帰山人の珈琲遊戯:アメリカン・コーヒーとアメリカン・フィーリング、またはカッフェ・アメリカーノとカッフェ・アッラ・アメリカーナ
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帰山人の珈琲遊戯のアメリカン・フィーリングです。帰山人の珈琲遊戯は、2017年に始まった鳥目散 帰山人氏による焙煎豆販売です。

「Domenico Modugno - 'O ccafe'」,cbenningtonros 2009年11月14日.

Quanno nasce, tu siente 'o bebbe'

Ca dice: "Ngue ngue', 'nu poco 'e ccafe'!"

E ll'Inglese se scorda do tè

Si vene a sape' n'espresso che d'e'

O ccafe - Domenico Modugno

アメリカン・コーヒー

「アメリカン・コーヒー」は明確に定義付けはできませんが、要するに「薄いコーヒー」です。

【アメリカンコーヒー】

薄いコーヒー。「コーヒーの場合は、『お湯で割ったらアメリカン』ではなくて浅煎りの豆で淹れます」などと、もっとももらしい説教をするバカも多いが、じゃあ浅煎りを超高濃度に抽出して飲んでみろ、ってんだバカ!お湯で薄めるどころか原料のコーヒーを穀類粉で混ぜ薄めてでも利ばかりを漁っていたアメリカ社会の情の薄さ(=アメリカン・ドリーム)、とにかくも薄くて不味いコーヒーをアメリカンとかアメリカーノとか呼ぶ、他に講釈は無い。

悪魔の辞典 4」,帰山人の珈琲漫考 2013年2月1日.

カッフェ・アメリカーノとカッフェ・アッラ・アメリカーナ

「CAFFÈ FILTRO - coffee@home」,illy 2014年12月11日.

「アメリカーノ」と「アメリカン・コーヒー」は、別の飲み物です。

イタリアでは、「カッフェ・アメリカーノ(または、アメリカーノ)(イタリア語:(Caffè) Americano)」と「カッフェ・アッラ・アメリカーナ(イタリア語:Caffè all'americana)」は同義語として使用されますが、これら2つは違う飲み物として区別されています。

直訳すれば、カッフェ・アメリカーノは「アメリカのコーヒー」、カッフェ・アッラ・アメリカーナは「アメリカ風のコーヒー」となります。

カッフェ・アメリカーノは、エスプレッソをお湯で割って作るコーヒーです。それに対して、カッフェ・アッラ・アメリカーナは、別名「カッフェ・フィートロ(イタリア語:Caffè Filtro、または、フィートラート(Filtrato)」とも呼ばれるように、「濾過したコーヒー(Filtered Coffee)」のコーヒーのことです。

アメリカーノはカッフェ・アメリカーノのことです。しかし、アメリカン・コーヒーはカッフェ・アッラ・アメリカーナとイコールではありません。アメリカン・コーヒーはそもそも和製英語のため、多くの和製英語と同様に説明不可能な言葉です。

本人の言を信じれば、エスプレッソについて日本で最初の記事を書いた薬学者の鈴木伸二氏は、イタリアにおける「アメリカのコヒ-(caffe americana)」は、「日本で普通に飲むコヒ-」のことであると述べています。

 イタリアでカッフェ(コ-ヒ-のこと)といえばエスプレッソのことであり、日本で普通に飲むコヒ-はイタリアではアメリカのコヒ-(caffe americana)のことで、イタリア人は誰もそのような水のようなものは飲みません。イタリアでのエスプレッソはごく少量であり、一気に全部飲めるくらい量が少なく、しかも砂糖なしでは日本人にはとても飲めないほど苦いのです。本当のエスプレッソはコヒ豆のいりかたそのものが普通のコヒ用の物とはことなるのです。

衛試支部ニュ-ス とエスプレッソの最初の文献」,伸二のブログ/ 異見万華鏡 2011年12月12日.

*ここでいう「アメリカのコヒ-(caffe americana)」は、カッフェ・アッラ・アメリカーナ(イタリア語:Caffè all'americana)のことを指しているように思います。

アメリカン・フィーリング

アメリカン・コーヒーが「薄いコーヒー」といっても、エスプレッソに対してなのか、デミタスに対してなのか、普通のコーヒーに対してなのか、一体何に対して「薄い」のかも定かではありません。要するにフィーリング、「アメリカン・フィーリング」です。

「アメリカのコーヒーといえば、一概に薄いもののように思われがちだが、

  その通りである。通りすがりの飲食店やホテルなどで、何杯でもお代

  りのできるもの、それがアメリカのコーヒーである。アメリカ人は薄い

  コーヒーを好み、それが代表的なアメリカのコーヒーだと言ったら、そ

  の通りなのである。薄いも濃いも出来が良かろうが悪かろうが、それ

  は時や人によるのであるが、要は薄い液体をけっこう飲むのがアメリ

  カ人なのである。このごろ日本の世の中に溢れている、いわゆるアメ

  リカン・コーヒーという薄くて酸味の気になる変なコーヒーは、このア

  メリカのコーヒーに倣ったもののことである。そこに出来も不出来も関

  係ない。それは‘フィーリング’である。アメリカン・コーヒーは、アメリ

  カン・フィーリングなのである。」 (鳥目散帰山人)

アメリカン・フィーリング」,帰山人の珈琲漫考 2020年6月13日.

