マイケル・グリフィンとコーヒーリサーチ

マイケル・グリフィンとコーヒーリサーチ

マイケル・グリフィン

マイケル・グリフィン(Michael Griffin)は、ロサンゼルスで育ち、12歳でカフェモカを飲み始めた。1996年から2000年、デイビッドソン大学の化学専攻の学生だった頃にコーヒーの研究に没頭した。コーヒーに関する数多くの科学論文を読み込み、マーティン化学研究所の研究室で独自の実験を重ねた。また、彼はバリスタたちからラテアートを学び、さらにシャーロットのスターバックスで8か月間バリスタとして働き、現場での経験を得た。

1997年、ケニアのカグモ農園で生産されたコーヒーが、非常に高い人気を博し、高価な商品として販売された。専門家たちは、その特別なフレーバーが、この豆に含まれるリン酸成分と関係しているのではないかと考えた。この分野で意義ある研究ができると感じたマイケルは、カグモ農園の豆に含まれるリン酸量を独自に調べることを決意した。彼は指導教員である准教授デイビッド・ブラウチ(David Blauch)に研究計画を提案し、ブラウチの授業および優等学生向けの論文研究プログラムの一環として実験を実施した。その成果は、焙煎度合いによって変化するリン酸塩含有量を詳細に分析した、意義ある研究へと結実した。この初期調査を契機に、マイケルは科学実験への情熱に突き動かされ、以後ほぼ2学年にわたって研究を継続した。そして、スペシャルティコーヒー協会から研究資金の助成を受け、コーヒー酸に関する実験を進めることとなった。

マイケルは急速に、アメリカ合衆国を代表するコーヒー専門家の一人として認知されるようになった。彼はHTMLを習得し、コーヒーに関する知識を体系的に公開するウェブサイト「コーヒーリサーチ(coffeeresearch.org)」を立ち上げた。その知識は百科事典的な広がりを持っていたが、彼は実際には農園を訪れた経験もなく、コーヒーチェリーを手にしたことも、花が放つジャスミンにも似た香りを嗅いだことすらなかった。そこで彼は、現地調査を実現するために大学へ提案書を提出し、最終的にトーマス・J・ワトソン財団の助成を受けるに至った。

マイケルはその後、2001年から2007年にかけてテキサス大学オースティン校で分析化学の博士号取得を目指して研究に励み、インターネットマーケティング企業「Adlucent(アドルーセント)」を創業した。

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