スターバックス リザーブ®:ニカラグア ディピルト マラカトゥーラ バライエタル

スターバックス リザーブ®のニカラグア ディピルト マラカトゥーラ バライエタルです。スターバックスは言わずと知れた世界的なコーヒーチェーンです。スターバックス リザーブ®は一部限定店舗でのみ取り扱われる希少なコーヒー豆です。お店で飲むこともできますが、豆を購入することもできます。お店ではクローバーというスターバックス独自の抽出マシーンで淹れたコーヒーを飲むことができます。

ニカラグア ディピルト マラカトゥーラ バライエタル

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ニカラグア

ニカラグア(Nicaragua)は、中米の中央部に位置する共和制国家です。北はホンジュラス、南はコスタリカに接し、東はカリブ海、南西は太平洋に面しています。ニカラグアは中米最大の面積があり、西部には山岳地帯、東部にはジャングルが広がっています。

ニカラグアの人口の約半分は低地に集中しており、国土の半分は未開発の熱帯雨林に覆われています。ニカラグアは全土が熱帯気候に属していますが、標高や地域によって大きく異なります。首都のマナグア(Managua)の平均気温は26℃前後です。11月-4月が乾季、5月-10月が雨季ですが、カリブ海岸の低地では雨季と乾季の区別がはっきりしない気候です。1年中高温多湿ですが、中でも4、5月が一番暑く、乾季の12月-1月が比較的過ごし易い時期です。

ニカラグアコーヒーの主な産地は、北部にホンジュラスと国境を接する北部のヌエバ・セコビア(Nueva Segovia)とヒノテガ(Jinotega)、その南に位置するマタガルバ(Matagalpa)です。

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カフェタレラ・ブエノスアイレス

カフェタレラ・ブエノスアイレスのロゴ、CAFETALERA BUENOS AIRES Facebookより

ニカラグア ディピルト マラカトゥーラ バライエタルを生産するブエノスアイレス農園は、「カフェタレラ・ブエノスアイレス(CAFETARELA BUENOS AIRES)」によって経営されています。

カフェタレラ・ブエノスアイレスは、ルイス・エミリオ・ヴァジャダレス・セラヤ(Luis Emilio Valladarez Zelaya)氏によって設立された家族経営の企業です。

ルイス・エミリオ氏は、1957年にブエノスアイレス農園を購入し、コーヒー生産を始めました。いくつかの農園を購入した後、コーヒーの生産と輸出を一貫して管理するために、カフェタレラ・ブエノスアイレスを設立しました。

カフェタレラ・ブエノスアイレス、ST. ALiより

カフェタレラ・ブエノスアイレスは、10の品種と12の異なった精製方法を採用し、実験的な試みと品質改善に取り組むことによって、ニカラグア・スペシャルティコーヒーの世界で有名になりました。

カフェタレラ・ブエノスアイレスは、ヌエバ・セコビア県(Nueva Segovia)ディピルト市(Dipilto)ブエノスアイレス自治体(Buenos Aires)を中心に、様々な農園を経営しています。

農園は標高1,200-1,700mに位置しており、砂質土の土壌です。約70%のコーヒーが、シェードグロウン(日陰での栽培)です。主にマラカツーラ(Maracaturra)とカツーラ(Caturra)の栽培で有名です。

このインタビューによると、かつては「カルチェティン(Calcetin)」と呼ばれる布の袋でコーヒーを抽出していたそうですが、現在ではハリオのV60を使用してコーヒーを楽しんでいるようです。

ブエノスアイレス農園

ブエノスアイレス農園(Buenos Aires Farm)は、 ルイス・エミリオ・ヴァジャダレス・セラヤ氏が1957年に購入した最初の農園で、カフェタレラ・ブエノスアイレスの中心的な存在です。ホンジュラスの国境近く、ディピルト市ブエノスアイレス自治体に位置しています。

主な栽培品種は、カツーラ(Caturra)、カツアイ(Catuai)、マラカツーラ(Maracaturra)、ビジャ・サルチ(Villa Sarchi)です。

エル・カルメン農園

エル・カルメン農園、ACEより

エル・カルメン農園(El Carmen Farm)は、1969年に購入された2番目の農園です。マドリス県(Madriz)サン・ファン・デル・リオ・ココ(San Juan del Rio Coco)テルパネカ(Telpaneca)に位置する農園です。