帰山人の珈琲遊戯のアメリカン・フィーリング

アメリカン・フィーリング

コーヒーの「アメリカン」は、明確に定義付けはできません。
何となく浅煎り傾向で、何となく濃度は薄めで、何となく
量は多めで…要は「フィーリング」です。では、それらを
「珈琲遊戯」にすると…それが 「アメリカン・フィーリング」。

珈琲は濃いめの深煎り嗜好の私(鳥目散帰山人)ですが、
時には酸味の効いた爽やかな珈琲を飲みたくなります。
そうした時は、抽出液もドロドロの高濃度では合いません。
浅めの焙煎で、いわゆる「アメリカン」なコーヒーが欲しい。
それは、フィーリング…だから 「アメリカン・フィーリング」。

この「アメリカン・フィーリング」は、薄めに淹れてください。
もちろん、ドロドロの高濃度デミタスで楽しんでも皆さんの
勝手ですが、「さすがにそれはオススメできないな」という
加減に仕立てたもの…それが 「アメリカン・フィーリング」。

この「アメリカン・フィーリング」は、冷たくしても楽しめます。
冷たくても甘酸っぱい香りが拡がるように仕立てています。
さらには、ライムやレモンを加えても好いでしょう。また、
エルダーフラワーコーディアルを加えてもイケると思います。
それは、フィーリング…だから 「アメリカン・フィーリング」。

フレーバー通販ページより

【生豆と焙煎の仕立て】

エチオピア連邦民主共和国 シェカ地区
 カヨカミノ G-1 ナチュラル(乾式精製)  34%

コスタリカ共和国 ナランホ地区
 サンタアニタ SHB ホワイトハニー(半乾式精製) 33%

ブラジル連邦共和国 セラード・ミネイロ地区
 サン ロレンソ(ギマ カフェ) ナチュラル(乾式精製)  33%

時間差投入を駆使した混合焙煎です。まず、弱い火力で
コスタリカを投入、次いで、1分30秒後に火力を僅かに上げ、
ブラジルを投入、さらに1分30秒後に火力を僅かに上げ、
エチオピア(大粒)を投入、ここからは火力一定ですが、
また1分30秒後にエチオピア(小粒)を投入して焙煎しました。
都合4回に分けた時間差投入と、それに応じて火力を3段に
上げていくことで、浅めでもシッカリ火が通ったそれぞれの
豆の焙煎度合いを追究しました。これも、酸味を活かして
爽やかな香味のハーモニーを実現するためです。
浅めといっても、「珈琲遊戯」ですから中深煎りの浅めです。
いま 珈琲は コバルトの風──アメリカン・フィーリングです。

フレーバー通販ページより

アメリカン・コーヒー

アメリカン・コーヒーのように濃度を薄くして抽出すると、爽やか香味と酸味が印象的なコーヒーに仕上がります。

デミタス

アメリカン・コーヒーは「浅煎りの豆で淹れます」というと、「じゃあ浅煎りを超高濃度に抽出して飲んでみろ、ってんだバカ!」と帰山人氏に怒られます。

「アメリカン・フィーリング」は、「もちろん、ドロドロの高濃度デミタスで楽しんでも皆さんの勝手ですが、「さすがにそれはオススメできないな」という加減に仕立てたもの…」だそうですが、帰山人氏は「やってはいけない・避けるべきと指南されたことを全て残らずやってみたまえ。」と述べているので、「アメリカン・フィーリング」を超高濃度のデミタスで飲んでみましょう。

「アメリカン・フィーリング」をデミタスにすると、酸味と苦味、濃厚なコクと爽やかなキレがうまくまとまったコーヒーに仕上がりました。

ミッドサマー

日本で働くスタッフが開発したコーヒーカクテルを夏期限定で販売スタート!本日7月11日(水)から、ブルーボトルコーヒーの社内で実施した「コールドブリュー・カクテル コンペティション 2018」で選ばれたコーヒーカクテル「Mid...

Blue Bottle Coffee Japanさんの投稿 2018年7月10日火曜日
「週刊フレーバー・蒸らしの時間を短縮する 讃」, flavorcoffeeフレーバー放送局 2020年6月10日.

「ミッドサマー(Mid Summer)」は、「ブルーボトルコーヒー 中目黒カフェ」の鈴木理恵女史が開発したドリンクです。これはエルダーフラワーシロップと水出しコーヒーを炭酸水で割り、最後にライムを絞った夏向けのドリンクです。

動画で紹介されていたカルディの「ハーブコーディアル」と「アメリカン・フィーリング」を使って、似たようなドリンクを作りました。

キャメル珈琲の「ハーブコーディアル」は、カルディで購入することができます。

「エルダーフラワー」の爽やかな香り、「ラズベリー&ローズ」の甘酸っぱい香りを炭酸水が引き立てています。すっきりと爽快感のある喉越しと爽やかな酸味が、暑い季節にぴったりです。

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