味とボディのバランスの取れたコーヒーです。クリーミーな口当たりで、ゲイシャのなかでも特にチョコレートのような印象が強く感じられるコーヒーです。

<参考>

「グアテマラ サン・ディエゴ ブエナ・ヴィスタ ゲイシャ」,WATARU<https://www.specialty-coffee.jp/products/detail/454>2019年11月12日アクセス.

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