標高約1,200m、年間降雨量1,460mm、平均温度は24℃です。

栽培品種は、マラカツーラ70%、カツーラ30%です。

エル・スヤタル農園

エル・スヤタル農園(El Suyatal)は、1975年に購入された農園です。ホンジュラスとの国境近く、ディピルト市ラス・マノス(Las Manos)に位置しています。

標高1,300-1,550m、15マンサーナ(1マンサーナ=約0.7ヘクタール)の面積です。

栽培品種はカツーラです。

カフェタレラ・ブエノスアイレスが初めてニカラグア カップ・オブ・エクセレンス(Cup of Exellence(CoE))に出品したコーヒーが、このエル・スヤタル農園のカツーラです。

また、エル・スヤタル農園のコーヒーは、スターバックス リザーブ®でも取り扱われたことがあります。

エル・ナランホ・ディピルト農園

エル・ナランホ・ディピルト農園、ACEより

エル・ナランホ・ディピルト農園(El Naranjo Dipilto Farm)は、1990年にジェイム・アルビル(Jaime Albir)氏から購入した農園です。

農園はディピルト市、パンアメリカン・ハイウェイ(Pan-American Highway)沿いにあり、松の木に囲まれ微気候に恵まれた場所に位置しています。

農園面積120マンサーナのうち、30マンサーナにコーヒーが植えられています。

栽培品種は、マラカツーラです。近年になって、マルセレサ(Marselleza)とカツーラの栽培も始めました。

ラ・カンパナ、ACEより

ここにはカフェタレラ・ブエノスアイレスのウェットミル、「ラ・カンパナ(La Campana)」があります。カフェタレラ・ブエノスアイレスの所有農園で栽培されたコーヒーは、すべてこのミルに集められます。

オホ・デ・アグア農園

オホ・デ・アグア農園、ACEより

オホ・デ・アグア農園(Ojo de Agua Farm)は、2003年に購入された農園です。ディピルト市オホ・デ・アグア自治体(Ojo de Agua)に位置する8マンサーナの小さな農園です。

当初はカツーラが栽培されていましたが、マラカツーラ栽培に切り替えています。

ラ・ラグーナ農園

ラ・ラグーナ農園、ACEより

ラ・ラグーナ農園(La Laguna)は、2011年にヴァジャダレス家の友人であるヒューゴ・サルガド・ロボ博士(Dr. Hugo Salgado Lovo)から購入した農園です。ディピルト市のラ・ラグーナ(La Laguna)という地域から名前が取られました。

45マンサーナの面積で、カツーラが栽培されています。

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ブエノス アイレス農園

ニカラグア ブエノスアイレス農園、MGVProduccionesより

ニカラグア ブエノスアイレス農園(Buenos Aires Farm)は、ホンジュラス国境近くのヌエバ・セコビア県(Nueva Segovia)ディピルト市(Dipilto)ブエノスアイレス自治体(Buenos Aires )に位置する農園です。

ブエノスアイレス農園は、1957年にルイス・エミリオ・ヴァジャダレス・セラヤ(Luis Emilio Valladarez Zelaya)氏によって創業されました。現在は彼の息子であるオルマン・ヴァジャダレス・アセベド(Olmann Valladarez Acevedo)氏、ルイス・エミリオ・バリャダレス・アセベド(Luis Emilio Valladares Acevedo)氏など、バリャダレス家によって農園が経営されています。

農園は6ヘクタールの面積から始まり、現在では100ヘクタールにまで広がっています。標高は1,200m-1,500mです。年間降雨量約1,460 mm、平均気温22℃で、約60%がシェードグロウンです。

農園は持続可能なエコシステムモデルが採用されており、社会的、経済的、環境的な利益にかなうように経営されており、レインフォレストアライアンス認証とC.A.F.E.プラクティス認証を取得しています。

品種

品種はマラカツーラ(Maracaturra)です。

マラカツーラは、ティピカの突然変異種マラゴジペ(Maragogype)とブルボンの突然変異種であるカツーラ(Caturra)の自然交配種です。

マラカツーラは豆が大きく、カップクオリティが高いという、マラゴジペやパカマラと似た特徴を有している品種ですが、カツーラとの交配種のため、風に強く生産性にも優れています。しかし、コーヒーさび病菌(Coffee Leaf Rust)の耐性は低いです。しかし、コーヒーさび病菌(Coffee Leaf Rust)の耐性は低いです。

