丸美珈琲店:ルワンダ ニャガタレCWS
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丸美珈琲店のルワンダ ニャガタレCWSです。こちらは2006年4月に後藤栄二郎氏がオープンした札幌市中央区に本店があるスペシャルティコーヒー専門店です。現在札幌市内に6店舗展開しています。(ホームページはこちらから)。

ルワンダ ニャガタレCWS

ルワンダ

ルワンダ(Rwanda)は中部アフリカに位置するアフリカで最も人口密度の高い小さな内陸国です。西にコンゴ民主共和国、北にウガンダ、東にタンザニア、南にブルンジと国境を接しています。ルワンダは平均標高1600mの自然豊かな高原地帯にあります。「千の丘」と呼ばれるように、起伏に富んだ地形をしていています。

ルワンダは東西南北の4つの地域によって、地形・気候の特徴がそれぞれ異なります、東はナイル川、西はコンゴ川が流れているため、豊富な水資源を利用できます。火山に面する北部は肥沃な火山灰の土壌で、原生林が豊かな南部は有機土壌で、コーヒーは農薬をほとんど使用せず、自然栽培が行われています。ルワンダ ニャガタレCWSはルワンダ西部に位置しています。

ルワンダは内戦が続いていましたが、現在は治安が非常に良くなっています。また、「アフリカの奇跡」と呼ばれる未曾有の発展を遂げ、その発展にはコーヒー生産が大きな比重を占めています。ルワンダは他のアフリカ諸国と違い地下資源を持たないため、農業が主な産業となっています。そのなかでも、コーヒーは輸出第一位を占める最も重要な農作物です。ルワンダでは、コーヒーは20世紀初頭までは外貨を獲得できる唯一の生産物でした。

ルワンダコーヒーの歴史は、1904年にドイツ人宣教師たちによりルワンダに持ち込まれ、1930年の植民地時代に外貨獲得の政策として、各農家に70本のコーヒーの木の栽培を義務づけたことが始まりです。現在でも大規模なコーヒー農園はなく、50万にも上る小規模農家が各農家毎に約200本のコーヒーの木を栽培していいます。

ルワンダでは2000年代から、ルワンダ開発銀行からの融資やアメリカ合衆国国際開発庁(United States Agency for International Development、略称USAID)の資金によるPEARLプロジェクトが始まり、1994年のルワンダ虐殺と1990年代のコーヒー危機の二つの災厄から生産者たちを救いました。これはその後、その後継のSPREADというプロジェクトに引き継がれました。

これによって各地にコーヒー・ウォッシング・ステーション(Coffee Washing Station、略称CWS)が設立されるようになりました。そのことでルワンダコーヒーは量から質への転換を図り、ルワンダ・スペシャルティコーヒーへの扉が開かれました。

ルワンダ ニャガタレCWS

ルワンダ ニャガタレCWS(Nyagatare Washing Station-Mahe)は、ルワンダ西部、キブ湖(Lac Kivu)の沿岸、ニヤマシュク州(Nyamasheke)のマヘンべ(Mahembe)に位置する精製所です。

ルワンダには大規模な農園はなく、ほとんどすべてが小規模の農園なので、小規模農園が精製のためにコーヒーを持ち込むCWS(コーヒー・ウォッシング・ステーション)が組織されています。

ニャガタレCWSはジャスティン・ムサビマナ(Justin Musabyimana)氏の個人所有の精製所です。ムサビマナ氏はこの精製所のあるマヘンべで生まれ育ち、11,600本のコーヒーノキを所有しています。2008年から自身で栽培したコーヒーを近隣のCWSに持ち込んで精製するのではなく、自らのCWSで精製し販売することを決意します。

ルワンダは、2008年にはアフリカ大陸で始めてCoE(Cup of Excellence、カップ・オブ・エクセレンス)の開催国になりました。ニャガタレCWSは、このCWSの完全運用の最初の年である2010年のルワンダCoEで第4位に輝きました。今回の丸美珈琲店のルワンダ ニャガタレCWSは、2018年のルワンダCoEで89.56点を獲得し、第4位に入賞したコーヒーです。

ニャガタレCWSで精製されるコーヒーは、周辺の小規模農家が標高1,500-2,100mの高地で生産しています。生産量はパーチメントで年間80トン、生豆で年間66トンです。

ニャガタレCWSは女性が67%の割合を占めるマイクロ・セービング・グループ、ツウィテジンベレ・マヘンベ協会(TWITEZIMBERE MAHEMBE association)の一員で、近隣の農家と協力してコーヒーを生産しています。

品種

ルワンダは肥沃な火山灰の土壌のため、栽培品種のほとんどはアラビカ種です。ニャガタレCWSでは、ブルボン(Bourbon)が栽培されています。

精製方法

精製方法はウォッシュト(Washed、湿式)です。ウォッシュトは収穫したコーヒーチェリーをパルピング(pulping、果肉除去)し、発酵と水洗い後、パーチメント(Parchment)付きコーヒー豆を乾燥させ脱穀する方法です。ウォッシュトでは水洗いするためキレイな味わいに仕上がります。

花やチェリーのようなフレーバーとハチミツのような甘味、ブルボンとは思えないような明るい果実感が特徴です。比較的しっかりしたボディがあり、まろやかな口当たりです。

丸美珈琲店のルワンダ ニャガタレCWS

<このコーヒーについて>
2018年にルワンダで3年ぶりに開催されたカップオブエクセレンス(CoE)において89.56点という非常に高得点を獲得し見事4位に入賞したコーヒーです。
CoEとはその年に収穫されたコーヒーの中から最高品質のコーヒーに送られる賞で、中南米を中心に各国で行われているコーヒーのコンテストです。
国内予選を勝ち抜き、国際審査員による厳正なる審査を受け、最高のコーヒーとして評価されたごくわずかなコーヒーだけが授与される称号でもあります。

このウォッシングステーションはジャスティン・ムサビマナ氏によって管理、運営されています。
彼は地元マヘンべに生まれ、自身11,600本のコーヒーの樹の管理を行っていますが、これまで近隣農協にコーヒーチェリーを販売していました。しかし2008年に彼自身のウォッシングステーションを建設する決断をしました。 コーヒーの樹の生育から一貫した生産処理により、2010年にもCoEで4位入賞を果たしましています。 近隣協力農家と合わせた収量のアップと高品質コーヒーの生産により、新たな精製処理に使用する機械を導入したことも好結果の要因となっています。

丸美珈琲店ホームページより
後藤栄二郎氏の紹介

後藤栄二郎氏は2013年の焙煎技術日本大会で優勝し、2014年のイタリア開催の焙煎技術世界大会で日本代表世界第6位になった方です。

焙煎

焙煎:ミディアムロースト(8段階中3番目)

中浅煎りです。ちょうど基準となる焙煎度です。1ハゼが終わったぐらいの焙煎度です。酸味が強く、苦味は弱いです。焙煎する最初の段階の時にちゃんと水分抜きを行わないと、渋みが目立って、飲みにくくなります 。コーヒー豆の品質が味にわかりやすく表現される焙煎度合いです。高級豆はこのミディアムローストが多いです。

欠点豆ほぼありません。

非常にまろやかな口当たりをベースに、花やチェリーのようなフレーバーとハチミツのような甘味が強く広がります。他のコーヒー豆にはあまりみられない、独特の香味が印象的です。

<参考>

「89.56」,Alliance for Coffee Excellence<https://allianceforcoffeeexcellence.org/directory/89-56-6/>

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