ザ・ミュンヒ THE MUNCHは、大阪府八尾市刑部2丁目386にある自家焙煎珈琲店です。1981年(昭和56年)11月に創業したコーヒーだけの店です。
ザ・ミュンヒ THE MUNCH
外観
内観
ザ・ミュンヒは、オーナーの田中 完枝(たなか かんじ)が、店名の由来となったミュンヒ マムート 1200TTS-E(Munch Mammoth 1200TTS-E)を誇示するために始めたそうです。
ザ・ミュンヒは、ミュンヒ マムート 1200TTS-Eかバンビーン OCR1000(VAN VEEN OCR100)を常時展示しています。
店内には、高価なカップ&ソーサーやグラスが置かれています。
マイセンの金彩染付花鳥文碗皿は、マイセンの図鑑に掲載されている貴重なものです。
ザ・ミュンヒの珈琲は、「飲む珈琲より嗜む珈琲」(完枝)です。
メニュー
メニューは、約100種類あります。
創作抽出(想定外)コーヒー ゲイシャパナマナチュラル 超デミタス150gを注文しました。甘酸っぱい(浅煎りのみ)と甘酸っぱ苦い(浅煎りと深煎りのブレンド)から、コクのある甘酸っぱ苦いを選びました。
ザ・ミュンヒのパナマ ゲイシャは、アタカ通商から仕入れているそうです。
コーヒーはその場で焙煎します。
通常150gですが、180gにサービスしてもらえました。
コーヒーは細挽きにします。これをネルに入れ、1時間かけて抽出します。
最初の一滴が落ちるまで、約30分かかります。
一番煎じは濃密なとろみがありながら透明感のある甘さが、二番煎じはよりあっさりとした酸味が楽しめます。
三番煎じは、よりあっさりとした少し雑味のある印象です。
元祖熟成樽仕込み氷温コーヒーは、オールドクロップ15〜30年物の生豆から焙煎、ネルドリップ抽出したスパルタンNo.1、No.3を液体のままブレンドして−3℃の樽の中で10年以上熟成させたコーヒーです。28年物は、阪神・淡路大震災があった1995年(平成7年)6月に仕込んだそうです。
糖度20度ある非常に甘く複雑なとろみのある味わいです。
シルクロードは、スパルタンの上に生クリームをのせたコーヒーです。濃密なコーヒーゼリーのような味わいで、女性に人気のメニューだそうです。
中原 中也『山羊の歌』
中原 中也(なかはら ちゅうや)は、田中 完枝が最も好きな詩人です。
最も好きな詩句は、「逝く夏の歌」の「飛んで来るあの飛行機には、昨日私が昆虫の涙を塗っておいた。」というくだりです。
「飛行機のジェラルミンの機体が太陽光で光る様を、「昆虫の涙」に例える発想は、詩人でないと出てけーへん」(完枝)
自身の詩作においては、16歳のときが頂点だったそうです。
田中 完枝は、開高 健(かいこう たけし/けん)の『輝ける闇』に書かれた句「ただ見るだけ」を「なにも書かない。ただ妄想するだけ。」と改変しています。普段暇なときは、ずっと妄想しているそうです。