マラカトゥーラ種はアラビカ種のコーヒーの中で比較的生産性の高い品種のカトゥーラ種と、独特で素晴らしい味わいをもつマラゴジッペ種の交配種です。マラゴジッペ種はその非常に大きなコーヒー豆から「エレファント ビーンズ」とも呼ばれます。

・マラカトゥーラ種はコーヒーの葉を侵すかかび菌が原因といわれる「さび病」にとても弱いため、栽培には高い技術と、絶え間ない努力が必要です。また収穫量もそれほど多くはないですが、その努力に十分報いてくれる感動的な味わいの素晴らしいコーヒーです。

スターバックス ホームページより

マラカツーラはニカラグアでの栽培が有名です。ニカラグアのマラカツーラは、カフェタレラ・ブエノスアイレスのマラカツーラが、カップ・オブ・エクセレンス(Cup of Exellence(CoE))で次々に上位入賞を果たしたことによって有名になった品種です。

ブエノスアイレス農園ではマラカツーラの他に、カツーラ(Caturra)、カツアイ(Catuai)、マラゴジぺ(Maragogype)、ビジャ・サルチ(Villa Sarchi)などが栽培されています。

カフェタレラ・ブエノスアイレスとカップ・オブ・エクセレンス

ブエノスアイレス農園を経営するカフェタレラ・ブエノスアイレスは、ニカラグアのマラカツーラの評価を確立した農園です。カフェタレラ・ブエノスアイレスは2006年に初めてニカラグア カップ・オブ・エクセレンス(Cup of Exellence(CoE))参加し、2015年に初優勝を遂げています。

2006年、エル・スヤタル農園(El Suyatal)のカツーラが、84.31点を獲得し第25位に入賞しました。

2008年、ブエノスアイレス農園のマラゴジぺが、85.86点を獲得し第14位に入賞しました。

2009年、ブエノスアイレス農園のマラカツーラが、85.28点を獲得し第14位に入賞、エル・ナランホ・ディピルト農園(El Naranjo Dipilto)のマラカツーラが、84.44点を獲得し第21位入賞しました。

2011年、エル・ナランホ・ディピルト農園のマラカツーラが、84.40点を獲得し第26位に入賞しました。

2012年、オホ・デ・アグア農園(Ojo De Agua)のマラカツーラが、88.83点を獲得し第8位に入賞、ラ・ラグーナ農園(La Laguna)のカツーラが、85.88点を獲得し第21位に入賞しました。

2014年はエル・ナランホ・ディピルト農園のマラカツーラが、90.10点を獲得し第2位に入賞、ブエノスアイレス農園のマラカツーラが、86.47点を獲得し第14位に入賞、エル・カルメン農園(El Carmen)のマラカツーラが、86.37点を獲得し第15位に入賞しました。

ブエノスアイレス農園の優勝の様子、「ニカラグアCoE2015」,WATARUより

2015年、ブエノスアイレス農園が、89.69点を獲得し第1位に輝きました(品種不明)。落札価格は、1ポンドあたり21.60ドルです。エル・スヤタル農園が、86.88点を獲得し第16位に入賞(品種不明)、ラ・ラグーナ農園が、85.08点を獲得し第34位に入賞しました(品種不明)。

2017年、エル・ナランホ・ディピルト農園のマラカツーラが、89.04点を獲得し第9位に入賞、エル・カルメン農園のマラカツーラが、88.58点を獲得し第10位に入賞、ブエノスアイレス農園のマラカツーラが、88.33点を獲得し第11位に入賞、オホ・デ・アグア農園のマラカツーラが、87.83点を獲得し第14位に入賞、ラ・ラグーナ農園のカツーラが、87.75点を獲得し第17位に入賞しました。

2018年、オホ・デ・アグア農園のマラカツーラが、88.27点を獲得し第20位に入賞しました。

カフェタレラ・ブエノスアイレスは、スペシャルティコーヒー運動の初期からマラカツーラの栽培を始めた農園です。カフェタレラ・ブエノスアイレスのマラカツーラは、カップ・オブ・エクセレンスで次々と上位入賞を果たすことで、マラカツーラはニカラグアの代表的な品種となりました。

エルサルバドルで開発され、グアテマラで評価が確立したパカマラに対し、ニカラグアはマラカツーラで対抗したとも言えます。

 グアテマラがパカマラなら、ニカラグアは「マラカツ」で勝負、というわけか。マラゴジッペとカツイアの交配種がそれで、スクリーン19アップというかなりの大粒豆だ。昔からニカラグアのマラゴジッペはおいしい豆だったが、いかんせん生産性が低い。そこで収量が多く矮性(樹高が低いので収穫作業が容易)のカツアイを掛け合わせてみた。結果花のような香りとさわやかな酸をもつ品種ができ上がった。おまけにワインでいう所の複雑精妙な味わいにもなった。

田口護(2013)「田口護のスペシャルティコーヒー大全 知識編」,NHK出版.

パカマラについては、以下の記事を参照してください。

精製方法

精製方法はウォッシュト(Washed、湿式)です。

ウォッシュトは収穫したコーヒーチェリーをパルピング(pulping、果肉除去)し、発酵と水洗い後、パーチメント(Parchment)付きコーヒー豆を乾燥させ脱穀する方法です。ウォッシュトでは水洗いするためキレイな味わいに仕上がります。

農園はヌエバ・セコビアの県都であるオコタル(Ocotal)から18km離れた場所に、「ラ・カンパナ(La Campana)」というウェットミルを所有しています。カフェタレラ・ブエノスアイレスの所有農園で栽培されたコーヒーは、すべてこのウェットミルで処理されます。そこで除去されたパルプは、堆肥として利用されます。

乾燥工程は、パティオとアフリカンベッドで行われます。

ウェットプロセスを終えると、パーチメントコーヒーは所要時間15分ほどの場所にあるオコタルのドライミルに輸送されます。

ドライミルにはカッピングラボが併設されており、品質管理が行われています。

マラカツーラはパカマラに似て、フローラルなフレーバー、明るい果実感と酸味が特徴です。深煎りになると、チョコレートのようなフレーバーとボディが現れ、フローラル、フルーツ、チョコレートが濃縮され渾然一体となった複雑な味わいのコーヒーとなります。

スターバックス リザーブ®のニカラグア ディピルト マラカトゥーラ バライエタル

STARBUCKS RESERVE®とは

私たちは毎年、すばらしいコーヒーを求めて世界中を旅しています。

時として、すぐにでも持ち帰って、たくさんの人に味わっていただきたい希少で個性的なコーヒーに出会うことがあります。

私たちのコーヒーバイヤーやファーマーサポートセンターの農学者たちは世界中のコーヒー農家を訪れて信頼関係を築くことでそういったコーヒーの発見、そして調達にまでこぎつけたのです。

カッピングと呼ばれる風味テストを年間25万杯以上も繰り返すスターバックスの専門テイスターが厳選した、最も個性豊かなコーヒー。

それが、スターバックス リザーブ® コーヒーです。

スターバックス ホームページより

※ラベルデザイン

マラカトゥーラ種の特徴の一つはその大きなコーヒー豆です。それをイメージした大きなコーヒー豆と普通サイズの豆を並べて描くことで、マラカトゥーラ種の大きさをより強調しています。そして熟したコーヒーチェリーを赤とオレンジで、レモンとチョコレートを思わせるこのコーヒーのもつ味わいを黄色と茶色で表現しています。

スターバックス ホームページより

焙煎

スターバックスは、コーヒーをローストのレベルで、スターバックスブロンドロースト(浅煎り)、スターバックスミディアムロースト(中煎り)、スターバックスダークロースト(深煎り)の3つに分類しました。豆ごとに少しずつ異なるローストの時間や温度を40年もの蓄積された経験と技術をもったマスターロースターが探求しています。こちらのニカラグア ディピルト マラカトゥーラ バライエタルはスターバックスミディアムローストであると思われます。

焙煎:スターバックスミディアムロースト

バランスのとれた、まろやかさと豊かな風味が特長。

フローラルな柔らかいフレーバー、チョコレートのようなまろやかな味わいです。柑橘系の酸味が若干ありますが、マラカトゥーラ特有の味わいは薄いです。

<参考>

Alliance For Coffee Excellence and Cup of Excellence<https://allianceforcoffeeexcellence.org/>




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